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私立中高進学通信

2022年12月号

授業ルポ!

文化学園大学杉並中学校

好奇心から始まる
探究×創造活動

STEAM
課外活動
染谷先生の助言を受け、楽しみながら『STEAMプロジェクト』に参加する生徒たち。

染谷先生の助言を受け、楽しみながら『STEAMプロジェクト』に参加する生徒たち。

同校では課外活動『STEAMプロジェクト』を立ち上げ、生徒主導の探究・創造活動を推進しています。中学では4人に1人がこのプロジェクトに参加し、それぞれの課題に向き合っています。目覚ましい活躍を見せる中2生・中3生に、話を聞きました。

生徒一人ひとりが
主役になれる学校作り
次世代教育開発部長/染谷昌亮先生次世代教育開発部長/
染谷昌亮先生

「生徒一人ひとりが主役になれる生徒たちのための学校」をコンセプトに、文化学園大学杉並では、2020年度から生徒主体の課外活動『STEAMプロジェクト』に取り組んでいます。生徒自身の好奇心やワクワク感を原動力に、『メイカー』『社会課題探究』『キャリア探究』『広報・活動記録』の4部門に分かれて、生徒自らが設定した社会課題の解決策を探ったり、課題解決のためにプログラミングやロボット製作を実践したりと、さまざまな活動を行っています。

「課外時間を利用した『STEAMプロジェクト』には、中高合わせて約130名の生徒が参加しています。課外時間の学びを充実させ、時代に即した学習観を自主的に育んでもらうことが狙いです」(次世代教育開発部長/染谷昌亮先生)

 また、同校のSTEAM教育の特徴は、「知る」「考える」だけでなく「創る」まで行うことです。

「ただアイデアを考えるだけでなく、社会実装できる力をもってほしい。そのための『創る力』を正しく身につけた人が、世の中をより良くすると思っています。『探究×創造』によって、まだ世の中にない価値あるものを生み出してほしいですね」

 課外活動にとどまらず、授業でも教科書にとらわれないSTEAM教育を取り入れ始めた同校。ワークショップやプロジェクトが次々立ち上がり、生徒たちの主体的な学びがさらに大きく広がりつつあります。

『STEAMプロジェクト』の活動を
授業の探究学習にも拡大

都心で養蜂にチャレンジ!
『ミツバチプロジェクト』
Iさん/中3Iさん/中3

 課外活動『STEAMプロジェクト』は授業にも広がり、現在は学年全体でSTEAM教育に取り組んでいます。Iさんは、課外活動と授業の両方で『ミツバチプロジェクト』のリーダーを務めています。

「SDGsの課題に対して自分なりのアクションプランを考え、染谷先生をメンターに、同じような課題意識をもつ生徒と4人で養蜂プロジェクトに取り組んでいます。ハチミツの蜜源となる植物を植えることで街の緑化につながりますし、屋上で産業ができれば地域の活性化にもつながります。養蜂のプロセスを体験するのが楽しみです」

 活動を通じて、リーダーシップも磨かれています。

「チーム全体を見渡し、『私はこうしたいけれどみんなはどう思う?』や『新たにやってみたいことはある?』と聞いて活動に取り入れるなど、調整のコツをつかめるようになってきました」

 こうした活動ができるのも、生徒一人ひとりの主体性を重んじる同校ならでは。

「興味のある分野を学べるのが本校の魅力です。やってみたいことについて先生に相談すると、手厚いバックアップが受けられます。もちろん失敗することもあり、責任を取る大変さもありますが、それも含めて大きく成長できる学校だと思います」

中3の学年活動では、生徒全員が24のチームに分かれ、自分たちの設定したテーマのもと、活動しています。アクションプランをつくるところから、すべて生徒自身が行います。

中3の学年活動では、生徒全員が24のチームに分かれ、自分たちの設定したテーマのもと、活動しています。
アクションプランをつくるところから、すべて生徒自身が行います。

