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私立中高進学通信

2025年12月号

私学だからできるオリジナル教育

横浜翠陵中学校

常に成長を続ける生徒に伴走
担任力・教員力が支える人間教育

中2生の3名と近藤雅子先生。近藤先生は勉強や部活動、将来の夢まで、生徒たちと共に悩み、語り合っています。

中2生の3名と近藤雅子先生。近藤先生は勉強や部活動、将来の夢まで、生徒たちと共に悩み、語り合っています。

『考えることのできる人』を校訓に、自らチャレンジし、可能性を広げる生徒を後押ししている同校。
教員の指導力を重要視し、生徒一人ひとりの思いや成長と向き合う教育を実践しています。
日々の関わりと教育への思いについて、中2担任を務める近藤雅子先生に伺いました。

一人ひとりと向き合う
フォローアップ体制が充実
『世界をHappyにするために』を合言葉に中学生全員が取り組む『翠陵グローバルプロジェクト(SGP)』。学年末発表会では、1年間の集大成としてプレゼン発表を行います。『世界をHappyにするために』を合言葉に中学生全員が取り組む『翠陵グローバルプロジェクト(SGP)』。学年末発表会では、1年間の集大成としてプレゼン発表を行います。

──1学年2クラス編成と、貴校では少人数体制をとっています。この環境にどのような魅力を感じていますか。

 生徒一人ひとりの個性と向き合い、深くつながれることに大きな魅力を感じます。

 生徒のコンディションは、朝の様子でよくわかります。普段は早く来ているのにギリギリに登校したり、疲れが見えたりする場合は注意深く観察します。

 中学生は朝のホームルームで、お財布やスマートフォンなどの貴重品を担任に預けるのですが、箱を持って生徒一人ひとりのところを回る際に、できるだけ全員と一言ずつ会話をするようにしています。

──生徒と先生をつなぐツールとして、『チャレンジノート』がありますね。

 チャレンジノートは、自立した学習者になるための本校オリジナルのコミュニケーションツールです。見開きで縦型の週間スケジュール帳になっており、生徒たちはこれでスケジュールの管理や学習時間の管理をしっかり行います。帰宅後の勉強時間や部活動なども記録して週に一度提出し、担任はコメントを書いて返却します。1週間を振り返る総括の欄や、定期試験前の学習スケジュールを書くページもあるので、主体的・計画的に学習を進める習慣が身につきます。

 チャレンジノートのおかげで、先生と生徒の距離はさらに近づきます。生徒は週末に友達と遊んだことや、プライベートなことも含めていろいろと書いてくれます。相談事が書かれていた場合は、状況によっては「ちょっと話を聞かせて」と、直接声をかけることもあります。生徒たちは一生懸命書いたノートを、成長の記録や先生との思い出として、卒業後も大切に保管していると聞いています。

──年に数回実施される「面談」において、先生が大切にしていることは何でしょうか。

 面談は年4回あり、そのうち2回は三者面談、残り2回は生徒と担任の面談です。学習面のアドバイスはもちろん行いますが、いずれの面談でも生徒本人に話してもらうことを大事にしています。特に将来へ向けた展望をできるだけ話してもらうようにしていますね。時間で区切るのではなく、じっくり聞くように心がけています。

──生徒たちは普段、どのように学習に取り組んでいますか。

 明確な目標をもっている生徒が多いですね。中2クラスは英検準2級をもっている生徒も複数人いるのですが、誰かが「2級を受ける」と言い出すと、「私も受けよう」と波及する様子が見られます。どの生徒にも「もっとできるようになりたい」という向上心があり、クラス全体に高め合う雰囲気が感じられます。

 私の担当する家庭科は実技が中心なので、得意な生徒が仲間にていねいに教えてあげる場面もよく見られます。

 2025年度から放課後の学習時間「ドリカムタイム」が始まりました。常駐する現役大学生のメンターにいつでも勉強を教えてもらうことができます。これも主体的な学習習慣づくりに役立っています。

