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私立中高進学通信

2022年12月号

授業ルポ!

ドルトン東京学園中等部

自ら学びたくなる!
多様な課題を自由に探究

理科
情報科
中1の理科の授業は、STEAM校舎3階の「サイエンスセンター」で実施。授業開始時に出欠と課題提出に関する注意事項を確認した後は、生徒それぞれが探究したいテーマに基づき、理科各分野の実験室や講義室を自由に使って、実験や調べ学習、レポート執筆を行います。教室間に仕切りがなく、自由に行き来できるのも特徴です。

中1の理科の授業は、STEAM校舎3階の「サイエンスセンター」で実施。
授業開始時に出欠と課題提出に関する注意事項を確認した後は、
生徒それぞれが探究したいテーマに基づき、理科各分野の実験室や講義室を自由に使って、
実験や調べ学習、レポート執筆を行います。
教室間に仕切りがなく、自由に行き来できるのも特徴です。

2019年の開校以来、生徒の能力を最大限に引き出す、自由と協働の原理に基づいた「ドルトンプラン」を教育のベースに、すべての教科で高度な探究型授業を展開する同校。知的好奇心と探究心を伸ばし、生徒の自主性を重んじた授業例を紹介します。

生徒自らが学習計画を立てる
学習者中心の教育メソッド

 生徒自身の興味・関心を出発点とした学びを展開する教育メソッド「ドルトンプラン」を実践するドルトン東京学園。複数教科が連携する多彩な探究型学習を実施し、既存の枠に囚われない、独創的で自由度の高い学びを提供しています。

「教科によって取り組みはさまざまですが、理科では基本的に、教員が同じ内容を一斉に生徒に学ばせることはありません。教員が準備した大きな課題から探究したいことを自由に選び、時には他生徒と協働しながら、生徒それぞれのアプローチによって自ら答えを導き出す多様性を重視しています」(理科担当/伊東佳奈美先生)

「教員は正解へと誘導するのではなく、生徒のサポート役に徹します。課題提出までのスケジュールも生徒が計画・管理しますので、自分から動かなければ学習が進みません。教員に質問する機会も自ずと増え、主体性も高まります」(情報科主任/和田祐二先生)

 2022年6月に新しく『STEAM校舎』が完成。教科の学習内容に合わせて教室を自在に連結・分割でき、自習スペースもふんだんに設けた、知的好奇心と探究心を掘り下げる環境がさらに整いました。

中学3年間の学習内容から
生徒が学び方を選ぶ理科の授業
理科担当/伊東佳奈美先生理科担当/伊東佳奈美先生

 個々の探究心を掘り下げる授業のなかでも、象徴的なのは理科の授業です。中学では物理・化学・生物・地学の4分野から3年間で学ぶべき複数の課題が提示され、生徒は分野や教科書に書かれた順序に囚われることなく、自由に学習テーマを選ぶことができます。「アサインメント」という学びの見取り図のなかで、学習の目的や到達目標、学びの手立てが示されており、これを基に自主的に探究学習を進めることができます。

「例えば化学が好きな生徒は、先に化学の課題のみを進めることも可能です。中学の学習範囲を超えて、高校で学ぶ内容にまで踏み込んで先取り学習を行う生徒もいます。
 最も興味のある生物分野の学習から始めていき、化学分野へ学びを広げるなど、自分の興味・関心を軸としてモチベーションを高く保ちながら能動的に学び続けられます」(伊東先生)

 理科の授業は学年や学習グループ(授業を受けるクラス)の垣根なく展開されているので、同じ時間に異なる学年・学習グループの生徒が教え合ったり協働したりと多様な学びが経験できます。

「STEAM校舎では隣同士で異なる実験を行っている生徒や、自習スペースで静かにレポート作成に取り組む生徒、教員のアドバイスを受ける生徒がいたりと、自由度の高い学びが展開されており、知的好奇心を刺激する環境が実現されています。
 自主性を大切に育む学習方法が功を奏し、課題発表の場でも “何を根拠とし、どう工夫したのか”を自分の言葉で伝えようとする姿が見られます。また、自分の実験成果として発表することで “伝える力”が身につきます」(伊東先生)