プログラミングやロボット作りを行う部活動
看護師の働き方を変える
ロボットを作り全国大会へ出場
Oさん/中3Oさん/中3

『STEAMプロジェクト』の『メイカー』部門は、プログラミングやロボット工作を行う部活動『STEAM Play 倶楽部』として活動中です。所属するOさんは2022年、世界的なロボットコンテスト「World Robot Olympiad」日本大会決勝に出場。大会では技術力だけでなく、プレゼンテーション能力、起業家精神、SDGsへの課題意識も問われるとあって、広い視野でロボット作りを行いました。

「3人でグループを作り、『看護師の働き方を変える』をテーマに、看護師のリネン回収を手助けするロボットを作りました。仕事の効率化を図り、医療の質を上げることが目的です。提供する価値、顧客層、コスト、収益などのビジネスモデルをまとめ、起業家精神をアピールしました」

 コンテストへの出場を通し、本人も成長を実感しているそうです。

 ネイティブスピーカー主導の英語教育も、同校ならではの魅力だと話すOさん。

「授業で社会問題を扱うことも多く、英語でどう表現するかを日々学んでいます。課外活動を世界に広げやすいのも、本校の利点だと思います」

自律型ロボットを競う国際的な大会『WRO』の日本大会で決勝に出場!自律型ロボットを競う国際的な大会『WRO』の日本大会で決勝に出場!
『STEAM Play 倶楽部』では、先端技術の理解を深め、ものづくりを通して課題解決をめざしています。『STEAM Play 倶楽部』では、先端技術の理解を深め、ものづくりを通して課題解決をめざしています。
プログラミングやロボット製作に触れるだけでなく、社会課題と結びついた探究を行います。プログラミングやロボット製作に触れるだけでなく、社会課題と結びついた探究を行います。
3Dプリンターやレーザーカッターも完備。ロボット製作のための環境が整備されています。3Dプリンターやレーザーカッターも完備。ロボット製作のための環境が整備されています。
SDGsに関する探究学習を行う
『社会課題探究』部門

未来の海洋資源を守るため
参加型絵本を制作中
Yさん/中2Yさん/中2

 中2のYさんは、『STEAMプロジェクト』の『社会課題探究』部門にて、海洋問題を啓発する絵本制作プロジェクトを企画しました。

 魚の価格高騰の背景に地球温暖化があると知り、何とか状況を改善しようと、このプロジェクトを考案したそうです。

「文化祭では、ワークショップも実施しました。参加者に描いてもらった絵も、絵本に取り入れる予定です。
 絵を描くために手を動かしている間は、海洋問題について思いを巡らせるはず。地球環境について考えるきっかけになればうれしいです」

 調べれば調べるほどさまざまな課題があることを知り、問題意識も深まっていったそうです。

「海洋問題は森林ともつながりが深く、動物も温暖化による被害を受けています。海外に比べると、日本の中高生はまだまだSDGsへの取り組みが遅れており、その自覚が薄いと感じることもあります。
 絵本のプロジェクトを通じて、小さな子どもたちの意識向上につなげたいと思います」

実際に制作している海洋ゴミを題材とした絵本。クジラのお腹の中にはペットボトルが。実際に制作している海洋ゴミを題材とした絵本。クジラのお腹の中にはペットボトルが。
使い捨てカイロを活用した水質改善を探究するプロジェクト。東京海洋大学の研究室と協働で探究中。使い捨てカイロを活用した水質改善を探究するプロジェクト。東京海洋大学の研究室と協働で探究中。
ペットボトル資材の完全リサイクルを探究するメンバーでケミカルリサイクル工場を見学。新しいプロジェクトのヒントに!ペットボトル資材の完全リサイクルを探究するメンバーでケミカルリサイクル工場を見学。新しいプロジェクトのヒントに!
NPO法人と協働しビーチクリーン活動を実施。大量のマイクロプラスチックを目の当たりにし、課題の大きさを実感しました。NPO法人と協働しビーチクリーン活動を実施。大量のマイクロプラスチックを目の当たりにし、課題の大きさを実感しました。
進学通信 2022年12月号
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