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私立中高進学通信

2023年8月号

私学の英語最前線

佼成学園中学校

英語教育の改革が大きな成果を
国際社会のリーダー育成をめざす

生徒の英語力をより高めるため、2022年度に英語教育を改革しました。1年が過ぎ、良い成果が現れています。
Practical Englishの授業では「聞く」「話す」を重視し、生徒が積極的にアウトプットできるように展開します。

Practical Englishの授業では「聞く」「話す」を重視し、生徒が積極的にアウトプットできるように展開します。

「話す」「聞く」を重視し
使える英語を身につける
文法や語彙のインプットも重視し、4技能をバランスよく伸ばします。文法や語彙のインプットも重視し、4技能をバランスよく伸ばします。

 建学の精神として「平和な社会の繁栄に役立つ若者の育成」を掲げる同校。広い視野をもって国際的に活躍できるリーダーを育成するグローバル教育に力を入れています。

 2022年度より英語教育の改革に着手し、生徒の英語力をより高める方針を進めています。その内容や成果について英語科の久保田祥弘先生に伺いました。

「中学の英語の授業は、週8時間と公立中学の2倍程度の時間をあて、そのうち4時間(グローバルコースは5時間)は、Practical English(実用的な英語)として、“話す” “聞く”をメインにした授業を展開しています。Practical Englishは、日本人教員にネイティブ教員がつき、生徒ができるだけ多くアウトプットする構成にしています。ネイティブ教員の話を聞き、生徒同士が英語で会話するほか、ディスカッションやプレゼンテーションなどの機会も設けています。例えば中1のプレゼンテーションでは、自己紹介に始まり、家族や尊敬する人についてパワーポイントなどで作成した資料を見せながら英語で発表します。中2のプレゼンテーションでは将来の夢などを、中3ではSDGsなどの社会問題を英語で発表できるように進めていきたいと考えています」

 中学入学直後のPractical Englishは、30人ほどのクラスを機械的に2分割して行われますが、2学期以降は習熟度別に2分割し、15人ほどの少人数で行われます。習熟度別に分けるのは、英語が苦手な生徒をフォローし、英語が得意な生徒をより伸ばすことで、全体のレベルアップを効率的にめざすという意図によるものです。

 英語教育の改革から1年が過ぎた今、どのような成果が出てきているのでしょうか。

「改革にあたって、中学修了時に英検の準2級以上を取ることを目標にし、中1修了時には、全員が3級以上を取ることをめざしました。現状で、中1修了時に45%が3級以上を取得しています。昨年度の同時期は約10%だったので、飛躍的に伸びたと言えます。
 昨年度の高3は大学合格実績が堅調でしたが、彼らの中1修了時でも英検3級以上の取得者は10%ほどだったので、今後は大学合格実績にも成果が現れるだろうと期待しています。
 ほかに私の体感ですが、英語を話すことに抵抗の少ない生徒が増えていると感じます。校内のスピーキングテストでも自分の考えをしっかり答えられる生徒が多いですね」

 Practical English以外の英語の授業では、文法や語彙をしっかり学び、4技能をバランスよく伸ばすようにしています。

「文法を中心に学ぶ授業はインプットが中心で、ICTも活用しています。ここでインプットした内容をPractical Englishの時間に繰り返しアウトプットして、両者を連携させています」

異文化に触れる
海外プログラムも豊富に実施

 同校では、異文化に触れ、多様な価値観を学ぶ海外プログラムも豊富に用意されています。

「中1の夏に実施するモンゴル異文化体験プログラムは、グローバルコースの生徒は必修です。ゲルに泊まり、現地の同世代の生徒と交流します。
 中2では全員がフィリピン・セブ島英語留学に参加します。約2週間、現地の語学学校に通って会話中心のレッスンを受けます。グローバルコースの生徒はセブ島英語留学に続き、マニラに移動して平和学習プログラムを実施します。
 中3ではグローバルコースの生徒がタイのフィールド実践プログラムに参加するほか、3学期に希望制でニュージーランドへのターム留学に参加することもできます」

 授業で習得した英語を自在に使いこなし、異文化への理解を深める機会を積極的に設ける。こうした取り組みを経て、同校のめざす国際的に活躍するリーダーが育成されていくのです。

POINT1
異文化にじかに触れる
海外プログラム

 グローバルコースの生徒は、全員中1でモンゴル異文化体験プログラムに参加します。羊を解体してその肉を食べるなど、遊牧民特有の文化に触れ、日本とは異なる価値観に接します。

POINT2
使える英語力を高める
海外留学プログラム

 中2は全員がフィリピン・セブ島英語留学に参加します。語学学校の寮やホテルで生活しながら、マンツーマンまたはグループレッスンを受け、英語力を高めます。グローバルコースの生徒は、中3でニュージーランドターム留学に参加します。

担当の先生より
「グローバルコース」で真のグローバルリーダーを育てる
英語科 久保田祥弘先生英語科
久保田祥弘先生

 2021年度に中高に新設された「グローバルコース」は、世界基準でものごとを捉え、世界平和実現のために貢献できる真のグローバルリーダーになることを目的としたコースです。実践的な英語力をつけるだけでなく、日本とは異なる文化に触れて国際社会で活躍するリーダーに必要な「グローバル・コンピテンシー」を育成します。

 中学では、モンゴル、フィリピンなどで同世代の人たちと交流し、生徒自身の目で見て感じることを大事にした海外プログラムを用意しています。例えばモンゴルでは英語が十分には通じませんが、生徒同士だんだん打ち解けて交流が深まっていきます。

 Practical Englishを厚くした英語改革の成果は徐々に出始めています。進路選択においても、国際的な活躍を見据えた大学学部や海外大学を希望する生徒も増えています。これからも、生徒が英語でアウトプットする機会を増やすなど、授業の質を高めていきたいと考えています。

(この記事は『私立中高進学通信2023年8月号』に掲載しました。)

進学通信 2023年8月号
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