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私立中高進学通信

2021年12月号

未来を切り拓くグローバル教育

普連土学園中学校

全員参加で英語力と
思考力を伸ばす

留学生と共に過ごすエンパワーメントプログラム
世界のさまざまな国から日本にやってきた留学生から話を聞き、知らない国のこと、言葉や文化について学びます。

世界のさまざまな国から日本にやってきた留学生から話を聞き、知らない国のこと、言葉や文化について学びます。

広く世界を知る
視野を身につける研修

 1887(明治20)年に、アメリカ・フィラデルフィアのキリスト教フレンド派に属する婦人伝道会の人々により創立された同校。校名の「普連土」は「 あまね く世界の土地に連なる」という願いが込められており、生徒たちが世界に広く目を向けて学べるよう、さまざまな教育活動を展開しています。

 グローバル化に対応した教育は英語力の伸長に留まらず、日本人としてのアイデンティティを認識したうえで、世界の人々と対等に語り合える本当の国際感覚を伸ばすことをめざしています。

 そうした狙いをもとに3年前から行われているのが高1全員参加の『エンパワーメントプログラム』です。4日間、海外の学生と英語のみの環境で過ごし、生徒自身が主体的、能動的にかかわる探究型の活動を通して、異文化コミュニケーション能力と思考力の両方を伸ばすものです。

 プログラムは留学・教育旅行会社が提供し、同校のリクエストに合わせて作られたオリジナルです。一昨年は埼玉県の施設で3泊4日の宿泊行事として実施しましたが、2021年度はコロナ禍の影響を考慮して、夏休みに、学校を舞台に通学形式で行うことにしました。

海外からの留学生に
直接話を聞く体験

 プログラムは朝8時40分から午後3時10分までを丸ごと使います。この4日間は他教科の授業は行わず、エンパワーメントプログラムのみを実施します。

 日本の大学や大学院で学ぶ海外からの留学生がファシリテーターと共に、多彩なテーマや課題について、ディスカッションやグループワークを進めます。講義形式で話を聞くだけの時間はほとんどありません。ファシリテーターや留学生に英語で話しかけ、また生徒同士で意見を交換しながら、新しい価値観や異文化への理解を深めていく、そんな英語力と思考力を育む研修なのです。

 オールイングリッシュの4日間に、最初は不安になる生徒もいるそうですが、最後には「楽しかった」話す生徒がほとんどだといいます。

 参加した生徒の感想は部活動などを通して下級生にも伝わり、楽しみにしている中学生も多いのだそうです。

 各国からの留学生は明確な目的意識をもって日本で学んでいる人ばかりです。彼らの話を聞くことで、生徒は刺激を受け、進路やSDGsについて主体的に捉える意識が芽生えます。

 このエンパワーメントプログラムをきっかけに、さまざまな知識が結びつき、生徒の中にある興味や関心が引き出され、思考力が高まっていくのです。

Action Report File001
英語で理解し、考え、表現する
エンパワーメントプログラムは楽しい活動が盛りだくさん

 プログラムは全4日間で、海外からの留学生をファシリテーターに招き、ともに過ごします。さまざまな活動を通して自分とは違う価値観、異文化に触れることで生徒の中に眠っている好奇心や探究心がふくらみ、また、英語力の必要性にも気づいていきます。

多彩な国から来た留学生と英語で過ごす4日間。4日間、ともに過ごした留学生の皆さん。その前向きな姿勢や目標をもって学ぶ姿に刺激をうける生徒もいました。「英語を怖がらず、積極的に話すことを大切にして」などと、4日間のプログラムを終えた生徒を励ましてくれました。

多彩な国から来た留学生と英語で過ごす4日間
4日間、ともに過ごした留学生の皆さん。その前向きな姿勢や目標をもって学ぶ姿に刺激をうける生徒もいました。
「英語を怖がらず、積極的に話すことを大切にして」などと、4日間のプログラムを終えた生徒を励ましてくれました。

