私立中高進学通信
2025年12月号
自慢の学校行事みてください!
共立女子中学校
心を一つにして踊る伝統の舞!
感動に満ちあふれる体育祭
『荒城の月』で300人以上の生徒が心を一つにして踊る姿は圧巻!
踊りで使う扇を卒業後も大切な宝物として保管している生徒が多いといいます。
創立から140年近い歴史を誇る共立女子には、伝統が息づく多彩な学校行事がありますが、7月に行われる「体育祭」もその一つ。フィナーレでは、高3生が6年間の学校生活の集大成として、60 年以上にわたり受け継がれてきたダンス『荒城の月』を披露します。
体育科/山内梨恵子先生代々木第一体育館で行われる同校の体育祭。中学はクラス対抗競技を中心に盛り上がり、高校ではダンスが花形プログラムです。特に高3生の演目『荒城の月』は、伝統の踊りとして代々受け継がれてきました。その始まりは1963年で、「学校ダンスの第一人者」と呼ばれた教育者・戸倉ハル氏が創作したダンスを体育科の先生方が講習会で学び、同校用にアレンジしたものが披露されたそうです。その後、ほかの作品を発表した年もありますが、1972年以降は継続して体育祭で踊られてきました。
「高2の11月頃から練習を始めます。生徒たちは高1の時から『高3になったらこれを踊るんだ』と先輩を見ているので、いよいよ練習が始まると少し大人になった気持ちになるようです。まずは扇の扱い方から始まり、『荒城の月』がどのような踊りなのかを学んでいきます。曲調がゆっくりで一つの姿勢を維持するような動きは、現代のダンスではなかなか体験できないと思います。音の取り方も独特なので、指導ではその点を重視しています。本校では中・高とダンスの授業があるので、その6年間の集大成としてふさわしい作品です」(体育科・山内梨恵子先生)
『荒城の月』は、全4段で構成され、総演技時間は約20分にも及びます。1段は序章で“凛”と、2段は花の宴で“華やか”に、3段は戦いの場面で“勇ましく”、4段は戦いが終わり、城の前に佇む様子を表現します。曲調も段ごとに異なり、その前後の入・退場も演技に含まれます。そして入場後の代表生徒による口上も見どころの一つです。
「ダンス係の生徒の中から立候補して選ばれた1人が口上を述べます。口上の原稿は生徒自身で作りますが、自分の代の学年の特徴などを織り交ぜ、皆様に感謝の気持ちを伝えます。『荒城の月』は隊形変化も難しいのですが、本校の生徒は本番にとても強いんです。今年の全体練習は2回ほどでしたが、ピタッと動きが揃っていて、扇の動きも見事でした。本番はとても厳粛な雰囲気で、下級生たちはクラスTシャツを脱ぎ、正装である白い体操着で先輩方の演技を見守ります。保護者の方の出席率も高く、皆さん感極まっていらっしゃるのが伝わってきました」
また、体育祭前半のトリを飾った高2のダンス『TO MUSIC』も大いに盛り上がりました。生徒たちは色とりどりの法被を着て、さまざまな文字や模様を隊列で表現し、場内はライブさながらの熱気だったそうです。そして運営面では、他者と協働して目標達成をめざす生徒たちの力「共立リーダーシップ」が十分発揮されました。
「代々木第一体育館で行うのは4年目。高校生が主体となって運営していますが、スムーズな運営ができるようになり、生徒たちの成長を感じました」
『荒城の月』の踊り。ダンス係を中心に、授業以外にも各クラスが朝練を行って踊りを作り上げます。
代表生徒による『荒城の月』の口上。口上をきっかけに生徒たちの気持ちが一層高まります。
『荒城の月』の練習風景。「倒の姿勢」という斜めの体勢や、両ひざを曲げた姿勢をキープする難易度の高い踊りに苦戦しました。
高2生による演目「TO MUSIC」。隊形変化が多く、広い会場を大きく使った表現に場内が沸きました。
開会式の様子。代々木第一体育館で行う体育祭も4年目となり、スタンダードな形として定着してきました。巨大スクリーンには競技の模様が映し出されます。
学年別リレー。各クラスが趣向を凝らしたクラスTシャツで競技に挑みました。声援を受け、必死にゴールをめざします。
ラグビーボールをバトン代わりに使うリレー競技『ノーサイドゲーム』。体育行事運営委員会考案の競技が好評でした。(この記事は『私立中高進学通信2025年12月号』に掲載しました。)
共立女子中学校
〒101-8433 東京都千代田区一ツ橋2-2-1
TEL:03-3237-2744
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