生徒が主役の進路指導で
難関大学進学者が増加

「自ら求め、深く学ぶ（自主・探究）」「志を抱き、未来を拓く（立志・展望）」「お互いに思いやり、仲間とともに創る（互恵・協働）」、これら3つを教育目標とする同校は、生徒が自分の人生を主体的に生きる「力」を身につけるための教育を実践しています。

　進路指導では、生徒一人ひとりが主役になって、将来やりたいことを実現できるようにきめ細かな支援を行い、国公立大学をはじめ、難関大学への進学者数を伸ばしています。

　同校の進路指導の特徴を、高校教頭の高村隆博先生と、国語科・学習進路部長の高桑浩一先生に伺いました。

「生徒が主体的に進路を決められるように支援することが進路指導の基本的な方針です。
　本校の生徒が進学する分野は多岐にわたり、一般受験で第一志望に挑戦する生徒が約7割います。これは、生徒一人ひとりに向き合って、より将来への希望が明確になるようなサポートを徹底していることも理由の一つです。
　生徒が学びたいと考える分野で優れた研究環境がある大学や、志望大学の就職状況、総合型選抜入試で合格した卒業生の英語の外部検定のデータなど、生徒のさまざまな要望に応じて情報を提供し、生徒が納得して進路を決められるように心がけています」（高桑先生）

　スタッフやチューターが常駐して質問対応が受けられる自習スペースなど、自学自習の環境が整っているのも同校の特徴です。

「2022年の秋には、総合学習エリアが新たに設けられ、より学びの環境が充実します。
　また、生徒がより幅広く進路を考えられるように、卒業生（大学生）によるキャリア講演会や、女性とキャリアに関するワークショップなどを積極的に行っています」（高桑先生）

■志望系統別の進路（四年制大学進学者）

■難関大学現役進学者数の推移

ICTの活用で
受験勉強のサポートが充実

　コロナ禍に対応するため導入したICTが進路指導で活かされたことも、合格実績を伸ばす要因となりました。

「生徒全員がiPadを使用し、Google Classroomを活用しています。導入のきっかけは休校中に生徒とつながるためでしたが、結果的に教員から生徒へ声をかける機会が増え、生徒からの働きかけにも迅速できめ細かな対応ができることから、これまで以上に生徒との信頼関係を育むことができました。
　進路決定の場面では、対面の面談に加えて、オンラインのメッセージで頻繁にやり取りができましたし、入試が始まってからも、担任が励ましたり、アドバイスを送ったりして、生徒は一緒に受験に挑んでいるという安心感があったと思います。
　また、簡単にデータのやり取りができるので、小論文や英作文の添削指導がスムーズになり、指導の回数を増やすことができました。オンライン授業のために導入したZoomで面接指導を行うなど、ICTの活用を進めたことが受験の成果に表れました」（高村先生）

2021年度（2022年3月卒業）
合格状況

（この記事は『私立中高進学通信2022年7月号』に掲載しました。）