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私立中高進学通信

2023年11月号

生徒の主体的な活動にフォーカス

光塩女子学院中等科

“好き”をとことん追求し
チャレンジ精神を育成

模擬国連・本選の様子。本選1日目に政策の説明が口頭でうまく伝わらなかったため、その日の夜に電話で話し合いながら政策を説明する文章を書き上げたそうです。「何とか巻き返さなくてはと思い、泣きながら必死で書き上げました」(Sさん)

模擬国連・本選の様子。
本選1日目に政策の説明が口頭でうまく伝わらなかったため、
その日の夜に電話で話し合いながら政策を説明する文章を書き上げたそうです。
「何とか巻き返さなくてはと思い、泣きながら必死で書き上げました」(Sさん)

多くの生徒が、興味ある分野の学外のコンテストや講習などに参加している同校。生徒たちは集中して取り組んだ経験や受賞成果を、自信と将来への希望につなげています。

全日本高校模擬国連で入賞
達成感と大きな自信を獲得

 光塩女子学院には、生徒が自ら学外へ飛び出し、さまざまな分野に挑戦する校風が根付いています。

「校外コンテストでの受賞も多く、同級生や先輩の挑戦を見て、『自分もやってみよう』と取り組む好循環が生まれています」(広報主任/亀田朋子先生)

 現在高2のTさんとSさんも先輩の体験談に刺激を受けて、高1時に全日本高校模擬国連大会に初挑戦。提案した政策が評価されて『ベスト・ポジションペーパー賞』を受賞しました。

「政策のベースとなる地理や政治の知識は学校の授業で得たもの。知識を授けてくださった先生方に感謝です」(Tさん)

「アイデアを政策にするのが面白く、取り組んで初めて自分はこうした分野が好きなことに気づき、将来に向けて大きな発見がありました」(Sさん)

授業中に見つけたテーマで
優秀賞を受賞

 高1のSさんとTさんは、2023年の3月、武蔵野大学主催の『第9回 数理工学コンテスト』で優秀賞を受賞しました。当時中3生の2人が掲げたテーマは『黒板の反射をなくすには?』。Sさんが日頃から授業中に気になっていたことをテーマに据えたのです。理系科目が得意なTさんを誘って約半年間、部活動や勉強の合間を縫って検証を重ねました。

「教室の各席から黒板の写真を撮り、それぞれの照度を図り数値化してレポートを作成しました。莫大なデータをグラフ化し、8枚のレポートに落とし込む作業は想像以上に大変でした」とSさん。時には意見が衝突しながらも2人で力を合わせてレポートを完成させました。受賞の報告を受けた時は飛び上がって喜んだそうです。

 コンテストに挑戦する生徒たちについて、亀田先生は次のように話します。

「生徒の特性や興味に合わせて『こんなコンテストがあるよ』と声はかけますが、参加については、彼女たちの主体性に委ねています。
 探究学習を土台に『自分が好きなこと・興味のあることをとことん追求しよう』という教育を進めてきた結果、多くの生徒が自分からチャレンジしたくなる環境が形成されているのです」

アイデアを形にした政策が模擬国連で高評価
『ベスト·ポジションペーパー賞』受賞
模擬国連大会・本選で受賞したTさん(高2/左)とSさん(高2)。模擬国連大会・本選で受賞したTさん(高2/左)とSさん(高2)。

 第16回 全日本高校模擬国連大会(2022年11月)に初出場した当時高1生のTさんとSさん。割り当てられた担当国であるオーストラリア大使の立場から『多国籍企業及び社会政策に関する 原則の三者宣言』という議題に臨みました。

 模擬国連では、政策のプレゼンに加え、他国の大使を担当するほかのチームと議論し、担当国にもメリットがあるよう折衝しなければなりません。国際情勢や地理の知識、政策立案力や交渉力、プレゼン力など多彩な力が必要とされます。

 また、大会前には自分たちの政策をわかりやすく制限文字数内にまとめた『ポジションペーパー』を提出します。TさんとSさんは、現在の多国籍企業の状況やオーストラリアの立場を踏まえ、総合的な国益と達成するための戦略等を緻密に練り上げて作成。その内容が評価され、参加した80組160名の中から2チームのみ選ばれる『ベスト・ポジションペーパー賞』を受賞しました。2人は政策準備や本選を通じて、大きな自信を得ました。

