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私立中高進学通信

2022年11月号

私学だからできるオリジナル教育

横浜創英中学校

エキスパートと連携し
科学で社会に貢献する

2022年4月、同校に新設された中高一貫の「サイエンスコース」。さまざまな業界のエキスパートによる授業と探究活動を通して、生徒たちの「科学リテラシー」を育成します。
『下町ロケット』のモデルになった株式会社植松電機代表取締役 植松努さんを迎えての授業では、「問題を乗り越えて進んでいく力や考え方」についてのお話を聞きました。休憩時間は質問したい生徒たちが植松さんを取り囲んでいたそうです。

『下町ロケット』のモデルになった株式会社植松電機代表取締役 植松努さんを迎えての授業では、
「問題を乗り越えて進んでいく力や考え方」についてのお話を聞きました。
休憩時間は質問したい生徒たちが植松さんを取り囲んでいたそうです。

各界のエキスパートが集結
中1はまずテーマ探しから

「『考えて行動のできる人』の育成」を建学の精神に掲げ、主体的で協働的な学びのためにさまざまな改革を行ってきた同校。「サイエンスコース」は、科学で社会に貢献することをめざすコースとして、2022年4月にスタートしました。

 同校ではこれまでも、持続可能な社会の当事者として成長できるように、さまざまな企業と連携授業を展開してきました。サイエンスコースでも中高一貫の6年間を通して、各界のエキスパートが多種多様な授業を行います。授業で連携するエキスパートは4月時点で28名、その数はどんどん増えています。そこで得た知見も加味して、生徒は大学の研究室のように、自分が興味をもった先生の教室を選び、それぞれのテーマで探究を深めていきます。

「サイエンスコースといっても科学者を育てるためのコースではなく、文理が融合した科学的思考を養うことが目的です。中1の1年間は自分のテーマを決める時期。さまざまな分野の方が来校してくださるので、まずはお話を聞き、とにかく刺激を受けることがメインです」(理科/中田 海先生)

「学校と社会を切り離すのではなく、授業の学びが社会につながっていることを意識してもらうのが第一歩です。エキスパートの皆さんはお話の上手な方が多いので、エピソードの一つひとつがそうした気づきにつながります。生徒たちが自分ごととして社会を考え、課題に対して当事者意識をもって向き合うことをめざしています」(英語科/若尾希美先生)

 同コースには理科好きな生徒が多く、現時点で80名中60名が男子です。

「今後は男女の比率も変わってくると思います。環境問題に意識が高い女子や、理系分野に限らずさまざまなことに興味をもつ女子も多いですから。このコースには良い意味で『尖った部分』のある生徒も多いので、その感覚を大切にしつつ、さまざまな視点を育てることが重要だと思います」(中田先生)

社会課題の解決が6年間のミッション
6年間を通して社会課題の解決に取り組みます。ミッションの解決に取り組むための仮説の立て方、対立や壁の乗り越え方などを学び、生徒主体で授業を進めていきます。

6年間を通して社会課題の解決に取り組みます。ミッションの解決に取り組むための仮説の立て方、
対立や壁の乗り越え方などを学び、生徒主体で授業を進めていきます。

当事者意識が芽生える
マインド作りが第一歩

 中1はサイエンスコースが2クラス、本科コースが1クラスの計3クラス。学年の親交を深めるため、学校行事や体育の授業は共同で行っています。また1学期は、本科生たちと一緒に、エキスパートの方々の話を聞く機会を設けたそうです。

 来校したエキスパートの方々は1学期だけでも10人以上。授業への生徒たちの反応は、教員の予想以上だったそうです。

「劇作家の鴻上尚史さんは授業で、人と人とのかかわり方について、「シンパシー(sympathy)」と「エンパシー(empathy)」の違いをお話しくださいました。そのなかで、『シンデレラ』の継母はなぜシンデレラをいじめたのかについて話し合いました。そこで生徒から『シンデレラをいじめることによって、継母と連れ子たちに団結力が生まれる』という意見が出て驚きました。単に『気にいらないから』といった意見が多くなるのではと思っていました。中1生で50分2コマ、休憩を挟むとはいえ、100分も話を聞く授業に少し不安はありましたが、生徒たちは飽きることなく目を輝かせていました」(中田先生)

