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私立中高進学通信

2023年8月号

私学の英語最前線

桐朋女子中学校

“瞬時に使える英語力”を伸ばす
「アドバンストコース」

中学入学時点で一定の英語力をもつ生徒を対象とする英語授業「アドバンストコース」を設置している同校。その学びのねらいと内容について伺いました。
授業は文法説明以外は英語で行われます。

授業は文法説明以外は英語で行われます。

身につけた英語力をより高める
「アドバンストコース」
中1生の授業で使われた教材プリント。中1生の授業で使われた教材プリント。

 Learning by Doing(実践から学ぶ)を教育方針とする同校は、生徒が実践や経験から自らの体を通して感じ、知性や感性を高めることを大切にしています。

 英語教育においても、生徒が積極的に英語を使いながら学ぶことを重視。中学入学時点で一定の英語力を身につけている生徒には「アドバンストコース」で、より多くの英語を使う機会が設けられています。「アドバンストコース」を担当する外国語科の小野田かおり先生と小林春奈先生に、学びのねらいと内容について伺いました。

「『アドバンストコース』は、英語1科型の『Creative English入試』の導入に伴って設置されました。生徒が身につけている英語力を、入学後に発展的に伸ばすことをねらいとした、英語授業です。ハイレベルな英語学習者向けの教材『New Treasure』を使用して、少人数制で学びます。
『アドバンストコース』で学べるのは、Creative English入試と帰国生対象特別入試での入学者、英検3級以上の取得者、幼少期より英語に接している生徒です。入学後に英語力を伸ばし、学年ごとに設定した英検の規定級を取得した生徒も、希望すれば『アドバンストコース』の授業を受けられるようになります。
『アドバンストコース』では、教科書で学習した内容をすぐにアウトプットすることを重視しています。例えば、新しく学習した単語を何度も声に出して練習することで、即座に日本語から英語で言えるようにします。その後、教科書本文の音読練習を経て、それらの文章を日本語から英語でスラスラと言えるようになることをめざします。このように、まずは基本的な文を定着させていきます。そして、教科書で学習した内容をベースに、生徒がペアワークやスピーチ発表などを通じて、英語を使いながら『自分の表現』を学び、活用できるようにします。

 先日、中1の授業で行った活動例をいくつか紹介します。
 まずは『メールに返信をする』というものです。教科書本文で読んだメールを自分がもらったと想定し、メールに含まれる質問に答えます。また、さまざまな種類の疑問文の復習を行った後だったので、相手への質問を必ず入れることを条件としました。書いた後はグループ発表をしました。
 次に『外来種について紹介する』という活動です。教科書で『外来種』についての読みものを読んだ後、その他の外来種について英語で紹介文を書きました。教科書で習った表現を参考にしながら、いつ、どのようにその外来種が日本に持ち込まれたのか、環境にどういった影響があるのかをまとめ、グループ内で写真を見せながら発表しました。
 それから『ボランティア活動に参加するための面接を英語で受ける』という活動です。授業冒頭では『~できる』という肯定文、疑問文、否定文の復習をしました。そして、まず全員が『Volunteer Registration Form(ボランティア登録用紙)』を記入します。その後、ペアになって1人が面接官、1人が面接を受ける側になり、教科書のやり取りを参考に面接練習を行いました。
 このような活動を通して、教科書での学びを発展させ、自分で使えるようになることをめざしています。生徒たちは少しずつ、英語で発表することが当たり前という環境に慣れていき、堂々と発表しています」(小野田先生)

テンポよく英語を使い
伝わらない“もどかしさ”を体感

 中2の授業では、ウォーミングアップとして英語を書くこと・話すことにさまざまな角度から取り組みます。

「2つの例を紹介します。1つは『書くこと』を重視した『Three Minutes Writing』です。授業の最初の3分間で、生徒は黒板に書かれた2つの質問の答えを英文でプリントに書きます。4回の授業で、質問の答えが8つできます。それらをスピーチの原稿としてまとめ、修正を加えて発表します。
 もう1つの活動、『SPEAKING WORD COUNTER』は、たくさん『話すこと』が目標です。生徒はペアになり、1人は提示されたトピックについて1分間の即興スピーチをします。もう1人はそれを聞きながら、相手が何語話せたかを数えます。生徒はうまく話せなかった単語や表現を調べてプリントに書き込み、使える語彙を増やします。
 ウォーミングアップでは、限られた短い時間のなかで、反射的に英語を駆使する力を養います。
 このようにアウトプットの機会を組み合わせることで、英単語や表現が単に覚えるだけのものから『自分が使うもの』へとブラッシュアップされますし、新たに覚える英単語や表現も、実際に使うことを想定して学ぶようになるので、しっかり身につきます。
 英語でとっさに質問された時、生徒が自分の思いをきちんと英語で表現できる自信にもつながるはずです」(小林先生)

POINT1
英語1教科型
Creative English入試を実施

 英語4技能、英語でのコミュニケーション力、意欲や姿勢を評価する英語1科型(英検3級程度)の入試です。英語を聴いたり、文章を読んだりしながら課題に取り組み、その後は別室で試問官と英語でやりとりします。定期的に入試体験会が行われています(オンライン入試体験会も実施)。

POINT2
オールイングリッシュで行う
I.S.C.(異文化サマーキャンプ)

 希望者が参加する、夏休みに2泊3日で行われる宿泊型集中講座です。

 生徒は少人数グループで、ネイティブ教員と日本の大学・大学院で学ぶ留学生の指導のもと、英語でのプレゼンテーションスキルを学びます。また、留学生と寝食をともにすることで、異文化理解を深めます。

担当の先生より
多くの人と関わりながら視野を広げ、世界へ目を向けられる人に
英語科/小林春奈先生英語科/小林春奈先生

 人は人と関わることでこそ、それぞれの個性や能力が伸びていくと思います。生徒も教員もともに学び合いながら、お互いを高めていきたいです。

本校の生徒は、他者を尊重して認め合う校風のなか、授業はもちろん、日々の学校生活や行事を通じて、多くの人と関わりながら成長しています。


英語科/小野田かおり先生英語科/小野田かおり先生

「英語を使うのが楽しい!」と生徒が感じられるように授業を工夫しています。生徒が自分の思いや伝えたいことを英語で表現できた時の喜びを共有しながら、教員も学んでいます。

生徒には、英語の学びを通じて広い視野をもち、日本に留まらず、世界へ向けて自分の可能性を広げてほしいです。

進学通信 2023年8月号
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