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私立中高進学通信

2023年8月号

中1の始め方

田園調布学園中等部

宿泊行事で親睦を深め
達成感を味わう

2日目に行ったアスレチックイベントの一つ。チームメンバーが協力し合い、全員で落ちないように丸太の上に立ちます。

2日目に行ったアスレチックイベントの一つ。チームメンバーが協力し合い、全員で落ちないように丸太の上に立ちます。

例年夏休みに実施してきた体験学習(宿泊行事)を、今年度から4月に変更。体験型教育プログラムの導入で、生徒同士の親睦が早く深まり、協力することの大切さや達成感を味わう機会が増えました。

体験プログラムを取り入れた
宿泊行事で新生活の不安を払拭

 2022年より「探究」の授業を導入し、体験学習にPA(プロジェクト・アドベンチャー)プログラムを取り入れるなどの改革を行う同校。PAプログラムとは野外活動を用いたアメリカ発祥の教育方法で、日本でも導入する学校が増えています。

 その一環として今年度の中1体験学習は行き先も開催時期も新たになりました。

「例年は夏休みに志賀高原(長野県)で実施していたのですが、今年は4月下旬に八ヶ岳で開催しました。中1生が入学後に不安を感じることといえば、友達ができるか、新しい生活になじめるかです。4月に宿泊行事があることで、例年よりクラスメートの名前を覚えるのが早く、親睦も深まりやすく、生活環境を整えることにもつながりました」(学年主任/柴生知子先生)

 1日目は、室内アクティビティを通して多くの友人と触れ合うのが目標。2日目は、交代制でアスレチックとクラフトづくりのチームに分かれ、課題解決活動を通してグループで協力し合うことの大切さと達成感を味わいます。3日目は、生徒たちが考えたクラス目標を大きな模造紙に複数書き込み、最後は大縄跳びにチャレンジしました。

「アスレチックでは、丸太の上に十数人が乗って落ちないようにする、といった体験もありました。楽しみながらもリーダーシップをとる生徒、周囲を気遣う生徒、みんなを支える生徒など、それぞれの役割を果たしている様子が見られました。これは普段の授業だけでは見られないもので、教員にとっても発見が多い2泊3日でした」(柴生先生)

球技会も試験期間も
メリハリをつけて一生懸命取り組む

 体験学習最終日にまとめたクラス目標は、その後の行事にも活用されていると、中1生クラス担任の近江恵実先生は言います。

「『みんなが安心して挑戦できるクラスにするにはどうすればいいか』をテーマに、多くの目標が模造紙に書き込まれました。5月に実施した球技会では、前日にその目標の中から何をピックアップしようかと話し合い、チームワーク、ポジティブな声かけなど、具体的な目標を生徒たち自身が選んでいました。球技会の結果は6クラス中6位だったのですが、『目標は守れたかな?楽しかったかな?』という問いかけには全員が手を挙げており、結果だけではない達成感を得られました」

 球技会の盛り上がりにより、その後の試験期間も行事と捉えて張り切る生徒が多かったと話すのは柴生先生です。

「試験に燃えているというか、やる気あふれる生徒が多いと感じています。6月には、球技会のリベンジマッチを行おうと考えているのですが、試験後の行事を楽しみに勉強も頑張れていると感じます。最初の宿泊行事を体験して、普段の授業とは違う試験期間も、メリハリの一つとして計画を立てて取り組めているようです」

体験学習の最終日、クラス目標を模造紙に書き込みます。その後は教室に掲げて行事ごとに適した目標を選び、書き足していきます。体験学習の最終日、クラス目標を模造紙に書き込みます。その後は教室に掲げて行事ごとに適した目標を選び、書き足していきます。
大盛り上がりだった球技会。行事でメリハリがつき、試験も頑張れる生徒が増えました。大盛り上がりだった球技会。行事でメリハリがつき、試験も頑張れる生徒が増えました。
『精進日誌』を通して
学年全体で生徒を見守る
中1の1学期に毎日提出する『精進日誌』。その日の出来事や気持ちなどを生徒と教員で共有します。中1の1学期に毎日提出する『精進日誌』。その日の出来事や気持ちなどを生徒と教員で共有します。

 普段の学校生活は、その日の自分を振り返り、感じたことや考えたことを書く『精進日誌』でフォローアップしています。

「中1の1学期は毎日書いて提出してもらい、担任が目を通してコメントを書くようにしています。内容は基本的には生徒に任せていますが、テーマをこちらから提示することもあります。困りごとや相談を書く生徒もいて、心の動きを知る大切なツールになっています」(近江先生)

 担任教員が多忙な日は、学年主任や1年生担当教員が日誌に目を通してコメントを書くこともあります。

「学年全体で生徒を見守ることで、自ずと生徒への理解も深まります。日誌の提出は2学期からは週1回になり、中2以降は行事ごとに提出。頻度を減らしながら、自立を促していきます」(柴生先生)

学年や行事のテーマを設けています
中1主任 柴生知子先生中1主任
柴生知子先生

 中1生の年間目標は、人間関係を築き、友人を大切にすること。「捨我精進」という建学の精神に基づき、他人の考え方を認める、人の話を否定せずに聞く、人の気持ちを考えて行動する。普段の生活でも行事でも、全てそこに到達できるような指導をしていきたいと考えています。

宿泊行事は時間の管理を学ぶ機会
中1担任 近江恵実先生中1担任
近江恵実先生

 入学当初から時間を守ろうというルール指導はしてきたのですが、普段の授業だと着席が遅れてしまう生徒もいました。しかし、体験学習中は一人が遅れれば集団全体が遅れ、迷惑をかけてしまいます。そのことにそれぞれが気づき、自分で時間を管理できるようになりました。

進学通信 2023年8月号
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