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私立中高進学通信

2022年12月号

理数教育のその先へ

普連土学園中学校

先生の協力と講座で
苦手だった数学を克服
自主的な学びで可能性が開花

慶應義塾大学理工学部応用化学科3年 竹内柚衣たけうち ゆいさん
学園祭で訪れた同校の生徒たちの優しさに感激して入学。日本文化に興味があり、大学1年の夏に茶道部に入部。
普段は洋服で活動していますが、11月に行われる大学の文化祭では着物姿でお点前を披露する予定です。

 小学生の頃、環境問題に興味を抱いた竹内柚衣さん。同校に入学し、高1までに120回行われる実験・観察を通して理科が大好きになりました。大学で理系の学部に進むために苦手な数学を克服できたのは、同校の先生たちの協力があってこそ。学校中心の受験勉強と、充実していた6年間についてお聞きしました。

実験が楽しくて
理科が大好きに
竹内さんが数学の問題を解いていた職員室前のラウンジスペース。生徒が好きなように過ごせる場所です。竹内さんが数学の問題を解いていた職員室前のラウンジスペース。生徒が好きなように過ごせる場所です。

 1887年、フィラデルフィアのキリスト教フレンド派の婦人伝道会によって創立された同校。各学年3クラスという少人数制のもと、生徒一人ひとりに目がいきわたる教育を実践しています。同校で中高6年間を過ごした竹内柚衣さんは、現在、慶應義塾大学理工学部応用化学科の3年生。無機化学、有機化学、化学工学、生命化学と、幅広く化学を学び、大学院進学を考えています。

「たとえば洗剤を使わずに洗浄する技術など、将来は環境に関する研究をしたいと考えています。小学生の頃、『ダーウィンが来た!』など自然や科学をテーマにしたテレビ番組を見たのがきっかけで、環境問題に興味を持ちました。母校の理科の授業では実験や観察が多く、『銅を入れたら本当に溶液が青くなった!』と、教科書に書いてあることを実際に自分で確かめることができて、理科が大好きになりました」(竹内さん)

 そんな竹内さんですが、昔から理数系科目が得意だったわけではなかったそうです。むしろ、どちらかというと数学が苦手だったと話します。

「小学生の時はあまり覚えていませんが、中1〜中2の頃、数学は授業についていくだけで精一杯。中3から危機感を覚え、自主的に問題集を何度も解いたりして、理解が深まってきたという感じがします」

 竹内さんが数学に本腰を入れたのは文理選択の時です。

「高1の冬、文理選択の時期に積極的に数学を勉強し、かなり得意になりました。それがきっかけで理系の進路を考えるようになり、もともと理科が好きだったので化学系に進もうと決めました」

 それからは、毎日放課後、職員室前のラウンジスペースで数学の問題集を解き、わからないところは職員室にいる先生に聞きに行くという日々が始まりました。

「少しでもわからない問題があったらすぐに質問に行きました。先生はお忙しい中、ていねいに教えてくださって本当に助かりました。高2の11月からは平日の放課後や土曜日に学校で講座があり、大学受験対策をしていただきました。そのなかで志望大学の理系学部に合格できる力がつきました」

 竹内さんは現在、家庭教師として中学生に数学を教える経験をしています。

「私自身が元々は数学が苦手だったので、生徒の気持ちがわかります。私は特に図形の問題が苦手でしたが、たくさん問題を解いたおかげで空間把握能力が上がり、方向音痴も治った気がします(笑)」

読書好きの竹内さんがよく通っていた図書室。木の温もりを感じ、心和む空間です。読書好きの竹内さんがよく通っていた図書室。木の温もりを感じ、心和む空間です。
図書室には、原田マハなど竹内さんの好きな作家の本が揃っています。図書室には、原田マハなど竹内さんの好きな作家の本が揃っています。
部活動はESS
学園祭実行委員長も経験

 先生の協力を得ながら受験勉強に励んだ竹内さん。さらには、部活動や学園祭でも活躍しました。

「英語が好きで、ESSに入部しました。活動は基本的に週1回。学園祭で『ピーターパン』や『赤ずきんちゃん』の英語劇を上演したり(『赤ずきんちゃん』はビデオ上映)、英語のレシピで料理をしたり、英語でゲームをしたり、ネイティブの先生たちとお昼ご飯を食べたりと楽しかったです。受験の時期には、志望大学の過去問の英作文を、英語の先生に添削していただいたりもしました」

 中3から学園祭の実行委員会に入り、高2では実行委員長も務めました。

「実行委員は中3から高2まで約50人。装飾、食堂、総務、展示、外交の5班に分かれて活動します。装飾班は夏休みに美術室を開放してもらって作業します。私は総務班で、教室展示で使う備品の管理をしていましたが、高2では全体を統括する実行委員長になりました。多分大変だったのだと思いますが、夢中でやっていたので、楽しかった記憶しかないですね」

 勉強に部活動、学園祭実行委員会と、充実した学校生活を送った竹内さん。同校の先生や友人はどのような存在なのかお聞きしました。

「いろいろな面で一人ひとりのことを見ていただける、信頼できる先生がたくさんいらっしゃいます。数学のノートは思い出が詰まっているので、今でも捨てられずにとってあります。『こんな問題を解いたな、先生に質問して教えてもらったな』と当時の記憶が蘇りますね。
 母校の友人たちは、今の自分の友人関係の中で最も大切な存在です。一番気を遣わずに一緒にいられる、居心地の良い関係です。3クラスの少人数制なので、学年全員の顔と名前が一致して、一人ひとりがどんな部活動をしていたとか、よくわかります。成人式で久しぶりに会ったときも、すぐに当時に戻ることができました」

 最後に、普連土学園を目指している読者へメッセージをお願いしました。

「この学校には毎日礼拝があって、自分のことを話す時間があります。その時間は、好きな物や興味のあることについて話すので、みんなのことを深く知る機会にもなります。学校に流れる温かい雰囲気は、そんなところから作られているのかもしれません。また週に1回、20分間聖書を読むか、黙って静かに過ごす“沈黙の礼拝”の時間があります。1週間にあったことや、その時に考えなければいけないことを考え、心を落ち着けることができる良い時間でした。この学校には個人を尊重してくれる仲間がいて、安心できる環境です。そんな環境で6年間の大事な時期を過ごしていただければと思います」

こだわりの品
自主的に先生に見ていただいていた竹内さんの数学ノート。自主的に先生に見ていただいていた竹内さんの数学ノート。
受験勉強の疲れを癒す心遣いが感じられる、先生のスタンプ。受験勉強の疲れを癒す心遣いが感じられる、先生のスタンプ。
進学通信 2022年12月号
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