女子美生になりきって受けるアートを題材にした授業

私立中高進学通信

2023年11月号

オープンスクールへGO！

女子美術大学付属中学校

女子美生になりきって受ける
アートを題材にした授業

中学受験に向けて
挑戦するための一歩

『鏡友会』の役員たちが保護者に挨拶。各部活動の様子を動画で紹介しました。また、優しい笑顔で参加者の案内役も務めました。

　美術を中心とする教育によって感性を磨き、創造性豊かな人材の育成をめざす同校。美術科と普通教科を両立させた教科横断型の教育を実践しています。絵を描いたり、ものをつくったりするのが大好きな女の子たちが学ぶ同校で、8月25日（金）に『入学体験会』が開催されました。対象は、小学5・6年生。今回、保護者の同伴なしに受験生だけが授業を受けるというスタイルを初めて導入したそうです。

　体験できる授業は1時間目の『Art English』と、2時間目の『対称図形の美を見つけよう！』。前者では美術用語を英語でどう表現するのか、後者では美しさの中に数学的な要素があることを学びます。そして、3時間目には『鏡友会（生徒会）』の役員によるクラブ紹介が行われました。

　同校は『梅』『松』『竹』『桜』の1学年4クラス制。受験生はクラス名が記されたシールを胸に付けて女子美生となり、この日1日、授業などを楽しみました。その間、校長の石川康子先生が保護者に向けて、同校の教育について紹介。冒頭で次のように述べました。

「お嬢様方は、初対面の子たちと一緒に、ワクワクする体験をしています。最初は緊張するかもしれませんが、受験に向けて挑戦するための大きな一歩です。ぜひ楽しんでほしいと思います」

「本校は創立以来、常に時代の一歩先を読んだ教育を行ってきました。女性の経済的自立もその一つです。この精神は今も全く色褪せていません」（石川校長先生）

受験生に配布されたノベルティ。切り取って遊べる『ジョシビきせかえ』（写真右）は、同校の美術科教員で、現役の漫画家でもある井田葉子先生が制作しました。

広報部主任／並木憲明先生
「フィボナッチ数列や黄金比に規則的な美しさがあるように、数学と美術には関連があります。全ての教科は美術とつながっているのです。女子美では、こうしたつながりを授業で教えています」

Wさん（高2／鏡友会会長）
「女子美の魅力は、生徒がお互いの個性を認め合い、尊重し合えること。自分が描いた絵にアドバイスしてくれる友達が大勢いるのもステキなことだと思います！」

入学体験会のプログラム

保護者向け説明会
受験生が授業を受けている間、保護者は別室で説明会に参加します。

ホームルーム
女子美生の1日を体験してもらうため、授業前のホームルームも再現。
1時間目　英語（Art English）
美術やデザインに関連する内容を英語で学びます。
2時間目　対称図形の美を見つけよう！
折り紙を使って、数学と美術が融合した造形作業を楽しみます。
3時間目　クラブ紹介
文化部から運動部、同好会まで、どんな活動をしているのか映像で紹介。

見どころ
入学体験会

女子美生の1日を体験！

ホームルーム

先生から授業体験会の流れを聞きます。「今日はどんな1日になるのかな？」と、生徒の心が期待に大きくふくらみます。

1時間目　英語（Art English）

「How many colors can you say in English？（色を英語でいくつ言えますか？）」というネイティブの先生の問いかけで『Art English』の授業が始まりました。

blue（青）やyellow（黄色）、red（赤）などの英単語をシートのマス目に書き、色鉛筆で塗っていきます。最後はそのシートを使って、ビンゴゲームを楽しみました。

2時間目　対称図形の美を見つけよう！

折り紙を折ってハサミで自由に切り、広げると美しい模様に仕上がります。この作業から数学で習う線対称の仕組みを学ぶことができます。

どんな図形になるのか楽しみ！

3時間目　クラブ紹介

女子美生は創作活動や勉強だけでなく、部活動にも一生懸命に取り組んでいます。そんな部活動の様子が動画で紹介されました。

休み時間にも保護者からの質問に礼儀正しくハキハキと答える『鏡友会』の役員。

学校の特色

　開校は1915年。教育理念は『智の美』『芸（わざ）の美』『心の美』の“3つの美”を育み、『美術を通して、我が国の文化に貢献する有能な女性を育成する』ことです。毎年8割近い生徒が併設の女子美術大学の各学部に進学。卒業生の多くが、作家やイラストレーター、デザイナーとして活躍するほか、一般企業の総合職でもリーダーシップを発揮しています。

（この記事は『私立中高進学通信2023年11月号』に掲載しました。）