私立中高進学通信
2023年8月号
大学合格力強化計画
光英VERITAS中学校
東大合格者を出す快挙
探究的な学びを核に
生徒の能力を高める取り組みを進める

前列左がOさん。右が松浦享子進路指導部長、後列が大野正文副校長。
充実した学習支援が
東大合格として実を結ぶ

探究的な学びを核として、自ら学ぶ姿勢や真の学力を育む「ヴェリタス・トルネード・ラーニング」を掲げる同校。探究活動を通して生徒が目標を見つけ、その実現のために進路を選択し、難関大学に合格できる学力を育むことをめざしています。2023年春に、開校以来初の東京大学合格者を出しました。快挙を成し遂げたOさん、大野正文副校長、松浦享子進路指導部長にお話を伺いました。
――東大合格に至るまで、学校の支援を含めてどのような学習をしましたか。
Oさん
高2になる際に文理選択をするのですが、文系の学問は自分で本を読むなどして勉強できると思い、理系を選びました。いろいろな分野に興味があったので、入学してから2年間の前期課程を経て進学先を決められる東大を受験しようと思いました。
高3の時は自習室を利用し、集中して勉強しました。メンターの方と相談して学習計画を立てましたが、なかなか計画通りには進みませんでした。
松浦先生
本校には、「VERITAS AFTER SCHOOL」という放課後自習システムがあり、大学受験対策、語学等検定対策などの支援をしています。現役大学生のメンターが常駐して受験相談や試験対策などの相談にのってくれます。
大野先生
生徒が主体的に利用することで、「答えを求める学び」ではなく、「問いをもつ学び」を習得し、自律的な学習態度を育成してほしいという思いから「VERITAS AFTER SCHOOL」を整備してきました。
Oさん
東大生のメンターに東大の過去問を解説してもらうなど、お世話になりました。でも、現役の時は2.334点足りず、合格には至りませんでした。
大野先生
Oさんの成績から見て、当然合格するものと思っていたので「2.334点の差」と聞いて、私たちもとても悔しい思いをしました。しかし、Oさんのように自分で勉強法がわかっていて、それを実行できるのはとても素晴らしいことです。
Oさん
浪人生の時は、主に自宅で勉強していましたが、模試の結果を先生やメンターの方に見てもらうため、何度か学校を訪れていました。
――いろいろな面で支援を受けて見事東大に合格されたわけですね。中高を通じて、学校ではどのように過ごしましたか。
Oさん
中学の頃は、宿題を必ずやる、定期テスト前の勉強をしっかりする、という点を心がけていました。6年間少人数の同じクラスだったので、授業で発言しやすい雰囲気でした。受験も「みんなで頑張ろう!」と、はちまきを作ったり、精神的に助けたり助けられたりする関係でした。
松浦先生
みんなで話し合って考えることが好きでしたね。周りと一緒に伸びようとする姿勢が見られ、文化祭などの行事も一緒に全力で取り組んでいました。
探究的な学びを核として
生徒の能力を高めていく

大野先生
本校では、探究的な学びを核に大学受験の基礎となる学習習慣をつけてもらおうと、「探究科」と「探究型学習」の2本柱で生徒の能力を高める取り組みを行っています。探究活動のなかで、課題の発見と解決のために情報を収集し分析する能力を身につけ、社会へ出た時にやりたいことをイメージし、そのために大学で何を学ぶのかを考えることが進路実現につながっていきます。
Oさん
私は高2から高3にかけて、海洋プラスチックをテーマにした探究活動に取り組みました。正直、最初はあまり興味はなかったのですが、調べていくうちに問題意識が出てきて、将来それを解決する仕事に就くのもいいな、と思うようになりました。
松浦先生
本校の探究活動は、Oさんが中1だった頃にプログラムが確立しました。探究活動が将来やりたいことにつながる生徒も多く、Oさんのクラスでは高3になる時点で、ほとんどの生徒がやりたいことを見つけていましたね。
――進路支援では、ほかにどのような設備がありますか。
松浦先生
生徒が利用しやすい玄関近くに進路学習センターがあり、大学別の過去問題集や大学紹介DVD、受験情報誌を用意しています。進路指導教員のアドバイスを受けることもできます。
Oさん
過去問題集や共通テスト対策模試の過去問題集を借りるなど、私も利用しました。
――Oさんの東大合格を契機に、ますます大学合格実績を伸ばしていきたいというお考えでしょうか。
大野先生
もちろんそうなればいいですが、簡単ではありません。授業、補講、補習、自習室を連動させて、生徒の学力向上を図っていきたいと思います。探究学習を軸とした取り組みを6年間行うなかで生徒の能力を高め、難関大学に合格できる学力がつくようにしていきたいですね。また2021年に中学・高校を共学化したことにより、多様性に広がりが見られ、グループ学習などでも思考の幅が広がりました。これらは今後の大学合格実績にも良い影響として現れるだろうと思っています。


