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私立中高進学通信

2023年12月号

実践報告 私学の授業

文化学園大学杉並中学校

主体的に参加!
大学生と社会課題に向き合うワークショップ

生徒の内発的動機を引き出す次世代教育プログラム

海洋ゴミのワークショップに参加した生徒と学生団体のみなさん。
一緒に社会貢献を体験し、ゴミ問題も考察しました(下記 Report6参照)。

大学生団体がメンターを担う多彩なワークショップを7つも開講!中2生全員が希望のワークショップに参加し、対話しながら社会的問題を主体的に学び、考えを深めました。

生徒の好奇心が原動力
STEAMプロジェクトを全生徒へ
染谷昌亮先生の写真です染谷昌亮先生。海外の教育現場での経験も活かし、グローバルな視点で次世代教育を推進しています。

 同校で2020年度から始まった『STEAMプロジェクト』は、生徒の興味・関心を起点に、社会課題の解決策を導き出す課外活動です。現在、中高合わせて約100名が、企業や大学と連携して多彩な活動を展開しています。

「STEAMプロジェクトを通じて、生徒たちは当初の想定以上に成長しました。その学びを全生徒に体験してほしいと立ち上げたものが『次世代教育プログラム』です」と、次世代教育開発部長でSTEAMプロジェクトリーダーの染谷昌亮先生は話します。

『次世代教育プログラム』の一環として7月、中2生全員を対象に大学生団体とともに学ぶ『社会課題探究ワークショップ』が開講されました。ワークショップは7つあり、染谷先生は各団体と打ち合わせを重ねて内容をブラッシュアップ。STEAMプロジェクトのメンバーがメンターとして企画から参加するワークショップも多いことに注目。

「社会課題を学び、考える場をもつことで新たな関心を引き出すとともに、大学生との関わりを通して学びたいという気持ちに“火”をつけることがねらいです。
 事前にアンケートを行って生徒の希望を聞き、全員が第一希望を含む2つのワークショップに参加しました。大切なのは自ら選んで参加するというプロセス。そこに主体性が生まれるからです」

ワークショップで刺激を受け
探究学習への意欲が高まる

 ワークショップでは大学生による対話型のレクチャーが行われました。同校では日頃から対話型・探究型の学習活動を行っているため、生徒たちは大学生との対話にも臆することなく、真剣かつ楽しんで学びを体験できたようです。終了後には「大学生の皆さんと一緒に考えたり話したりすることで、難しいと思っていた社会的な問題を、自分事として捉えることができました」などの声が聞かれ、大いに刺激を受けた様子でした。

「今まで知らなかった社会課題について考えた経験や感動が心に残り、中3からの本格的な課題探究へと発展させてほしいですね。
 主体的に活動する大学生たちとの対話を通し、学ぶとは本来こういう行為なのだと生徒たちは感じたはずです。それが明日からの彼らの学習習慣の変容につながることを期待しています。本校の卒業生や先輩生徒もメンターとして参加していることは、その証拠です」

授業レポート
中2生全員が、大学生と社会問題を深掘り考察
開講した7つのワークショップを紹介
Report 1『性の多様性』について考えよう
国際基督教大学の学生が考え方をレクチャーしている写真です国際基督教大学の学生が、性の多様性や概念、『答えなくてもよい権利があること』『行動選択の自由』など基本となる考え方をレクチャー。対話をしながら多様性のある社会について考えました。
K.Eさんの写真です「LGBTQへの理解が深まり、違いがあっても傷つけ合うことなくコミュニケーションをとるため、基本を学びました。輪になって語り合うので、リラックスして質問できました」(K.Eさん/中2)

