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私立中高進学通信

2023年7月号

私学の英語最前線

東邦大学付属東邦中学校

英語ディベート大会で好成績
模擬国連にも参加

自分の意見を発信し、相手の意見もしっかり聞く。そのような確かな英語力が求められる校外イベントに参加した生徒をご紹介します。
英語のディベート大会と模擬国連に参加した高1生たち(参加時は中3)。右からYさん、Sさん、Iさん。

英語のディベート大会と模擬国連に参加した高1生たち(参加時は中3)。右からYさん、Sさん、Iさん。

即興型英語ディベート全国大会にチームで参加

 同校の英語科では指導目標として、4技能のバランスがとれた英語力の育成、英語力を用いて社会に貢献できる生徒の育成を掲げています。帰国生をはじめ、英検2級以上の英語力をもつ生徒に取り出し授業を実施し、ネイティブ教員による授業を通してスピーキング力をさらに伸ばしています。また、英文絵日記の課題やスピーチコンテストなど、英語で表現し発信する機会も設けています。

 そんな同校の英語授業を通じて培われた英語力を活かして、校外で行われる英語のイベントに積極的に参加する生徒も出ています。2023年3月に実施された中学生即興型英語ディベート全国大会と模擬国連に参加した生徒に話を伺いました。

 中学生即興型英語ディベート全国大会は、パーラメンタリーディベートと呼ばれるもので、3人で1つのチームとなり、ある論題に対して肯定側か否定側の視点に立って相手チームを説得するディベートです。論題は「ペットの売買を禁止すべきではないか」「防衛費より子育て支援に力を入れるべきである」といったもので、社会、政治、倫理、環境、国際問題などの幅広い情報に通じている必要があります。論題発表後、20分程度の短時間で自チームの意見をまとめ、相手チームとの論戦に臨まなければなりません。中3で出場したYさん、Sさん、Iさんのチームは、しっかりしたチームワークのもと、全国4位の好成績を収めました。

模擬国連に参加する生徒。全国各地から中高生が集まります。日本に在住している海外の生徒も参加しています。
模擬国連に参加する生徒。全国各地から中高生が集まります。日本に在住している海外の生徒も参加しています。

模擬国連に参加する生徒。全国各地から中高生が集まります。日本に在住している海外の生徒も参加しています。

模擬国連で 発信力などを育む

 この3名は、ほぼ同じ時期に行われた模擬国連のイベントにも参加しています。模擬国連とは、全国から集まった生徒が各国を代表する大使になったという想定で、国際問題の解決策を英語で議論するイベントです。いくつかの会議が設定されており、希望会議を選ぶと担当国が割り振られます。YさんはUNEP(国連環境計画)の会議でイギリス代表に、Sさんは同じくUNEPで南スーダン代表に、Iさんは紛争地域におけるWHO(世界保健機関)の会議でイタリア代表に割り振られました。

 割り振りが決まると、参加者は事前にその問題の背景や国際社会での対応などを学び、インターネットなどで収集した情報をもとに各国の立場を理解し、自国の政策を英語で立案します。当日はその政策をもとに他国の代表者の前で演説をし、交渉を重ね、会議の意思決定のもとになる決議案を作成します。さらに、この決議案を投票にかけ、決議として採択します。この行程は、実際に国連で行われているやりとりを模したものです。これらの会議では国際問題を調査・分析して理解したうえで、自国に有利に会議を進めるための戦略を立てる力、ほかの人と協力する力、自分の意見をわかりやすく英語で発信して相手を説得する力が問われ、必然的にそれらの力が育まれます。また、その根底に確かな英語力が求められることは言うまでもありません。

 英語ディベート大会も模擬国連も、教員からの働きかけで参加したわけではなく、生徒が自主的に希望して参加を決め、準備を進めたそうです。同校の英語教育を通して得た英語力を校外のイベントで試してみたいという前向きな姿勢が、英語力をますます伸ばしていきます。

生徒にインタビュー
ディベート大会と模擬国連に参加して

――ディベート大会に参加した理由と、成長した点を教えてください。

Sさん
英語の授業でディベートをした時に楽しいと感じたので、ほかの2人を誘って参加しました。ディベートでよく使う言葉や専門用語など、語彙力がかなり伸びたと思います。また、限られた時間の中でいかに自分の言いたいことを言えるかがポイントになるので、相手の話を聞く力や、要約する力がつきました。

Yさん
私は英語が大好きで、学校生活だけでは体験できないことにもどんどん参加したいという気持ちもあったので、迷わずに参加を決めました。自分自身では、意見をまとめる力が伸びたと感じています。私だけでなく、近くで頑張っている2人の成長も見ることができてうれしかったです。大変なこともあったからこそ、友達としての距離がぐっと近くなったとも思います。

Iさん
ディベートは初めてでしたが、学校での学びにプラスとして社会問題を考えたり調べたりすることで、自分自身の視野を広げたいと思って参加しました。大会ではチームワークが重要なので、協力することの大切さや難しさを学べました。限られた時間で筋の通ったアイデアをまとめ、いかに相手に伝えるかの力がついたと思います。

――模擬国連ではどのようなことを得られましたか。

Yさん
私は去年参加した時にほとんど何もできず、悔しい気持ちが残っていたので、そのリベンジの意味もこめて参加しました。今回は積極的に意見を述べるなど、事前に考えていた想定どおりに進行できました。前回とは違う心構えで参加したことが、満足できる結果につながったと思います。また、海外の人も含め、多くの友達もできました。

Iさん
私は初めての参加だったのでわからないこともたくさんありましたが、参加してみて、多くの人がいろいろな意見をもっていることを知りました。人の意見を尊重しつつ、自分の考えを伝えることは楽しいと感じました。人を説得するのは難しいけれど大事なことで、そのためには情報や知識が重要になると気づけたことが成長した部分だと思います。

Sさん
私が参加した会議が森林破壊だったので、専門的な用語も必要になり、語彙力が上がったと思います。初対面の人の前でスピーチする機会があり、それを経験できたのは大きな糧になりました。

担当の先生より
ものごとに主体性をもって取り組む姿勢が育まれた
国際交流室 英語科 長瀬明雄先生国際交流室 英語科
長瀬明雄先生

 ディベート大会では、学校の授業で用いるものとは異なる専門的な語彙も駆使しないといけませんが、それらを自分たちで調べて習得していました。事前準備に費やせる時間は多くなかったにもかかわらず、集中力をもって語彙を吸収していく姿には教員も驚かされました。また準備を進めるなかで、自分たちでいつ何をするかを主体的に決めていくところは大きな成長となりました。

 ディベート大会は、自分たちを主体として意見を述べるイベントですが、一方の模擬国連は、各国の代表という立場を踏まえる必要があるため、自分の意見は言えません。同じ時期に対照的な2つのイベントに参加できたことは、今後大学生や社会人になった時に生きてくると思います。

 このような経験は、主体的な姿勢を培ううえでも大きいことです。また、実績がなかったところからこれだけの成果を上げてくれたのは、本校にとっても意義深いことです。

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