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私立中高進学通信

2023年12月号

実践報告 私学の授業

横浜創英中学校

生徒の興味・関心を引き出し
さらなる学びに導く『トップランナー授業』

第一線で活躍するプロフェッショナルに触発される授業
カメラマンディレクターの坪谷健太郎さんによる『トップランナー授業』の様子の写真です

カメラマンディレクターの坪谷健太郎さんによる『トップランナー授業』。
中1の3名がインタビューの公開収録に挑戦しました。台本に目を通し、どのように進行していくかを坪谷さんと打ち合わせ中。

同校の『サイエンスコース』では、各界のトップランナーを招いての講演とコラボ授業を実施。広く社会を見る目を養い、探究課題を見つけるきっかけづくりにも貢献しています。

2022年、科学的思考を養う
『サイエンスコース』が始動

 2021年度に工藤勇一校長が就任した後、大きな学校改革を行い、注目を集める横浜創英。建学の精神『考えて行動できる人』を具現化する教育を推進しています。その一環として2022年度に新設されたのが『サイエンスコース』です。科学的思考で社会に貢献する人材を育てる、文理融合のコースです。

 生徒は、週に2時間を使ってグループまたは個人で探究テーマを設定し、高2まで探究活動を行っています。中1ではテーマを探して探究を進め、中2の1学期はその内容を発展させて、ほかのテーマを研究するクラスメートとコラボする『サイエンス・フェスタ』を開催します。

「“アートと宇宙”などユニークなコラボ作品がたくさん生まれました。そのほか学期ごとにクラス内での中間発表、年度末には研究発表会など、発表の場を多く用意し、プレゼンスキルの育成にも注力しています。高校でも探究活動を続け、学会など学外で発表できる生徒が現れることも期待しています」(理科担当/猪又滉史先生)

『トップランナー授業』で
多様な職業・価値観に触れる

 そうした研究テーマ探しの一助となっているのが、社会で活躍するさまざまな分野のプロフェッショナルを招いて行う『トップランナー授業』です。2022年度は、総勢28名の協力者とともに授業を作り出しました。1~2週間に1度という頻度で開催していることになります。

「実際にこれまで登壇された方の話から将来の夢を見つけたり、研究テーマを決めたりした生徒もいました。中1でまずは情報のシャワーをたくさん浴びて、社会への視野を広げ、多彩な分野でのインプットを増やしてほしい」

 と猪又先生。トップランナー授業は中1生が対象ですが、講義内容に興味のある中2生も参加が可能なため、実際に多くの中2生が受講しました。

『トップランナー授業』のような独自のカリキュラムの基盤となっているのが、生徒が自ら決定し、教員はそれを見守るという同校の一貫した姿勢です。

 実際に講演前、教員は生徒に「各自の時間を有意義に使ってほしいから、講演に興味のない人、聴きたくない人は参加しなくてOK。聴くと決めた人は、自分の決定に責任をもって講演に集中してください」と声がけをします。

「講演を聴くのも、その準備や片付けをするのも、決めるのは生徒。そして決めた以上、その決定に責任をもって行動するようになります。こうした経験を通して、何事も人のせいにしない、当事者意識をもって自ら行動できる人間へと成長するのです」

授業レポート
プロフェッショナルからインタビューのテクニックを学ぶ
『カメラマンディレクター』の体験談を聞き、公開インタビューにも挑戦!

