Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!
LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト

X フェイスブック

私立中高進学通信

2022年12月号

注目! News and Topics

共栄学園中学校

自然環境への知見を深める中学3年間の
校外学習で「考える学び」を育む

中1の尾瀬ヶ原散策は、現地のガイドの方からレクチャーを受けながら、広大な湿原を巡ります。

中1の尾瀬ヶ原散策は、現地のガイドの方からレクチャーを受けながら、広大な湿原を巡ります。

SDGsがテーマ
実体験で深まる学び
中学主任/教務部・理科 遠藤春樹先生中学主任/教務部・理科
遠藤春樹先生

 建学の精神「至誠一貫」のもと、生徒の自主性を尊重し、社会に貢献できる人材の育成を掲げる同校。その教育活動で重視しているのが、「実体験」での気づきや発見を通じて、生徒たちが主体的に考えて行動する力を身につけることができる校外学習です。

 同校には、多彩な校外学習のプログラムが用意されています。なかでも核となるのが、SDGsを学ぶ総合学習の一環として、中1~中3の各学年で実施される、国内の自然環境に触れる校外学習です。事前学習でSDGsの観点から「ラムサール条約」などを学んだうえで、国内のラムサール条約の登録地について調査。中1が尾瀬(宿泊)、中2が谷津干潟(日帰り)、中3が釧路湿原(宿泊)へとおもむき、現地での自然体験や社会体験を通して、自然環境への知見を深めていきます。

 今年度から同校では、感染症対策をしたうえで、宿泊を含む新たな校外学習が始まっています。

「本校の校外学習は実学を主軸に据え、『実体験を通した学び』『テーマのある学び』を、20年以上前から一貫して追求しています」と語るのは、中学主任の遠藤春樹先生です。

「中1では自然体験が主となりますが、中3では自然体験はもちろん、モノづくり体験や牧場での搾乳体験など、プログラムにはさまざまな切り口の社会体験も取り入れています。実体験を通して深めた考えを、『総合』の授業をはじめ、その後の座学や調査活動に活かしてほしいと考えています」

 都心を離れ、地方の自然、歴史、文化などを肌で感じた生徒たちによる探究成果は、中1は授業内、中2はSDGsについて調べたことをプレゼンテーションする「総合学習発表会」(今年度の中3は6月に実施)、中3は「共栄祭」へと、つなげられています。

「学習のテーマとしては、中1は『地域を学ぶ』、中2は『世界を見る』、中3は『自分の将来に結び付ける』という3つのステップがあります。本校では、中高一貫校の利点を活かし、探究活動は、単なる調べ学習に終わらないようにしています。中2の『総合学習発表会』では、現状の問題を解決するために、未来に向けて何をすべきか、しっかり結論を出すことを重視しています。SDGsを念頭に置いたテーマ設定は自由で、自然環境にしばられず、労働環境やジェンダーなど多岐にわたります。中3は、企業探究から自己実現へ向かう高校の『総合』への準備期間となります」

チームとしての意識
見えないものへの理解
6月に開催された中3の「総合学習発表会」。SDGsについて調べてきたことを、グループごとにプレゼンテーションしました。6月に開催された中3の「総合学習発表会」。SDGsについて調べてきたことを、グループごとにプレゼンテーションしました。

 さらに、校外学習で生徒たちに身につけてほしいことは、学習の中身だけではないと遠藤先生は話します。

「『チームとは?』という意識を培ってほしいと考えています。現代はICTが発達し、誰とでもつながっていると思いがちですが、それは『本当のつながりだろうか?』と感じている部分があるのではないでしょうか。校外学習で、直接顔を見ながら意見を交換し、励まし合うことで、チームで活動するとはどういうことなのか理解が深まります。また、現地のガイドの方や宿泊施設の方など、多くの人の支えがあって校外学習は成り立っています。目に見える部分だけではないことを感じ取ってほしいですね」

 生徒たちがイキイキとチーム活動に取り組み、生徒間の新たな人間関係の構築が見えてくることは、教員としても得るものが大きいそうです。

「教員も生徒と一緒に学び合える空間が校外学習にはあります。教員にも新たな気づきや学びが数多くあり、同じ場にいることでわかる感動を生徒たちと共有できる貴重な機会です」

 同校の校外学習は、ほかにも中1の博物館学習、体験型英語学習施設で英語研修を行う中2の『K-sep』、中3の航空会社の空港設備の施設見学(今年度は予定)などがあります。

「答えのない問いに向き合う力が求められる時代です。スマホで検索すれば瞬時に出てくるような答えとは異なる、「実体験」でしか得られない『考える学び』を、主体的に実践する喜びを感じてもらえたらと思います」

中1 尾瀬(6月・2泊3日)中1 尾瀬(6月・2泊3日)
「現地のガイドの方にレクチャーを受けながらの尾瀬ヶ原散策のほか、今年度はガラス工芸のサンドブラスト体験、ダム湖でのカヌー体験も実施しました。中1はチーム作りの要素もあります」(遠藤先生)
中2 谷津干潟(6月・日帰り)中2 谷津干潟(6月・日帰り)
「生徒たちに、ラムサール条約に制定されている場所が、身近なところにもあるという気づきを持ってもらうことを主眼にしています。レクチャーを受けながら、野鳥の観察や、干潟で見られる生物に実際に触れる体験です」
中3 釧路湿原(9月・3泊4日)中3 釧路湿原(9月・3泊4日)
「今年度は、白雲山ハイキング、ナイトウォッチング(夜のハイキング)のほか、阿寒湖アイヌコタンでの古式舞踏、土笛作りや搾乳体験も行いました」
オンライン英会話と
校外学習で英語力を高める

 実践的な英語力を高めるために、体験型英語学習プログラムを積極的に導入している同校。中2では、体験型英語学習施設TGG(TOKYO GLOBAL GATEWAY)でのK-sep校外学習を実施。この中2での体験学習を継続する形で、中3では、週に1回のオンライン英会話の授業を行っています。外国にいるネイティブの講師とオンラインでつなぎ、生徒たちは英語でのコミュニケーション力を高めています。

中2のK-sep校外学習中2のK-sep校外学習
中3のオンライン英会話中3のオンライン英会話
進学通信 2022年12月号
紹介する学校
共学校 共学校   女子校 女子校   男子校 男子校
この号のトップに戻る 進学通信一覧を見る
ページトップ