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私立中高進学通信

2025年8月号

私たち、僕たちが大好きな先生

開智日本橋学園中学校

理科の学びを通じて生徒の
感性と価値観を磨きたい

理科 石井 暢(いしい とおる)先生

理科 石井 暢(いしい とおる)先生

理科教員。大学は工学部に進学。専門は遺伝子工学。
大学院で教員免許を取得後、公立高校に着任。
その後、カナダで文化交流教員、フィンランドで日本語教員として教育現場を経験し帰国。
2022年度に同校に着任し、現在は中2のクラス担任を務める。

 有志の生徒が立ち上げたミズクラゲプロジェクトの活動を支援したり、教室でミズクラゲやコケ、ウーパールーパーを飼育したりと、理科教員ならではの取り組みで生徒の人気を集める石井暢先生。「理科の楽しさと魅力を伝えたい」と語る石井先生に、授業で大切にしていることや生徒への思いについて伺いました。

生徒の知的好奇心を
引き出し、伸ばしたい

――貴校は国際バカロレア(IB)を取り入れた探究型の教育が特徴的ですが、先生が力を入れている探究活動について教えてください。

 3年前に立ち上がったミズクラゲプロジェクトです。私がミズクラゲを持ち歩きながら飼育していたところ、「育てて研究したい」という有志の生徒が集まりました。現在のメンバーは6名で、ただ育てるだけではなく、自然界では水温が下がり始める秋頃からフワフワと漂う状態になるミズクラゲを、インドメタシンという成分を含んだ市販の塗り薬を工夫して用いることで、いつでも誕生させられるようになりました。海洋生物のライフサイクルをコントロールする手法を中高生が確立することは非常に価値があり、昨年度は高校生が論文を作成し、外部のコンテストで研究発表を行いました。また、クラスでもミズクラゲを育てています。水を循環させないと育たないので、小瓶に入れて日直が持ち歩いて動かし、エアレーション(※)をしなくても海水が循環するようにしています。みんなで小瓶をのぞき込んで小さな命について話す姿は、とてもひたむきで感銘を受けます。そのほかに、コケやウーパールーパーも飼育しています。

――教員をめざしたきっかけを教えてください。

 大学在籍中は医療技術の開発を志し、その研究職に就きたいと考えていました。しかし、高校時代にセーリング競技の部活動に参加し、卒業後も後輩たちの育成に関わったり、大会運営に携わったりするなかで、教育という分野にも興味が湧いてきたのです。そこで、大学院で教職課程を履修することにしました。理科の魅力を他者に伝える行為は、自分にとって魅力的で有意義なことだと感じ、生徒の知的好奇心を引き出して伸ばせる教職への方向転換は、とても良い選択になりました。

――公立高校で教員を経験されてから、海外へ渡られたそうですね。

 大学院を修了し、公立高校に5年間勤務しました。当時、東京オリンピックが開催されたことも影響して、生徒の周辺でもさまざまな場面でグローバル化が進み、国際的な分野に興味をもつ生徒が増えていました。これからは理科教員にも国際的な視点が求められる時代なのではないかと感じ、海外の教育に触れたいという気持ちが強くなりました。そこで自己研鑽し教育へ還元したい旨を計画書にまとめ、教育庁へ提出しましたが、前例がないことで認められず、公立校の限界を感じて退職を決意し、最初はカナダに向かいました。現地大学の英語プログラムで学んだ後、中高一貫校に文化交流教員として携わることができました。その後、フィンランドの公立高校で日本語教員も経験しました。本校はIBの認定校で、生徒が能動的に、また探究的に学ぶことを推進しているので、海外での経験が大いに役立っています。本校にはネイティブの教員も多く、国際的な機関で働いていたり、海外で教壇に立っていたりと、さまざまな経歴をもつ教員がいるので、生徒が自分の進路について考えるうえでも、視野が広がるなど、プラスの影響があると思います。

※空気を送り込み、水中に酸素を送り込むとともに海水を循環させる。

生活全てと結びつく
理科の魅力

――教員をやっていて良かったと感じるのはどんな時ですか? 

 生徒が楽しそうに実験していると、それだけでうれしくなってしまうのですが、やはり授業で、生徒から鋭い質問が出てきた時でしょうか。専門的な知識を交えながら説明して、「なるほど」「すごい」「面白い」と生徒が目を輝かせる瞬間が好きです。理科は生活のあらゆる場面に存在しており、学んだことを活かせる教科です。生徒に身につけてほしい「課題に気づく力」「問題を解決する力」「表現する力」「チームで協働する力」は、理科の学びを通して培われ、感性や価値観も磨かれていくと考えています。

――受験生にメッセージをお願いします。

 本校は、生徒が自分たちで学校生活を作り上げている実感を得られる学校です。例えば学校行事も、実行委員を中心に生徒の裁量の幅が広いです。制服に女子のスラックスとパーカーが導入されたのですが、これも生徒の発案で、デザインを考え、企業とのやり取りも担いました。生徒主催の校舎案内ツアーも行っているので、ぜひ本校を訪れて生徒たちに会い、その魅力を直接見てほしいと思います。

担任する中2のクラス。「みんな仲よく、自然に支え合えるクラスをめざしています」担任する中2のクラス。「みんな仲よく、自然に支え合えるクラスをめざしています」
理科の授業は実験のバリエーションが多く、探究型で生徒が自ら学ぶことを大切にしています。理科の授業は実験のバリエーションが多く、探究型で生徒が自ら学ぶことを大切にしています。
「フィンランドの植生」「南米ボリビアのウユニ塩湖」など、海外を訪れた際に自作した教材を使った授業も、生徒に人気です。「フィンランドの植生」「南米ボリビアのウユニ塩湖」など、海外を訪れた際に自作した教材を使った授業も、生徒に人気です。
クラスで飼育するミズクラゲとウーパールーパーの世話は、日直と理科係が中心になって行います。クラスで飼育するミズクラゲとウーパールーパーの世話は、日直と理科係が中心になって行います。
生徒の声
中2 Y・Tさん中2 Y・Tさん

 先生の優しい人柄がクラスに反映されていて、とても良い雰囲気です。面白い授業も人気です。


中2 Y・Kさん中2 Y・Kさん

 2年続けて先生のクラスでうれしいです。先生も生徒もいつも楽しそうで、居心地が良いですね。


中2 O・Eさん中2 O・Eさん

 ミズクラゲやウーパールーパーを教室で飼えるのは、先生のクラスならではの特権です!


中2 I・Rさん中2 I・Rさん

 授業では、高校で学ぶ内容や豆知識も織り交ぜながら教えてくださるので、理科への興味が深まります。

進学通信 2025年8月号
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