 9月15日の午後に行われた『トップランナー授業』の講演者は、共同テレビの“カメラマンディレクター”である坪谷健太郎さん。自己紹介、撮影とディレクションの両方を担務するカメラマンディレクターという仕事の紹介に続いて、『世界でワクワクを撮る』をテーマに1時間目の授業が始まりました。

 ウガンダやシンガポールなど取材で訪れたさまざまな国のこと、そこで感じたこと、今年仕事で5カ月間滞在した南極でのエピソードと、坪谷さんが話す体験談を生徒たちは目を輝かせながら聞き入り、積極的に参加する姿が印象的でした。

「南極に行く人たちは、オーロラや氷、魚などさまざまな研究をしている研究者が多いけど、なぜかわかる? 南極にはまだわからないことがたくさんあるからなんです。南極はワクワクでいっぱいなんですよ」など、生徒たちの知的好奇心を刺激するテンポの良いトークが展開されました。

 続く2時間目は、インタビューの良い例と悪い例を提示し、実際に生徒と先生がステージに上がってインタビューされる立場・する立場を経験する体験型の授業が行われました。答えてほしいことを話してもらうには、「まずビジョンの共有、そして段階的に質問をし、対話をすることが大切なんだよ」という坪谷さんの話に生徒たちは熱心に耳を傾けました。

授業を行う坪谷健太郎さんの写真です生徒の興味を引き出す質問を織り交ぜながら、インタラクティブな授業を行う坪谷健太郎さん。
インタビューを体験をする生徒たちの写真です生徒たちは、坪谷さんがラジオ番組で実際に使っているマイクを用いてインタビューを体験。
生徒インタビュー
坪谷健太郎さんの授業『世界でワクワクを撮る』の感想を聞きました
I.Kさんの写真です

 お話を聞いて南極に興味をもちました。南極で魚の調査する研究者のことを知り、こうした仕事もあるとわかり、とても興味深かったです。(I.Kさん/中1)


A.Kさんの写真です

 南極に行った人に実際会ったのは初めて。何を聞いても刺激的で、カメラマンの仕事にも興味をもちました。サイエンスコースではいろいろな経験ができて楽しいです。(A.Kさん/中1)


K.Kさんの写真です

 面白くて2時間あっという間でした。算数や理科が好きでサイエンスコースを選びました。トップランナーから知識を得て、将来に活かしたいです。(K.Kさん/中1)


U.Tさんの写真です

 ワクワクが詰まったお話に刺激を受けました。理科が好きでサイエンスコースを選んだので、これからいろいろな授業を受けるのが楽しみです。(U.Tさん/中1)


K.Mさんの写真です

 取材の話が面白く、インタビューのテクニックも勉強になりました。私は本科コースですが、『トップランナー授業』はサイエンスコースと一緒に受けられて楽しいです。(K.Mさん/中1)

坪谷健太郎と生徒たちの写真です

左からI.Kさん、A.Kさん、K.Kさん、坪谷さん、U.Tさん、K.Mさん

ココも注目!①
とんがった大人のメッセージから
何かを感じてほしい
校長の工藤勇一先生の写真です

『トップランナー授業』ではこれまで、劇作家、アナウンサー、応用神経科学者など第一線で活躍するプロフェッショナルに仕事・夢について語ってもらいました。皆さん、慣習・常識に縛られずに自ら考え行動している人ばかり。そうしたとんがった大人の人生を知ることで、生徒に何かを感じ、つかみとってほしい。そして自分で考え、判断し、行動できる“自律の力”を身につけてほしいと考えています。(校長/工藤勇一先生)


ココも注目!②
あらゆる分野で必要とされる
科学的・論理的思考を育成
猪又滉史先生の写真です

 変化の激しい現代において、科学的・論理的思考で社会課題を解決していく力はさらに重要度を増しています。サイエンスというと理系と思われるかもしれませんが、『サイエンスコース』は文理融合のカリキュラムです。PBL(課題解決型学習)をベースに社会が抱える課題を生徒自身が見つけ出し、探究活動を通じてデータや研究結果を分析、解決策を探ることで、科学的・論理的に思考する力を養っています。(理科担当/猪又滉史先生)

(この記事は『私立中高進学通信2023年12月号』に掲載しました。)

横浜創英中学校  

〒221-0004 神奈川県横浜市神奈川区西大口28
TEL:045-421-3121

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