探究心を形にする
翠陵グローバルプロジェクト
近藤 雅子先生 教育実習で教育現場のやりがいを感じ、大学院時代に非常勤講師として勤め始めたのをきっかけに教員の道へ。同校へは2018年入職。教員歴20年。2024年度に中1の担任を務め、2025年度は持ち上がりで中2の担任を務める。ダンス部顧問。1児の母。近藤 雅子こんどう まさこ先生
(中2担任・家庭科)
 教育実習で教育現場のやりがいを感じ、大学院時代に非常勤講師として勤め始めたのをきっかけに教員の道へ。同校へは2018年入職。教員歴20年。2024年度に中1の担任を務め、2025年度は持ち上がりで中2の担任を務める。ダンス部顧問。1児の母。

──課題解決型探究学習『翠陵グローバルプロジェクト(SGP)』では、現在どのような活動を行っていますか。

 中1では、1人ずつ担当国を決め、その国の社会課題を解決するための制度やサービス、商品を考えてプレゼンしました。

 中2では、各国の社会課題を解決する商品開発にチャレンジする『モノイノベーション』に取り組んでいます。今まさに個人プレゼンのためのスライドを作ったり、3DCADで商品のデザイン設計を行ったりしているところです。

──生徒と接するうえでの信念や、教員という仕事のやりがいについてお聞かせください。

 生徒は常に成長していく存在です。“前より悪くなった”場合は必ず理由があるものです。その理由を見つけて、家族には言いづらいことや友達には言えないことも含めてサポートし、保護者と一緒に並走するのが教員の役割だと考えています。

 生徒と一緒に行事や文化祭の準備をしたり、宿泊行事へ行ったりすることがとても好きなのですが、生徒との信頼関係を築くため、どんな場面でも取り繕うことはしていません。できないことがあれば「ごめんね」と謝り、知らないことは知らないと認め「自分でも調べてみて」と伝えます。自走を促し、生徒の力を活かすことが、信頼関係に結びつくと考えています。

 密接なつながりの中で、生徒が成長していく姿を見られることが、この仕事を続けられる大きな理由だと感じています。

生徒インタビュー
「わかろうとしてくれる」先生との信頼関係があります
N・Kさん(中2)N・Kさん(中2)

 近藤先生は、生徒のことをただ見守るだけではなく、「わかろうとしてくれる」先生だと思います。相づちを打ってじっくり聞いてくれるので、とても話しやすいです。

 この学校には「まず自分で考えて行動してみる」という自主的な人が多いです。私も今、英検2級合格に向けて学校や家で勉強を頑張っています。キャンパスに自然が多いところも気に入っています。


将来を見据えて「支えてくれる」先生です
T・Hさん(中2)T・Hさん(中2)

 近藤先生はとても「生徒想い」な先生です。チャレンジノートの提出が遅れている生徒に、先生は粘り強く提出を働きかけてくれるんです。「大人になったら提出物は期日に出さなきゃいけないからね」と、私たちの将来を考えてくれています。

 どの教科も面白い先生が多く、授業が楽しいです。クラスメートは友達と同時にライバルのような存在で、切磋琢磨して勉強できるのが良いと思います。


「チャレンジノート」で心の交流ができます
K・Mさん(中2)K・Mさん(中2)

 私は先生や大人と話す時に緊張してしまう性格ですが、チャレンジノートならプライベートことも伝えられます。ノートが戻ってきたらまず近藤先生のコメントを読み、そこから先生との会話が広がることもあります。

「SGP」ではパキスタンを担当し、学校まで距離が遠く、災害などで通えない子どものために「組み立てた場所が学校になる」というコンセプトの「折りたたみテントと机」を開発中です。

(この記事は『私立中高進学通信2025年12月号』に掲載しました。)

進学通信 2025年12月号
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