教科横断型STEAM教育を
幅広く実践する情報科の授業
情報科主任/和田祐二先生情報科主任/和田祐二先生

 高校の情報科の授業では、デジタルツールの使い方からネットリテラシーまで広範囲に学び、同校が提唱する教科横断型のSTEAM教育の理念が最も発揮されています。

「国語科で行った “フェイクニュースを書いてみる”という課題では、情報科の画像編集ツールの授業とコラボして授業を行いました。撮影した写真を加工し、 “校内で不思議な生き物を発見!”といったリアルな記事を作る生徒もいて、全員が興味深く取り組んでいました。 “学ばされる”のではなく “楽しみながら学ぶ”ことで、社会問題化するフェイクニュースの仕組みにも触れ、ネット社会との向き合い方を考える機会にもなったと思います」(和田先生)

 イラストを描いて人気カードゲームを模した自己紹介カードをデザインするような、身近な課題も用意。生徒がより興味をもって学べる内容を心掛けています。新設のSTEAM校舎には3Dプリンターなど最先端マシンも導入し、より高度なスキルの習得も可能になりました。

「生徒は各教科で資料や課題を制作しているので、自ずと高いPCスキルが身につきます。情報科では、さらに情報技術やデジタル社会探究にも取り組み、ワンランク上の思考力や表現力を身につけてもらいたいと考えています」(和田先生)

学びたいことを積極的に探究
中1・理科の授業

 翌週の課題レポート提出に備えて、化学実験結果を検証しています。探究テーマによって必要な学習内容が異なるため、不明点、疑問点をすぐに教員に確認できるサポート体制も万全です。

興味をもって学べる課題を用意
高1・情報科の授業

 自分でオリジナルイラストを描き、デザインする自己紹介カードを作成することで、「Adobe Illustrator」の使い方を習得。仲間でも教え合い、互いのアドバイスも参考にして作成します。

光の特質を学び作品作りにつなげる
中2・美術科の授業

 STEAM校舎「クラフト・ラボラトリー」では、中2の美術科の授業が行われていました。光がもたらす効果をステンドグラスで学び、立体造形の作品鑑賞を経て、実際に3色の塩化ビニール板を使ってオリジナルデザインのモビールを制作しています。

個と協働の学びの自由度を高める
「STEAM校舎」での学び

 今年6月に完成した「STEAM校舎」は3階建て。1階は美術・技術・デジタルデザイン室を置く「クラフト・ラボラトリー」。2階はさまざまなタイプの自習スペースと複数のオープンラウンジ、図書館機能を有する「ラーニングコモンズ2」。3階は物理・化学・生物の実験室を配し理系学習に特化した「サイエンスセンター」。どのフロアも部屋を自由に行き来できるオープンな作りで、学ぶ内容に合わせた学習空間を自由に創出できます。

「ラーニングコモンズ2」
明るい図書館の中央には自習の合間にリラックスできる空間も。
フロア四方の壁際がすべてタイプの異なる自習スペースに。集中できるよう、机や椅子に工夫が凝らされています。
生徒インタビュー
ドルトン東京学園の独創的な学びの感想を聞きました。

中1 理科

興味あることを自由に学べます

 生物の課題を選択し、友人とアサリの解剖をしています。理科の合同授業では、わからないことも友達や先生にすぐ聞けますし、やりたい内容を自由に勉強できるので、とてもやる気が出ます。(中1・Mさん/写真左)


いろんな友達とタッグを組んで学習

 火山のマグマの粘り気と火山の形の関係を、友人と2人でスライムを自作して実験しています。興味のあるテーマから進められて、いろいろな人と実験や勉強ができるので、とても楽しいです。(中1・Iさん/写真右)


高1 情報科

PhotoshopやIllustratorのスキルが身につく

 学校で使うパソコンは個人所有なので、自宅でも課題に取り組むことができます。Adobe PhotoshopやIllustratorを使った画像編集やイラスト作成は、最初は難しい印象がありましたが、課題内容も面白く、自然とスキルを磨けています。(高1・Kさん/写真左)


趣味とつながる課題に取り組めます

 中学では夏休みの課題を通じて、動画編集のスキルを身につけることができました。学生時代に高度なソフトウエアを自由に使えるのは、とても大きなメリットだと思います。趣味や生活とつながる課題も多く、楽しく学ぶことができています。(高1・Yさん/写真右)

進学通信 2022年12月号
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