「休憩時間に自分から積極的に質問に行く生徒も多いです。日本環境設計会長の岩元美智彦さんが、『いつでもいらっしゃい』とリサイクル工場に招待してくださったときも、すぐに希望者が集まりました。コロナ禍の影響で延期になってしまいましたが、自主的に参加したいという生徒もいて、彼らの強い意欲を感じました」(若尾先生)

 また、「表情が明るくなりました」「口数の少ない息子が授業で聞いたことを話してくれました」など、生徒たちの変化を喜ぶ声が保護者からもあがっているといいます。

 今後は授業の司会を生徒が務め、エキスパートの方々への質問メールや、訪問のためのアポイントメントも生徒自身が行うなど、生徒主体で授業を進めていく方針です。

「生徒たちには、授業だけでなく生活全般においても当事者意識をもってほしいです。探究活動の時間だけでマインドを変えることはできません。学校生活など日常のすべてにおいて、社会を自分のこととして考えるための土台づくりをしていけたらと思います」(若尾先生)

さまざまな分野の専門家に学び
自分の探究テーマを探す
作家・演出家 鴻上尚史さん「『シンデレラ』『桃太郎』など馴染みのある題材で人と人とのかかわり方を学んだほか、日本を取り巻く同調圧力についても説明をしてくださいました。国語科の授業で鴻上さんの文章を読んでいた生徒たちは、ご本人の登場に驚いたようです」(中田先生)作家・演出家 鴻上尚史さん
「『シンデレラ』『桃太郎』など馴染みのある題材で人と人とのかかわり方を学んだほか、日本を取り巻く同調圧力についても説明をしてくださいました。国語科の授業で鴻上さんの文章を読んでいた生徒たちは、ご本人の登場に驚いたようです」(中田先生)
眼科医 三宅 琢さん「眼科医の三宅 琢さんは、医療以外の分野を取り入れ、視覚障がいのある人がより自分らしく生きるための支援をしています。治療にもいろいろな“治し方”があると、固定概念が覆されました。生徒たちにとっても大きな発見があったと思います」(若尾先生)眼科医 三宅 琢さん
「眼科医の三宅 琢さんは、医療以外の分野を取り入れ、視覚障がいのある人がより自分らしく生きるための支援をしています。治療にもいろいろな“治し方”があると、固定概念が覆されました。生徒たちにとっても大きな発見があったと思います」(若尾先生)
日本環境設計会長 岩元美智彦さん日本環境設計会長 岩元美智彦さん
「岩元さんは、古着から取り出したエタノールで、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンを走らせようという企画を実現させた方。東京オリンピックでは、さまざまな物がリサイクルで作られていたことを教えていただきました」(若尾先生)
筑波大学副学長・理事 加藤光保さん 「がん細胞についてわかりやすく解説してくださいました。生徒から1日のルーティンについての質問があり、加藤さんの忙しい日常を知ることができました。生徒たちが積極的に質問をする姿に驚き、思いがけない質問にハッとさせられることもありました」(中田先生)筑波大学副学長・理事 加藤光保さん
「がん細胞についてわかりやすく解説してくださいました。生徒から1日のルーティンについての質問があり、加藤さんの忙しい日常を知ることができました。生徒たちが積極的に質問をする姿に驚き、思いがけない質問にハッとさせられることもありました」(中田先生)
エキスパートの方の授業は
教員も刺激を受けます
◎サイエンスコース 理科/中田 海先生サイエンスコース
理科/中田 海先生

「理科が好きで、小4の頃から理科の教員になりたいと思っていました。本校の生徒は科学的思考が学べ、視野を広げられる環境にあって、うらやましいと思います」

サイエンスコース 英語科/若尾希美先生サイエンスコース
英語科/若尾希美先生

「エキスパートの方々の話は教員にとっても刺激的です。挑戦を続け、常に進化されている方たちを間近にして、大人も学び続ける背中を見せることが大切だと感じています」

(この記事は『私立中高進学通信2022年11月号』に掲載しました。)

横浜創英中学校  

〒221-0004 神奈川県横浜市神奈川区西大口28
TEL:045-421-3121

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