1日目

 英語での自己紹介からはじまり、英語でのアクティブな質問の仕方や効果的な英語プレゼンテーションについて学びます。

2日目

 生徒5〜6名に1名ずつ付き添う留学生に、通っている大学や専攻について英語で話してもらい、生徒自身のアイデンティティについても考えました。また、留学生とおしゃべりしながら校内を案内し、校内での身近な課題を考える「学校をより良くする」プロジェクトにも取り組みました。

3日目

 英語でのコミュニケーションに慣れてきた3日目は、ヒーローやリーダーシップについて考え議論し、社会問題を解決するスマホアプリを考案する取り組みも行いました。

4日目

 最終日の4日目は、持続可能な社会づくりをテーマに、「身近な食」について考え、英語でプレゼンテーション。フードロスを減らすためにできるレシピを考えたり、寸劇形式で発表したり、グループごとに創意工夫を凝らした発表が行われました。

留学生に日本で学ぶ理由や将来の夢を聞きました留学生に日本で学ぶ理由や将来の夢を聞きました
プレゼンテーションを繰り返し英語での説明力や表現力が高まるプレゼンテーションを繰り返し英語での説明力や表現力が高まる
「身近な食」について考え、寸劇で発表したグループも「身近な食」について考え、寸劇で発表したグループも
Action Report File002
参加した生徒にインタビュー
留学生と英語で交流する4日間でここが成長

世界の英語はさまざま アクセントの違いを体感

T.F.さん

 たくさん英語で話すことができて、良い経験になりました。世界にはいろいろな英語のアクセントがあることは知識としては知っていましたが、今回さまざまな国からの留学生と交流して、それを体感できました。リーダーシップやアイデンティティについて話し合う機会もあり、他の人の考え方も知ることができたのも良かったです。

 留学生に校内を案内したときに、シエラレオネから来た留学生に、母国の学校では部活動や課外活動は行っていないと聞きました。日本にいると当たり前と思ってしまうことが、そうではないのだと気づきました。

自分の意見が言えるようになりました

S.T.さん

 ファシリテーターの留学生はとてもポジティブで、「間違えても、次に頑張ればいいんだよ」と笑って話してくれました。そんなやりとりがあって、リラックスして臨むことができるようになり、間違えることを怖がらないようになりました。プレゼンの練習ではたくさん間違えましたが、楽しんで行うことができました。

 昼休みにはインドから来ている留学生の方に、インド映画に出てくるようなダンスを教えてもらったのが楽しかったです。グループ活動が多かったので、より良いものを作るには、自分の意見を言葉にすることが大切だと学びました。

行ってみたい国が増えました

Y.K.さん

 英語があまり得意ではなくて、正直、最初は乗り気になれなかったのですが、ファシリテーターと1対1で話してみると、自分の英語力でも会話が成り立ったんです。それをきっかけに「英語って楽しいかも!」と意識が変わりました。

 知らない国の文化や言葉について留学生から直接、話を聞いて知ることができ、行ってみたい国が増え、知らなかったことを知り、視野が広がる喜びを感じました。

 4日間を通して、ポジティブに考えることの大切さがわかりました。自分の良いところに目を向けることができ、きっとそれが将来にも役立つのではないかと感じています。

先生から一言
コミュニケーションの本質に気づく生徒たちの姿
英語科・高1学年主任/松井瑞穂先生英語科・高1学年主任/松井瑞穂先生

 英語に慣れてくる3日目あたりから、生徒たちは積極的に自己表現をするようになります。そして、4日目には「もう終わってしまうの?」と、名残惜しそうにする姿が毎年見られます。英語はあくまでも道具で、自分の言いたいメッセージが相手に伝わることが大事なのだと気づいて、英語の授業へのモチベーションが高まった生徒もいます。

 生徒から発言を引き出すファシリテーターのかかわり方は、英語教員としても学ぶところがたくさんありました。

進学通信 2021年12月号
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