私立中高進学通信
2021年9月号
中1の始め方
跡見学園中学校
先輩や友達との絆を育み
成長する一年間
体育祭は、赤・白・青による縦割り3チームに分かれて競います。
「全員リレー」は中1生の競技のひとつ。
クラス全員でバトンをつなぐリレーです。クラスの絆が一段と強まる大切な行事です。
「ごきげんよう」の挨拶で始まる同校の学園生活。中1から仲間と力を合わせながら、深い教養と探究力を自然と身につけていくことができる土壌があります。
「あねいもと」の絆の中で
安心して過ごせる学園生活
自律・自立した女性の育成をめざして、1875年に女子教育のパイオニア・跡見花蹊先生により同校は設立されました。伝統を受け継ぎながらも時代のニーズに合った教育を実践するなか、先輩や教員のサポートに支えられながら友達と手を取り合い、ともに学び育っていく校風は、ずっと変わらずに継承されています。
先輩が後輩の面倒をよくみるのが、同校の伝統です。入学したばかりの新中1生のために、例年、生徒会主導の新入生歓迎会が開催され、クイズ大会や、先輩方によるクラブ活動の紹介も行われます。
「登校初日の中1生は、緊張しています。毎日を過ごす中で少しずつ安心できるよう、担任の教員にも工夫をお願いしています。さらに、先輩たちとのレクリエーションなどを通じ、少しずつ打ち解けていきます」(中1学年主任/高橋資充先生)
毎年5月に行われるスポーツ大会でも、中1生に楽しく参加してもらうにはどんな競技がよいのか、生徒会が中心になって考えているそうです。2021年度は密にならない競技として、中1生は「おたまリレー」と「大縄跳び」の競技を楽しみました。
文化系・運動系を問わず、全クラブが中高合同で活動するのも大きな特徴です。この効果はとても大きいと、入試広報係の及川裕喜先生は指摘します。
「校歌の歌詞にもありますが、本校には先輩が後輩の面倒を見て、姉妹のように絆を結ぶ『あねいもと』という文化があります。そうした校風が根付いているからか、上級生が下級生たちの面倒を本当によく見ます。こうした姿勢を身につけることも、教育の一環だと捉えています」(入試広報係/及川裕喜先生)
クラスの枠を越え学年の絆を強める
レクリエーションを実施
2020年からの新型コロナウイルス感染拡大の影響で、宿泊行事や校外学習が中止となりました。しかし、2021年度はできる限り行事を実施することになり、中1では5月の終わりに「友達発見・自分をアピール」というレクリエーションが実施されました。
「クラスの枠を越えて友達を増やす目的で、別のクラスの生徒同士がチームを組む企画を行いました。最初はぎこちなくても、すぐに打ち解けて、とても盛り上がりました」(高橋先生)
6月には体育祭を実施。例年は中高合同のところを、2021年度は中学3学年のみで開催しました。
「縦割りでチームを分け、中1生は先輩たちと協力して必死に戦っていました。この行事で、クラスの団結が一気に高まり、一挙に仲良くなります」(及川先生)
中1は学習習慣をつける時期
基礎学力あってこその創造性
同校では毎朝10分間の朝学習を実施。国・数・英の3教科と読書を交えた学習を行っています。
「学習習慣をつけるためにも、各教科の宿題をかなり多めに出しています」
と、高橋先生。定期考査の2週間前から、生徒たちはiPadへ学習計画を入力し、毎日、学習内容についての振り返りをしています。iPadは全学年に配布されており、オンラインを活用した学習も積極的に行われています。
また、成績不振者には次の定期考査までに補習が義務付けられています。補習は課外活動ではなく「7時間目」と位置付けられ、チームティーチングでていねいに指導しています。
先輩や先生方、友達とのつながりの中、行事や日々の勉強、クラブ活動にいそしむうち、幼かった中1生たちが1年間で見違えるほど成長します。
「本校には、競い合い過ぎない、穏やかな雰囲気があります。先輩・後輩・同輩が仲良く声をかけ合う環境のなか、基礎学力をしっかりつけた、礼儀正しい女性を育てていきたいと思います」(高橋先生)
「本校の教育方針は『本物に触れ、豊かな心を育てる』です。芸術鑑賞などでも、本格的な体験ができる環境が整っています。
卒業後の進路は、難関大学に進む生徒もいれば、芸術系大学に進む生徒もいてさまざまです。併設の女子大学もあります。生徒それぞれが自分に合った6年間を過ごせると思いますので、安心して本校に来てください」(及川先生)
オンライン英会話は中1から受講! 早めの学習で学力の土台作りを
中学のうちはしっかりとした学習習慣をつけるため、課題や補習などを積極的に設けています。英語教育にも力を入れており、週1回のネイティブ教員による英会話の授業に加え、2021年度よりオンライン英会話を中学生の授業に取り入れました。
「週に1回、フィリピン・セブ島とオンラインでつなぎ、英語講師からマンツーマンの英会話レッスンを受けます。英語4技能の習得のためには、ネイティブの英語に触れる機会が早ければ早いほど効果は高いと考え、中1からの導入を決断しました」(及川先生)
さらに、NHKの「中学生の基礎英語1」(中2以降は「中学生の基礎英語2」)の受講も義務付けています。こうした学力の積み重ねが、6年後の生徒たちの進路を支えています。
(この記事は『私立中高進学通信2021年9月号』に掲載しました。)
跡見学園中学校
〒112-8629 東京都文京区大塚1-5-9
TEL:03-3941-8167
進学通信掲載情報
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