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私立中高進学通信

2022年7月号

校長先生はこんな人!

共立女子中学校

共立女子ひとすじに歩んだ教育の道
新たな時代のリーダーシップは
創立の理念「共立」につながります

前田 好子 (まえだ・よしこ)校長先生
東京都出身。共立女子中学校・高等学校を経て、共立女子大学文芸学部卒業。英語科講師として都内女子校に3年間勤務。その後、共立女子中高で教鞭を執る。放送部顧問を担当し、全国大会に出場経験も。2021年に同校教頭、2022年4月から校長に就任。趣味は、人の心を動かすミュージカルやバレエなどの舞台鑑賞。

前田 好子 (まえだ・よしこ)校長先生
東京都出身。共立女子中学校・高等学校を経て、共立女子大学文芸学部卒業。英語科講師として都内女子校に3年間勤務。
その後、共立女子中高で教鞭を執る。放送部顧問を担当し、全国大会に出場経験も。2021年に同校教頭、
2022年4月から校長に就任。趣味は、人の心を動かすミュージカルやバレエなどの舞台鑑賞。

中高・大学を共立で学び
英語科教員として長らく勤務

 私が共立女子に入学した頃、校長を務めていたのは鳩山薫先生でした。鳩山先生は、鳩山一郎総理夫人として社会的に活躍されていただけではなく、共立女子大学の創立にもかかわった教育者で、お名前は全国的にも知られていました。その和服姿は今も鮮明に記憶に残っています。中学の制服は、当時から「鳩の袖章」が付いたセーラー服で、校訓『誠実・勤勉・友愛』をイメージさせるものでした。鳩の袖章が付いた制服を着て登校していると、子ども心に“共立生”であることへの誇りが生まれてきました。その後、共立女子大学で英文学を学び、教員を志し、数年間は別の女子校で教え、結婚後に本校で勤務することになりました。学年主任、広報副主任、教頭を経て、今年度より校長に着任しました。ですから、中学入学以来、ほぼ共立ひとすじの人生です。

 授業をもっていた頃は、生徒は日々顔を合わせる近しい存在でしたが、校長になるとそうした機会はどうしても少なくなり、距離感が変わってきます。そのため、校長としてどのように生徒に寄り添い、一人ひとりを見てあげられるかを常に考えています。毎朝、正面玄関に立って生徒に挨拶をしているのも、そうした思いからです。「パワフルな校長先生だな」と顔を覚えてもらい、少しずつ距離を縮めていければと思っています。

できるだけ対面を重視
人とのつながりを回復する時

 コロナ禍に見舞われたこの2年間、生徒たちはとても気の毒だったと思います。特に中1・中2生は新学期に顔を合わせる機会が少なく、学校行事や部活動の制限もあり、生徒同士で、また教員とも思いを伝え合う場も少なくなっていました。オンライン授業も活用しつつ、今はあえて、対面・対話を重視した教育活動を大事にしています。思春期の生徒たちですから、実際に会えば、いさかいも起こるでしょう。それでも「人とつながることができる」という日常を回復していきたい。そんな願いで今年度をスタートさせました。

 私は授業をもっていたとき、生徒たちに「もし一つだけ願いがかなうとしたら、共立生に戻って、キラキラしたあの17歳の1年間をもう一度体験したい」と、よく話していました。達成感や充実感に満ちた6年間を過ごすことで、生徒が卒業して何年経っても「あの日に戻りたい」と思えるような、心のよりどころとなる学校でありたいと考えています。

個性を活かし、自分を出し切り
自己有用感を味わう6年間に

 私は共立で育ち、幸運にも女性がキャリアを継続しやすい教員という仕事に就いたからかもしれませんが、性別による阻害要因にぶつかった記憶がありません。「女子だから、これはできない」という意識をもっていないのです。学生時代、男子学生と話す機会があると、自分の興味のあることを前のめりになって話したり、考えていることをズバっと言ったりして「何でもはっきり言う人」と思われていたくらいです。自分たちの力で、可能な限り達成感を味わうように努力し、それが充実した満足につながるという経験を中高6年間でできたことは、かけがえのない財産だったと思います。

 卒業生を見ても「自分にできないことはない、やれることはやってみよう」という人が多いように感じます。勝ち負けではなく、他者とコミュニケーションを取りながら、最大の成果を出していく。「私はこういう人間だから」と決めつけず、どんなかかわり方をすれば自分の力を活かせるか、状況を見て何ができるかを柔軟に考えながら動くのが共立生です。その根底にあるのは、歯を食いしばって耐えるような「辛さ」ではなく、「面白がり」のマインドではないでしょうか。それも自分だけではなく、みんなで楽しみたい、共有したいという気持ちです。

 現在、中1の探究学習では21世紀型リーダーシップ開発のプログラムを導入しており、さまざまなワークを通じて自分と友だちの強みを知り、一人ひとりが力を発揮できるよう支援しています。これは、今年度より学園全体で始めた『共立リーダーシップ』をキーワードにした教育改革の一環です。

 本校は全校生徒約980人、教員は約170人ととても大きな学校ですが、教員一人ひとりが自由な発想や強みを活かして、生徒のために良いと思ったことは積極的に話しかけ、試みるのが伝統です。今後は、突出した一人がけん引するのではなく、全員が参加し、支援する新たな時代のリーダーシップ開発に向けて、受け継いできた伝統を新たな価値観で捉え直し、教育活動を推進していきます。

[沿革]
 1886(明治19)年、女性の自立と社会に役立つ女性の育成を建学の精神とし、女子教育の先駆者34名によって創設された。1936(昭和11)年に共立高等女学校を設置、1947年に中学校を設置。「誠実・勤勉・友愛」の校訓のもと、完全中高一貫教育を行う。油絵を中1から習うなど本格的な美術教育や芸術鑑賞も盛ん。

(この記事は『私立中高進学通信2022年7月号』に掲載しました。)

進学通信 2022年7月号
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