Report 2海の未来を考えよう!~海洋酸性化~
東京海洋大学の学生団体『igoan』のワークショップの様子の写真です東京海洋大学の学生団体『igoan』のワークショップ。食物カードを使った『食物網ゲーム』などで楽しみながら海の生態系の知識を深め、石灰水の実験を通して『海洋酸性化』について学び、解決策をディスカッションしました。
I.TさんとT.Rさんの写真です「海の生態や貝についていろいろ学べて良かったです。解決策として酸素を増やせばいいと思っていましたが、そんな単純な話ではないことを知り、全人類が環境問題と向き合わなければと思いました」(I.Tさん、T.Rさん/中2)

Report 3政治的な決定の舞台裏~意思決定プロセスと政治的な対話の重要性を体感する~
政治をわかりやすく解説する学生団体『Polivoice』によるワークショップの様子の写真です政治をわかりやすく解説する学生団体『Polivoice』によるワークショップ。STEAMプロジェクトの中3生もメンターとして参加。直接民主主義・間接民主主義についてのレクチャー後、生徒たちは住民になりきって住民会議も体験しました。
K.Rさんの写真です「住民会議の体験で民主主義の複雑さがよく理解できました。メンターが北欧を視察した動画を見て、中立の概念や日本との違いについての話を聞き、視野が広がりました」(K.Rさん/中2)

Report 4フードロスを減らそう
グループワークをしている様子の写真ですSTEAMプロジェクトのフードロスチームの高2生と、聖心女子大学の学生団体『Earth in Mind』がコラボ。フードロスと給食の廃棄率を学び、ロスの少ないカット方法を考えるグループワークを実施。サプライチェーンの廃棄ロスについても学びました。
N.YさんとN.Eさんの写真です「切り方によってロスの量に大きな違いが出ると知り驚きました。他クラスの人と協力し合って仲良くなれたことも良かったです」(N.Yさん、N.Eさん/中2)

Report 5マイプラとダイボウケン
東京海洋大学の学生団体『igoan』がコラボの様子の写真ですSTEAMプロジェクトで活動する高1生4名と、東京海洋大学の学生団体『igoan』がコラボ。マイクロプラスチックが環境にどんな影響を及ぼすのかを学び、江の島で実際に採取した漂流物を使った浮遊実験や、アジを解剖して胃の内容物の観察も実施。
W.Tさんの写真です「アジを解剖したところ、内臓にマイクロプラスチックが入り込んでいたことを知り衝撃を受けました。ゴミの問題の深刻さに改めて気がつく体験でした」(W.Tさん/中2)

Report 6おしゃれでバズるシティークリーン?!海洋ゴミ問題とのつながり
SDGs活動に取り組む学生団体『NAMIMATI』によるワークショップの様子の写真ですSDGs活動に取り組む学生団体『NAMIMATI』によるワークショップ。海洋ゴミクイズやシティークリーンについてのレクチャーを受け、実際に街へ出てゴミ拾いを体験。ポイ捨て防止のポスター作りも行いました。社会課題を楽しくファッショナブルに解決しようというアプローチに、生徒たちは新鮮な感動を覚えた様子でした。
W.Tさんの写真です「活動のなかで大学生といろいろ話せて楽しかったです。街のどんな場所にどんなゴミがたまるのかを知り、ポイ捨てのない社会にしていきたいと思いました」(I.Sさん/中2)

Report 7十人十色でサステナブルファッションを楽しもう
学生団体『ReF Waseda』とのワークショップの様子の写真ですSTEAMプロジェクト・サステナブルファッションチームの中3生が、ファッションにおける持続可能性について情報発信を行う学生団体『ReF Waseda』に声をかけて実現したワークショップ。服飾業界の現状や課題を学びながら、草木染めも体験。
M.KさんとS.Tさんの写真です「服作りには人権を侵害する労働環境があることも学び、もっと調べて状況を改善していけたらと思いました」(M.Kさん、S.Tさん/中2)
Y.Kさんの写真です「STEAMプロジェクトでの取り組みから『ReF』に参加をお願いし、自分もメンターとして参加しました。やりがいがあり、今後は学外にも活動を広げていきたいです」(Y.Kさん/中3)
進学通信 2023年12月号
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