模擬国連とは

 全国の高校生がエントリーし、予選会を通過したチームのみが本選に出場できます。
 本選までの約2カ月で、割り当てられた担当国や議題についてリサーチを行い、議題に沿った政策を立案。本選当日は担当国の国連大使になりきって、政策のプレゼンテーションや他国との議論を繰り広げ、全体でひとつの政策をまとめ上げます。
 本選後、最優秀大使賞、優秀大使賞、ベスト・ポジションペーパー賞が選ばれます。

Sさん/高2Sさん/高2

 アイデアを政策にするのが面白く、取り組んでみて初めてこうした分野が好きなことに気づきました。積極的なタイプではなかったのですが、模擬国連に参加して自信がつき、新しい環境に飛び込んでみたいと思えるようになりました。


Tさん/高2Tさん/高2

 模擬国連で表彰された時は“奇跡が起きた”と思いました。本選では異なる意見・立場の人と協働していく難しさや大切さ、周りを説得して動かないと物事は進まないということを、身をもって学びました。

自らのアイデアを研究
大学主催『数理工学コンテスト』で優秀賞を受賞
優秀賞を受賞したSさん(高1/右)とTさん(高1)。優秀賞を受賞したSさん(高1/右)とTさん(高1)。

 武蔵野大学が主催する第9回『数理工学コンテスト』で優秀賞を受賞したSさんとTさん。授業中、席によって黒板が光の反射で見えにくくなることに着目し、見づらさの解消を課題に研究しました。

 2人は席ごとの見えにくさを数値化するため、時間帯・カーテンの閉め具合・天候・チョークの色など、条件を変えて全ての席から黒板を撮影。トータルで500枚ほど撮影し、検証の末に“黒板の光の反射”について有益な結果を得ることができました。

「どうすれば反射を正確に数値化できるかを考えるのが、一番難しかった」と両名。独自性のあるテーマと優れた測定方法を駆使して、粘り強く測定して有意な結果を導いた点が評価され、受賞の栄誉に輝きました。

数理工学コンテストとは?

 武蔵野大学工学部数理工学科が毎年中高生を対象に開催。身近にある不思議な現象や興味深い事象を数理の力を使って解き明かし、発表するコンテストです。
 TさんとSさんが出場した第9回(2022年度実施)は、全国の中高生から60作品の応募がありました。

(Sさん/高1)Sさん/高1

 テーマや目標、研究方法を決め、実験して考察してまとめるというプロセスを経験できたことは大きな収穫です。以前から理系志望でしたが、もっと研究が好きになりました。今年はこの研究を深化させ、黒板の見えやすさを数式化する研究でコンテストに応募するつもりです。


(Tさん/高1)Tさん/高1

 実験は大変でしたがそれを上回る楽しさがあり、研究を通して物事をより深く考えるようになりました。将来は、発展途上国や貧しい人のために働きたいと思っています。研究で得た自ら考え行動し、深く考える体験は、将来きっと役立つと思います。

黒板を撮影し、それぞれの席からの光の反射を照度計で測り、数値化した図。反射を数値化する作業が大変だったそうです。黒板を撮影し、それぞれの席からの光の反射を照度計で測り、数値化した図。反射を数値化する作業が大変だったそうです。
光の反射で黒板が席によって見えにくくなる差を数値化するため、夏休みに学校に来て条件を変えて黒板の写真を撮影し、検証を重ねました。光の反射で黒板が席によって見えにくくなる差を数値化するため、夏休みに学校に来て条件を変えて黒板の写真を撮影し、検証を重ねました。
提出した8枚のレポート。「提出前に先生に添削してもらいました。たくさん修正が入りましたが、私たちの実験のやり方そのものには一切修正を入れることなく尊重していただけたので、大きな自信になりました」と2人。

提出した8枚のレポート。「提出前に先生に添削してもらいました。たくさん修正が入りましたが、私たちの実験のやり方そのものには一切修正を入れることなく尊重していただけたので、大きな自信になりました」と2人。

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