進路学習センターには、貸し出し可能な受験用資料がそろえられているほか、
先輩たちの受験体験レポートを閲覧することもできます。
(この記事は『私立中高進学通信2023年8月号』に掲載しました。)
光英VERITAS中学校
〒270-2223 千葉県松戸市秋山600
TEL:047-392-8111
進学通信掲載情報

PICK UP!!
紹介する学校
- 品性と礼節、歴史と伝統を重んじた制服が誕生浦和実業学園中学校
- シーンに合った着回しを楽しんで淑徳中学校
- 自分で着こなしを考え、個性と感性で選べる制服青稜中学校
- 「いかに学校生活を快適に過ごすか」がテーマ 着やすさにこだわった制服日本大学豊山女子中学校
- 中学生には『品位』と『成長』を高校生には『伝統』と『挑戦』を武蔵野中学校
- 3校ワンキャンパスでさらに躍進する京華の教育京華女子中学校
- 23区内最大級のグラウンドを全面人工芝化城北中学校
- 「ネバ―・ダイ」を校訓に掲げる男子伝統校 卒業生(社会人・大学生)から母校への思いを聞く京華中学校
- 「医学クラス」に通う在校生兄弟へ 埼玉栄の魅力をインタビュー埼玉栄中学校
- “5年前にも本誌に登場した”6名(当時・中2)が大学進学した“今”だからこそ実感する母校を語る芝浦工業大学柏中学校
- 「本科」「グローバル留学」「スーパーサイエンス」の各コースについて、新中1生にインタビュー昭和女子大学附属昭和中学校
- 「独自の英語教育」と「充実の施設・設備」在校生・先生がその魅力について語る獨協埼玉中学校
- 生徒一人ひとりを大切にする女子伝統校“三姉妹(卒業生・在校生)”から母校への想いを聞く中村中学校
- 独自の広報活動「FLYERS」について 教員志望の卒業生(大学生)・在校生へインタビュー日出学園中学校
- 理系にも強い“プロテスタント女子伝統校”卒業生(大学生)がその魅力を語る普連土学園中学校
- 伝統の“教養教育”が土台 卒業生の大学生2人から6年間の思い出を聞く星野学園中学校
- 独自のプログラムによる“体験型英語学習”卒業生(大学生)・在校生姉妹が母校への想いを語る目白研心中学校
- 「Think&Challenge!」がモットー 今春卒業したばかりの大学生2人へインタビュー横浜翠陵中学校
- 常に自己を観察して実力を見つめ直す 難関大合格の道標は「自学自習」の姿勢狭山ヶ丘高等学校付属中学校
- OBの保護者と在校生が語る 日本大学第一の魅力日本大学第一中学校
- 文武両道に国際・キャリア教育を組み込んだ『IGS(6ヵ年特進)コース』を新設八千代松陰中学校
- 「オンライン英会話」で伸ばす リアルなコミュニケーション力跡見学園中学校
- 英語教育の改革が大きな成果を 国際社会のリーダー育成をめざす佼成学園中学校
- “瞬時に使える英語力”を伸ばす「アドバンストコース」桐朋女子中学校
- 『ふじ活』で『聞く授業』から『参加する授業』へ藤村女子中学校
- 一人ひとりの個性を尊重し 豊かな感性と創造力を伸ばす女子美術大学付属中学校
- 宿泊行事で親睦を深め 達成感を味わう田園調布学園中等部
- 宿泊行事から始まる中学生活 クラスづくりのための3日間日本工業大学駒場中学校
- 男子校らしいのびのびした環境で自立心を育てる日本大学豊山中学校
- 「自己肯定感」につながる環境で安心して力を発揮宝仙学園順天堂大学系属理数インター中学校
- 安心感のある環境が充実した学校生活の土台に八雲学園中学校
- 1期生として『世界市民力』を培うサレジアン国際学園世田谷中学校
- 共学3年目、のびのびと“好きなもの”に打ち込める芝浦工業大学附属中学校
- 多様な生徒がそれぞれの目標に向かって前進富士見丘中学校
- 英語力を伸ばせる環境で楽しいです!文化学園大学杉並中学校
- フェアトレードと支援の輪を広げたい麗澤中学校
- 「なぜ?」を大切に 社会科の面白さを説く江戸川女子中学校
- 英語が通じる楽しさを実感できる学びをデザイン安田学園中学校
- 聴く力・書く力を重視した「表現力入試」を新設横浜富士見丘学園中学校
- 東大合格者を出す快挙 探究的な学びを核に生徒の能力を高める取り組みを進める光英VERITAS中学校
- 教育支援サービス『西武台ラーニングサポートセンター(SLC)』の導入で「学びの自立、自律化」を西武台新座中学校


