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私立中高進学通信

2021年1月号

実践報告 私学の授業

光塩女子学院中等科

自分を表現し相手を理解できる
一生ものの英語力を養成

ネイティブ並みの発音でごく自然に英語を使いこなす
高2「英語表現」の授業。ペアを組んで、後日の授業で発表するプレゼンテーションの練習をしています。

高2「英語表現」の授業。ペアを組んで、後日の授業で発表するプレゼンテーションの練習をしています。

密度の濃い授業で
着実にレベルアップ

 生徒の自己肯定感を育て、各自が自らの使命を果たしていけるよう、常に生徒をサポートし続けている同校。堅固な基礎力に裏打ちされた4技能バランスの良い英語力を身につけることが、世界への扉を開くための大切なカギになると考え、6年間を通して総合的な英語力を身につけることができるカリキュラムを組んでいます。

 同校では英語の授業を習熟度別に行っていますが、今回、高2の最もレベルの高いクラスを取材したところ、ネイティブのような発音でごく自然に英語を使いこなす生徒たちの姿がありました。

 生徒たちは、アメリカのニュース番組を題材にリスニングやライティングを行い、「自分が情熱を注いでいること」をテーマに、各自のデバイスで作成した資料を見せながら、プレゼンテーションの練習にも取り組んでいました。その内容は多岐にわたり、部活動でがんばっていることについて話す生徒もいれば、古生物学の面白さについて説明する生徒もおり、英語を自分のものとして自然に自己表現できている点にレベルの高さを感じました。

「地道にコツコツ」が
やがて才能を開花させる

 この英語力の高さは、どのようにして育まれているのでしょうか。生徒たちの豊かな英語表現の土台となっているのは、地道にコツコツ勉強し日常的にさまざまな形で英語を使う経験の積み重ねです。

「身近な話題から社会的な内容までさまざまなトピックについてスピーキングをしたり、専用のノートにライティングをし、教員による添削を元に、より発展した内容のライティングに取り組んだり、プレゼンテーションを行う時も、「Google Classroom」(※1)を活用して事前に原稿の提出を行ったりするなど、日頃の授業において、段階を追って課題を設定することで、英語で自然に自己表現ができる力を養っています。
 生徒の言語・知的発達に合ったスモールステップを設け続けることで、生徒は“できた” “わかった”と感じる経験を重ね、バランスのとれた総合的な英語力を身につけていきます。その “当たり前”の過程があってこそ、自分の考えや関心を軸に置いた生徒主体の活動が可能になり、最終的には能動的で自立した学習につながるのです」と、取材した授業を担当された英語科の萩原楓子先生は話します。

 同校では中1から、的確に英語を操るための底力となる文法や表現の学習にも力を入れ、重要構文は暗唱や暗写(※2)を徹底して行うことで吸収するほか、隔週土曜の朝礼で行う単語テストや授業中の小テストを通じて、確実な単語力を身につける習慣付けを行っています。また、多彩な形式でスピーキングテスト(下囲み参照)やライティングテストを行うことで、積極的な取り組みが評価される機会を多く設けています。

 英語科の鳥居創先生は「コツコツ取り組む意欲が生まれる背景には独自のキャリア教育(※3)の影響もあります」と話します。外の世界へ目を向けることで、夢の実現のために英語を習得したいという強い意思が芽生えていくそうです。また、教頭の齋地彩先生が「真剣に勉強する姿を称え合う雰囲気があり、 “失敗しても大丈夫”と安心感を持って学習に向かうことができます」と話すように、自己肯定感を育てる校風が、生徒の意欲を後押ししています。

 こうした環境で培われた英語のスキルとコミュニケーション力は、生徒にとって一生の財産になっていくことは間違いないでしょう。

※1 Google Classroom…Googleの授業支援ツール。課題の配布や振り返りなど、教員と生徒の間の連絡をオンライン上で一括管理できます。

※2 暗写…英文を暗記して何も見ないで書くこと。

※3 独自のキャリア教育…中学から生徒に自分のキャリアデザインを考えさせ、職業インタビューや社会人による職業についての講演会など、同校では多彩な取り組みを実施しています。

授業レポート
高2 「英語表現Ⅱ」の授業

1 ペアスピーキング

 週末の予定をテーマに、ペアになって1分間話す練習。


2 ライティング

 スピーキングで話した内容を3分間でできる限りたくさん書く。


3 CNNのニュース教材を使ってリスニングとライティング

  1. ニュース映像を視聴したあと、内容についてプリントの質問に回答。
  2. ディクテーション(書き取り)…ニュース映像からレポーターが話していた内容を書き取る。
  3. 音読・シャドーイング練習…書き取った内容を音読し、復唱する。
  4. ライティング…「環境を守るためにどのようなプロジェクトが考えられるか」について英語で文章を書く。
  5. ペアでライティングした内容を共有…互いに書いた文章をスピーキングして共有。

4 ペチャクチャプレゼンテーション(※4)の準備

 夏休みに書いた300〜600字のエッセイを元に、プレゼンテーションの原稿を用意し、ペアで発表し合ってアドバイスをもらい、自分のプレゼンに反映。このプレゼンは、別の授業でクラス全員の前で発表します。

※4 ペチャクチャプレゼンテーション…1枚のスライドにつきプレゼンテーション形式で、20秒程度で話をすること。

ココも注目!
複数教員がチームで導く的確なスモールステップの指導

 スモールステップを大切にし、日常的にさまざまな形で英語を使う機会を設けるカリキュラムを可能にする要因の1つは、教員がチームで授業や評価について検討し生徒を見守る風土があることです。同校では学年全体をさまざまな教科を担当する5~6名の教員が受け持つ「共同担任制」を採用しており、教科指導においても、複数の担当教員がチームとしての意識を持って、学年全体の生徒の指導にあたっています。

 中2からは英語の授業を2~3種類に分けて行っており、1つのクラスを2名以上の教員が担当しているため、ていねいな添削や多角的な評価を行う態勢が整っています。また、生徒一人ひとりの英語学習を複数の教員が見守ることで、それぞれの学年・クラスに必要なことを検討し、日々の授業に取り入れることが可能となっているのです。

 同校では他教科でも、レポート・発表・小論文などを通して、深く思考し、考えたことを表現する力を培うことを重視しており、このような学校全体の活動が、生徒の英語での表現やアウトプット活動にも良い影響を及ぼしています。

多彩なスピーキングテストを中1から実施

 同校では、英語で表現する力を養うために、中1からさまざまな形式でスピーキングテストを行っています。

  • 教科書の音読 (発音確認テストを含む)
  • 暗唱(教科書・聖書の一節)
  • クラスメートの前で「My Summer Memory」をテーマに発表
  • 中学生が学校に携帯電話を持ってくることに関する是非についての意見を英語で述べる
  • グループで教員にインタビュー
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