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私立中高進学通信

2025年8月号

実践報告 私学の授業

立正大学付属立正中学校

社会で活躍できるスキルを育てる
『R-PROGRAM』

課題発見力や情報収集力、論理的思考力を楽しみながら養う

探究シーン1
新潟県をテーマに発表をする生徒。
人口や米の栽培面積・収穫量・産出額が全国1位といった基本情報だけでなく、地域ならではの課題にも切り込みました。

『R-PROGRAM』は、「探究する力」と「教科学力」をつなぐ実践的な学びの場。自己理解から社会課題へと関心をステップアップさせながら、思考力・表現力・対話力といった「未来を生きる力」を育みます。

社会で必要なスキルを見据え
中学から段階的に育成
中3担任・国語科/加藤咲佳先生中3担任・国語科/加藤咲佳先生

『社会のために自分の力を発揮する人を育てる』を教育理念に掲げる立正大学付属立正。学力の育成とともに、社会人として将来を切り拓いていくために必要な知識やスキルの養成にも、中学のうちから力を注いでいます。

 その特徴的な取り組みが、朝のホームルームの時間を活用した、毎日20分間の『R-PROGRAM』です。

「『Research(調べる)』『Read(読み取る)』『Report(表現する)』の3つのスキル(3R)を伸ばすプログラムです。継続性を重視して、段階的に難易度を上げながら毎日実施することで、3つのスキルを定着させていきます」(中3担任・国語科/加藤咲佳先生)

 中1では、新聞の社説やコラムなど短文を読み、意見を文章にまとめ、1分間スピーチをする『コラムリーディング&スピーチ』を実践。要約力、作文力、人前で発表するスキルを身につけます。中2では、さらに社会問題や時事問題、道徳的な文章を扱い、発表時間も3分間に延長。表やグラフによるデータ分析などの資料を用いた発表となり、グループディスカッションやディベートも同時に行います。中3になると、自らテーマを見つけて調べ、発表するプレ探究の活動へ。今回は、この中3のプレゼンテーションを取材しました。

探究力・分析力が養われる
中3のプレ探究とプレゼン

 中3の生徒たちに与えられたテーマは、「都道府県」。興味がある都道府県について2カ月かけてリサーチを重ね、一人ずつ発表を行います。

「生徒に伝えたのは、その県の良い点や独自の取り組みだけでなく、自治体の課題への取り組み方と、それに対する自分の意見を入れることです」

 取材当日は、2名の生徒がそれぞれ発表を行いました。前に出て、ホワイトボードに自作のスライドを映しながら説明を行います。

 1人目の生徒が選んだテーマは「新潟県」。四季折々の見どころに着目し、春の「高田公園の夜桜」、夏の「長岡花火大会」、冬の「新潟ランタン祭り」など、季節ごとの観光スポットを紹介。新潟の経済や課題についても触れ、人口減少と高齢化問題についてのリサーチ結果をグラフで解説し、県外流出や出生率低下が原因であること、また雪国ならではの問題に対する同県の取り組みも説明しました。

 プレゼンの最後には、「新潟県の人口流出は降雪量の多さが原因の一つではないか。除雪作業が大変なので、除雪作業の機械化を進めるのも一案だと思う。少子高齢化に関しては、親子が一緒に出かけたくなる場を増やすのはどうか。スケートリンクや雪祭りなど、名物となるイベントや施設を作ればいいと思う」と自身の考えを述べました。切り込んだ分析と課題解決のアイデアに、クラスから「すごい!」と声があがります。

 2人目の生徒が取り上げたのは「群馬県」です。冒頭で「地形が、鶴が羽を広げたように見えることから、『つる舞う形の群馬県』と言われています」と皆の関心を引き付け、群馬の三大うどん「水沢うどん」「館林うどん」「ひもかわうどん」を紹介。そこから高血圧の人が多いことと現地の食文化の関係性について深掘りしていきます。ユニークなアプローチに、生徒たちは興味津々の様子で耳を傾けます。家庭ごみが全国最多であることを課題として挙げ、それをまず県民に知ってもらうことが大切であると自身の考えを述べ、発表を終えました。

人前で話すことに慣れ
文章力、表現力も高まる

 同プログラムの成果について、加藤先生は次のように話します。

「こうした取り組みによって、文章力の向上に加え、生徒たちは人前で話すことにも次第に慣れていきます。本校では全生徒が『中学生の主張』『中学生弁論大会』に参加しますが、毎年上位入賞者を輩出していますし、大学や会社で『プレゼンがうまい』と褒められた卒業生の声もよく耳にします。
 今後は、さらに思考力・表現力の強化に力を入れ、ディベートやディスカッションの機会を増やし、社会に出て課題解決のために主体的に行動し、発信できる生徒を育てたいと考えています。そうした力は、大学の総合型選抜入試にも活きてきます。R-PROGRAMの一環であるキャリアデザインとの連動も強化し、時代に合わせてブラッシュアップしていきます」

探究シーン2
群馬県を取り上げた生徒は、群馬の食文化を切り口に紹介。中1から継続して3Rの学びを実践してきたので、中3生は皆、人前での発表に慣れているそうです。R-PROGRAMで得た基礎力は、教科学習にも好影響を与えています。
探究シーン3
R-PROGRAMでは、傾聴力の育成も大切にしています。相手の話を聴き、内容を理解する力を育て、ディスカッションやディベートへと発展させていきます。
ココも注目!①
中3では企業インターンも経験
『キャリアデザインプログラム』
『キャリアデザインプログラム』地域の店舗や企業での職業体験は、生徒自身が将来の夢を思い描くきっかけとなっています。

 同校では中学からキャリア教育として『キャリアデザインプログラム』を実践。将来に対する意識を高め、目的をもった進路選択を促しています。中学では、『社会を知る』をテーマに、「仕事・職業」の知識を深め、自分の興味・関心を明確にしていきます。

 中1の『職業講和』では、パイロットや映画監督、起業家など、社会で活躍する同校の卒業生6~7名を迎え、中高時代の話や仕事の話を語ってもらいます。中2の『職業理解』では、興味のある職業についてリサーチして、資料を作り発表。探究学習の導入的な役割も担っています。

 中3の『職業体験』では、夏休みを利用し、興味ある分野の企業で全員がインターンシップを経験します。協力企業は消防署や警察署、金融関係、学校、保育園、広告代理店など多岐にわたり、この経験を機に進路が明確化する生徒も少なくありません。

「数学が得意で理系に進むつもりだった生徒が、金融機関でのインターンシップを経験して自分の適性を見つけ、経済学部に進学した例もあります。多くの生徒が社会の厳しさを知り、より自分を磨かなくてはとモチベーションを高めています」(広報部長・校長補佐/今田正利先生)


ココも注目!②
『読書ノート』と『リーディングマラソン』
で生徒の読書を後押し
『読書ノート』と『リーディングマラソン』生徒が読書記録と感想を書き込んだ『読書ノート』。

 R-PROGRAMの一環として、中学生全員に『読書ノート』を配布。書名やページ量を記入する欄のほかに感想記入欄も設け、“考えながら読む”習慣が身につくように後押しをしています。また、個人とクラス対抗で読書量を競う『リーディングマラソン』を開催し、読書へのモチベーションを向上させています。

「文章に親しむことで読解力や鑑賞力が向上しますし、そうして身についた知識や語彙力、広がる見聞は豊かな発想の源となります。中高生のうちにたくさんの本を読んでもらいたいですね」(今田先生)

(この記事は『私立中高進学通信2025年8月号』に掲載しました。)

進学通信 2025年8月号
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