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私立中高進学通信

2025年12月号

地域とつながる協働活動

光塩女子学院中等科

地域と結びつき、世界へ広がる
「TSUNAGARUプロジェクト」

2025年7月に高円寺駅前で行われた、ウクライナからの避難者を支援する募金活動の様子。
「チャリティーコンサートにも有志生徒が参加し、他校生と一緒に平和を願う合唱を披露しています。
他者のために他者と共に活動する、貴重な成長の機会となりました」(重岡先生)

 2025年度より「光塩TSUNAGARUプロジェクト」を始動した同校。カトリック精神を原点に据えながら、地域や世界との協働を通じて、生徒が社会とつながり、学びを広げていく取り組みが進んでいます。

学校の原点に立ち返り
社会とつながる学びへ

『TSUNAGARUプロジェクト』は、これまでに光塩女子学院が展開してきた『MANABIプロジェクト』(2022~2024年度)の成果を踏まえ、次のステージへと発展させる取り組みです。

「MANABIプロジェクトでは、ラーニングコモンズの新設や自習室・特別講座の拡充に加え、授業改善の研修などを通して、確かな手応えを得ることができました。その成果を土台に、TSUNAGARUプロジェクトでは3つの柱として、『ラウダート・シ・ゴールズ(※)の実践』『グローバル教育の充実』『社会に開かれた学校づくり』を掲げています」(教頭/重岡道子先生)

「ラウダート・シ・ゴールズとは、カトリック的視点から持続可能な社会をめざす取り組みで、本校らしい形でSDGsに通じる学びを展開していきます。グローバル教育については、語学研修や留学制度を拡充し、誰もが挑戦できる環境を整備。さらに、地域との関わりを重視し、地元・杉並区の私立学校として地域社会に貢献できる取り組みを強めていきます。外に目を向けるだけでなく自分たちの足元も見つめ、グローバルとローカルの両面を育んでいくことで、縦にも横にも広い視野が養われていきます」(教務主任/塚田聡子先生)

※ラウダート・シ・ゴールズ…教皇フランシスコの回勅「ラウダート・シ ―ともに暮らす家を大切に―」(2015年)に由来する7つの目標で、SDGsと同じく総合的なエコロジーを重視しています。

防災や地域活動を通じた
地元とのつながり

 地域とつながるテーマのひとつが「防災」です。

「私立校には離れた地域から通う生徒も多く、学校周辺の防災拠点を知らないケースがあります。大災害が起きた際、それは大きな不安要素になりかねません。そこで中学生のうちから、近隣の広域避難場所である和田堀公園まで歩く訓練を取り入れました。こうした取り組みを通して、生徒たちは周辺地域に根ざした防災意識を早くから身につけていきます」(塚田先生)

 また、地域の方々と連携したチャリティー活動も継続。ウクライナ支援の募金活動では他校の生徒と協力し、駅前で多くの方々に呼びかけました。地域住民や卒業生から声をかけられる場面もあり、生徒たちの中に“光塩の生徒である”という誇りや、社会参加の実感をもたらしています。

 さらに、高円寺の一大イベント『阿波おどり』に生徒がボランティアとして参加するなど、阿波おどりを通じた新しいつながりも生まれています。

「阿波おどりは地域に根ざした大きなイベントです。生徒が市民の一員として運営に携わることで、街に暮らす人々との結びつきを肌で感じられます。これからも継続して輪に加わっていきたいと考えています」(塚田先生)

第66回 東京高円寺阿波おどり『第66回 東京高円寺阿波おどり』では、生徒たちがごみの回収や分別などのボランティアに参加し、お祭りを支える大変さとやりがいを実感しました。
高円寺阿波おどりに参加する『東京新のんき連』の様子です高円寺阿波おどりに参加する『東京新のんき連』の皆さんをお招きし、特別講座『体験 !高円寺阿波踊り』を開講。阿波おどりを通じた新しいつながりが生まれています。
杉並区との協働による職員研修会が行われました。
「杉並区がめざすゼロカーボンシティと、『光塩TSUNAGARUプロジェクト』のエコロジーの考え方が重なったことから実現した研修会です。
『NPO法人グリーンバード』と共に、ごみ拾いのフィールドワークも実施しました。
まずは教員が率先して取り組む姿を見せることも大切だと考えています」(重岡先生)
広域避難場所である和田堀公園への避難訓練を徒歩で実施した際の写真です広域避難場所である和田堀公園への避難訓練を徒歩で実施しました。実際に歩くことで『道が狭い』『住宅が密集している』などルートの危険性がわかります。
桃園川緑道を歩くフィールドワークの様子です桃園川緑道を歩くフィールドワークの様子。“かつて川だった”という歴史を学びながら、地図を手に歩きました。こうした経験は、現在のTSUNAGARUプロジェクトでも、地域に目を向けるきっかけとなっています。
誰かのために生きる女性として
重岡道子先生教頭/重岡道子先生

 TSUNAGARUプロジェクトは、校内にとどまらず社会へと広がる学びを通じて、生徒たちが自らの役割を発見し、未来を切り拓く力を育んでいく取り組みです。地域に開かれた体験を通じて、生徒たちは「光塩の生徒である」という自覚を深め、社会の中でどう生きるかを考えるようになります。

 誰かのために生きる女性として巣立ってほしいので、地域に開かれた活動を通じて、自分が社会の一員であるという実感を強めてほしいと考えています。


「Women for Others」の実践へ
塚田聡子先生教務主任・社会科/塚田聡子先生

 本校が育てたい人物像は、カトリックの精神に基づく「Women for Others(他者のために生きる女性)」。プロジェクトを通して生徒たちは、地域や世界とつながる機会を得て、「自分が社会の中でどう生きるのか」を具体的に考えるようになります。

 地域を知ることは、自分の居場所を知ることでもあります。防災やボランティアといった体験を重ねるなかで、生徒は“知らないどこかの出来事”を“自分事”として実感できるようになります。そこにこそ学びの大きな意味があります。

進学通信 2025年12月号
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