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私立中高進学通信

2023年11月号

生徒の主体的な活動にフォーカス

上野学園中学校

生徒主体で考えました!
時代に即した校則づくり

始動1年目から活動に参加しているデザインプロジェクトの中心メンバー。
手にしているのは、全校生徒に向けて作成したクイズや資料。
女子生徒2名は、2022年度に導入が実現した女子用スラックスを着用しています。

“誰もが楽しく通える学校にしたい!”と、生徒が校則づくりにチャレンジ! 生徒自らが当事者意識をもって、よりよい学校生活を送るための新ルールづくりに奔走しています。

多様性・ジェンダー平等を反映
生徒が幸せになれる校則を

 上野学園では、生徒主体で校則を変えていく『上野学園デザインプロジェクト』を2022年度に始動。2年目となる今年度は生徒会メンバーを中心に、中1~高3の有志23名で活動しています。

「本校では文化祭や体育祭の実行委員会をはじめ、日頃から生徒主体の活動が盛んです。そこで、校則を変える取り組みも生徒に任せてみようということになり、立ち上げたのがこのプロジェクトです。本校の校則は10年以上変更しておらず、現状とそぐわない部分もあり、教員間でも “時代に合わせた校則を”という声があがっていました」と、プロジェクトの立ち上げをサポートした伊藤仁美先生は話します。

 初年度には、制服に女子スラックス導入を実現。今年は髪型に関する校則について検討中です。生徒や保護者へのアンケートで意見を募り、どのように変えるべきか、メリット・デメリットを洗い出し、10月には担当教員に校則変更の提案書を提出しました。

難しさを実感しつつ
自らの成長にもつながる活動

 プロジェクトでの取り組みについて、「異なる意見の落としどころを探って “最適解”へと導く大変さを痛感しましたが、コミュニケーション力や指導力がついたと感じています」(リーダーの菊池友成さん/高3)、「校則を変えた場合に生じるデメリットをどうカバーするのか、先生を説得するのが難しかったです。資料作りや伝え方などを先輩や先生から指導してもらえたのは貴重な経験でした」(鈴木花穏さん/中3)、「『不満だから変える』というだけではダメで、全校生徒・保護者・地域など周囲の人も巻き込んで納得してもらうところが難しかったですね。この活動を通して多角的、俯瞰的に物事を捉えられるようになりました」(冨樫正司さん/高1)と、校則を変える難しさを感じつつも、自身の成長を自覚できる経験となったようです。

 主体的に楽しく活動している同プロジェクトのメンバーたち。多学年間でのコミュニケーションがとれるのもこのプロジェクトの醍醐味です。全生徒にとって楽しく居心地の良い学校とするための校則を鋭意作成中です。

『上野学園デザインプロジェクト』とは?

 生徒が主体的に校則づくりを担う『上野学園デザインプロジェクト』。プロジェクトを進めるにあたり、月に1~2回、外部のコーディネーターを迎えてミーティングを行っています。プロジェクトの始動時には、『ルールとは何か?』『ルールは必要か?』といった根本的なテーマについてディスカッションも体験。プロジェクトを進めるうえでのルールを学び、具体的にどの校則をどのように変えていきたいかを話し合っています。

「マネージメント力・プレゼン力・課題解決力の向上など、この活動を通して生徒が大きく成長する姿を目にしました」と伊藤先生。

「今後も生徒の主体性を育む取り組みとして、このプロジェクトを推進していきます」

女子スラックスの導入を実現
大間知千妃良さん(中3/プロジェクトメンバー)大間知千妃良さん(中3/プロジェクトメンバー)
「デザインプロジェクトの活動や校則について知ってほしいことをまとめたクイズを、パウチして全校生徒が手軽に見られるようにしています」

 ジェンダー平等・多様性について授業で教わるなかで、「それなら女子もスラックスをはいていいのでは?」と思うようになりました。昨年、デザインプロジェクトの成果で制服にスラックスの導入が叶い、「みんなの力で実現できた」と思えてうれしかったです。活動を通じて、プレゼン能力や物事の本質について考える力がつき、さまざまな面で成長できたと思います。

個性をさらに活かす学校生活に
鈴木花穏さん(中3/生徒会書記)鈴木花穏さん(中3/生徒会書記)
「デザインプロジェクトでは、もっと多くの参加メンバーを募集中です! 掲示板にもチラシを貼っています」

 校則には生徒の個人的な部分に踏み込んだ項目もあると感じています。自分らしく、楽しく学校生活を送れるように校則を変えたいと思いました。

 デザインプロジェクトは、熱い思いをもった生徒が集まり、自分の意見を堂々と表明できる場所。自分と異なる意見の人もいるので、さまざまな考え方がわかって勉強になります。

多様性の時代にマッチした校則へ
プロジェクトリーダー/菊池友成さん(高3/生徒会副会長)プロジェクトリーダー/菊池友成さん(高3/生徒会副会長)

“みんなが楽しめる学校をつくりたい”という思いから、このプロジェクトに参加して校則をどう変えていくか模索中です。多様性が重要視される現代、男女に関係なく自分の好きな髪型でいいと思いますし、スマートフォンは授業中以外、学校内で使えるように変えていきたいです。僕らがプレゼンの仕方や効果的な伝え方を伝授することで、後輩が成長してくれたらうれしいですね。

周囲の意見も取り入れて考え中です!
吉田有依子さん(高1/生徒会副会長)吉田有依子さん(高1/生徒会副会長)

 今まさに髪型に関する校則を変えようと、生徒や保護者からアンケートを取るなどしています。「こう変えたらこういう問題が起きる可能性もあるよ」と先生に指摘され、校則を変えることの難しさを実感することもありますが、熱意あるメンバーと目標に向かってともに活動すること自体が、とても楽しいです。

物事の本質を深く考えるきっかけに
冨樫正司さん(高1/生徒会書記)冨樫正司さん(高1/生徒会書記)

 昔の考えにとらわれた校則を変えて、より良い学校生活にしたいと思い、プロジェクトに参加しました。実際に携わってみると、客観的・俯瞰的な視点をもって取り組まなくてはならず、校則を変えるのは簡単なことじゃないと身に染みています。

 同時に、校則を考えることで、物事の本質を深く考えられるようになりました。

『スマホを使っていい場所はどこでしょう?』『使っていいヘアピンはどれでしょう』など、校則の周知や問題意識の共有に役立てています。『スマホを使っていい場所はどこでしょう?』『使っていいヘアピンはどれでしょう』など、校則の周知や問題意識の共有に役立てています。
活気ある生徒会掲示板。運動部・文化部・同好会と多彩な内容の部活動があり、いずれも活発な活動を行っています。活気ある生徒会掲示板。運動部・文化部・同好会と多彩な内容の部活動があり、いずれも活発な活動を行っています。
デザインプロジェクトは、生徒会メンバーを中心に運営。生徒会では桜鏡祭(文化祭)の広報や運営のほか、多彩な活動を行っています。デザインプロジェクトは、生徒会メンバーを中心に運営。生徒会では桜鏡祭(文化祭)の広報や運営のほか、多彩な活動を行っています。
進学通信 2023年11月号
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