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私立中高進学通信

2023年12月号

注目! News and Topics

玉川学園中学部

チームで意見をまとめて自治体にプレゼン
生徒の“ワクワク”を育てるコラボ授業

昨年の亀岡市へのプレゼンの写真です

昨年の亀岡市へのプレゼンでは、各クラスの代表2チーム、合計8チームが参加しました。

受け身の授業ではない
自ら発信する学び
インタビューを受ける山田真也先生の写真です技術・家庭科(技術分野)/山田真也先生

「全人教育」を教育理念の中心に掲げる同校。2020年度からはさまざまな企業・団体や行政とのコラボレーション授業を実施しています。

「生徒たちが受け身ではなく自ら発信できる学び、また、ワクワクするような気持ちとともに、何のために勉強しているのかを考えられる授業を実現させたいという思いから、このコラボ授業が生まれました。そのためには教員の個の力だけではなく、学外の大人たちのお力もお借りしようと、さまざまな企業・団体の方々に協力をお願いするようになりました」

 そう話すのは、技術・家庭科の技術分野を担当している山田真也先生です。

 初年度の授業では、チョコレート菓子の『キットカット』を販売する大手食品メーカーの協力を仰ぎ、「キットカットはなぜ紙製の包装に変えたのか?」について考える授業が行われました。

 昨年は、全国で初めてプラスチック製レジ袋の提供を禁止にした自治体である京都府亀岡市とのコラボ授業が行われ、7年生(中1)が参加しました。

「『少し先の当たり前』を自分たちで考え、プラスチック製品に替わるものを自分たちで提案しましょうと、チームで話し合ってもらいました」

 コラボ授業では、まず生徒4~5人でグループを作り、短時間でコンセプトを説明する手法「エレベーターピッチ」で、お互いにアイデアを出し合います。その話し合いの結果を基に、グループでプレゼンテーション用のスライドを作成していきます。

「ほかの教科の授業でも話し合う機会を設けていますので、生徒たちも慣れていて、コラボ授業でもスムーズに話し合いができていると思います」

 グループごとにプレゼンを行い、投票により各クラスの代表チームを決定。その後、亀岡市の担当部長である山内氏を講師として招いてのプレゼンには、各クラスから選ばれた代表8チームが参加しました。どのチームも自ら調査したデータに基づき説得力のある提案を発表し、山内氏から高い評価をいただくなど、生徒たちにとって充実した学びになりました。

意見をもつことが大切
コラボ授業に正解はない

 今年度の7年生には、魔法瓶・調理用品のブランド『サーモス』とのコラボ授業が予定されており、2024年3月に企業側へのプレゼンを行うことになっています。

 今回は「飲み物を携帯する時、ペットボトルを買うのか、それともマイボトル(水筒)を持っていくのか」がテーマ。今のご時世からすると、「ペットボトルはプラスチックだから良くない。マイボトルにしないとダメだ」と考えがちですが、必ずしも「マイボトルありき」ではないと山田先生は話します。

「一つの物事を多角的に考える力をつけたいです。果たしてどちらが良いのかを全員に考えてほしいのです。生徒たちがいろいろな角度から検証した結果、『このような理由で、私たちはペットボトルを使います』という結論に至るなら、それでもいいのです。コラボ授業に正解というものはありません。大切なことは、物事を多角的に考え、その考えを他者に発信すること。もし『ペットボトルを使う』という意見が多かったとしたら、逆に企業側が考えるべき問題点も見えてきますので、有意義なプレゼンになると思います」

 また、昨年亀岡市とのコラボ授業を経験した8年生(中2)は、今年度、地元・町田市とのコラボ授業を行います。7・8年生が並行してコラボ授業に取り組むのは、初めての試みです。

「8年生はエネルギーがテーマです。町田市の新しいごみ処理施設・バイオエネルギーセンターの発電設備は、太陽光やバイオガスなどバリエーション豊かです。どの発電方法が良いのかを考え、プレゼンしてもらいます」

 これまで3年間コラボ授業を続けてきたことで、山田先生は生徒たちの変化を肌で感じているといいます。

「コラボ授業を通して、自分の意見を積極的に主張できるようになり、ワクワクしながらグループワークを楽しんでいる様子が見て取れます。コラボ授業でプラスチック製品について学んだ後、家族で旅行に行った際、生分解性プラスチックや米で作られたアメ二ティグッズを見つけて、学校に持ってきて見せ合う生徒の姿も。自分の周囲に存在する問題への意識が高まり、学んだことについて家族や周囲の人々と共有する生徒も多く、非常に良い成果が現れていると考えています」

生徒たちが未来に向けてのメッセージを書き込んでいる様子の写真です
生徒たちが未来に向けてのメッセージが亀岡市で保管されている写真です

亀岡市で盛んに行われているパラグライダーの翼部分の布の切れ端を葉っぱ形に切り、
生徒たちが未来に向けてのメッセージを書き込みました。この展示物は、亀岡市で保管されています。

「プラスチックボールペンの材料を金属や石灰石で代用する」とのアイデアを発表している様子の写真です「プラスチックボールペンの材料を金属や石灰石で代用する」とのアイデアを発表したチームが、全8チームの中で1位に輝きました。
亀岡市環境先進都市推進部・山内剛部長による総評の様子の写真です亀岡市環境先進都市推進部・山内剛部長による総評。環境問題に関するクイズも出され、大いに盛り上がりました。

(この記事は『私立中高進学通信2023年12月号』に掲載しました。)

玉川学園中学部  

〒194-8610 東京都町田市玉川学園6-1-1
TEL:042-739-8931

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