日本で最初に制定された洋装の制服 変わらないクラシカルな魅力

私立中高進学通信

2021年9月号

制服物語

山脇学園中学校

日本で最初に制定された洋装の制服
変わらないクラシカルな魅力

建学の理念に基づき、「秀峰三姿」を表した校章や制服が制定されています。第一制服と第二制服の2種類があり、場面や気分によって着こなしを変えられるところが魅力です。

ワンピーススタイルの第一制服と、ブレザースタイルの第二制服。
第一制服は式典の際はもちろん、日常生活のなかでも着用する生徒が多くいます。

主に式典の際に着用する第一制服（右）と、普段使いとして着用する第二制服（左）。第一制服のワンピースにも第二制服のスカートにもベルトが付いており、一見して「山脇の制服だ」とわかる独自の魅力があります。

　1903年に山脇玄、山脇房子夫妻により設立された同校。創立以来118年引き継がれてきた校章はハート形で、その中には富士山が描かれています。

「まるく優しい心をもちながらも凛として立ち、社会でイキイキと活躍する女性を育む」という同校の建学の精神を象徴しており、マグマを内に宿しつつ落ち着いた姿を見せる富士のように、感情を抑える克己心とおだやかで平和な姿を保てる女性になってもらいたい、という思いが込められています。

　伝統ある第一制服は、日本で初めて制定された洋装の制服という歴史があり、そのデザインは当初よりほとんど変化していないことが特徴。流行に惑わされないクラシカルな魅力があります。その後、2013年に第二制服が誕生し、そこを皮切りに一気にベストやセーターといったアイテムが登場しました。リボンや学年章の色は変わるものの、基本的には6年間同じ制服で学園生活を送るため、入学時から卒業時までの成長が実感できます。

　また、充実した学習環境に加えて、特徴ある国際教育プログラムや科学研究プログラムが用意されていることも同校の魅力。これからの時代に必要な力をつけるため、本物に触れる機会を多く提供しています。

　そして、2021年度から同校の校長に就任したのが、西川史子先生。大学院時代に講師として赴任して以来、長年教鞭を執られています。

「本校では、多くの選択肢を提示し、“志”を育むことを大切にしています。『自分が選択した道で未来社会へ貢献する』という軸を作ってあげることで、社会が変化しても幸せに生きていけるはずです。そして先生方には『山脇生が生涯誇りに思う学園をつくる』という志を伝えました。豊富な選択肢のなかから自分が進む方向を見つける6年間にしてもらいたいと思っています」（校長／西川史子先生）