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私立中高進学通信

2023年7月号

私学だからできるオリジナル教育

瀧野川女子学園中学校

仕事を創り社会に貢献
独自の『創造性教育』

キャリア教育に革新をもたらし、2022年度 『キャリア教育優良学校』 として文部科学大臣表彰を受賞した『創造性教育』。その本質と内容について聞きました。
教室に黒板を設けず、教科学習を含むすべてのカリキュラムで4K大画面ディスプレイとiPad Proなどの先端ICTを活用。ライブ感あふれる双方向授業が同校の特徴です。授業進度や生徒の理解度も格段に向上しています。

教室に黒板を設けず、教科学習を含むすべてのカリキュラムで4K大画面ディスプレイとiPad Proなどの先端ICTを活用。
ライブ感あふれる双方向授業が同校の特徴です。授業進度や生徒の理解度も格段に向上しています。

創造性教育の目的は
実社会を生きる力の育成
副校長 山口龍介先生副校長
山口龍介先生

 1926(昭和1)年の創立時より、『真に社会に貢献できる有為な近代女性の育成』を理念とする瀧野川女子学園。教育家であり起業家でもあった創立者・山口さとる氏の思いを受け継ぎ、現代に最も求められる創造性と起業家精神を育む独自のキャリア教育プログラム『創造性教育』を、2016年度より中高6年間の必修科目としています。

「創造性教育の目的は、“自分がやりたいこと”と“世の中が望むこと”をつなげて実現できる力を身につけることです。

 今、世界中で新商品や新サービスをチームで創造する能力と、AIに取って代わられることのない新しい仕事の創出が求められています。それを教育プログラムとして体験することで、“これからの人生をどう生きたいのか?”と“そのためにはどういう学びが必要なのか?”が明確になり、生徒が自信をもってキャリアビジョンを描くことができます」(副校長/山口龍介先生)

 自己表現力やコミュニケーション力、ビジネスやマーケティングの基礎まで学べる創造性教育は、教科を横断した多角的な探究学習であり、同時に、生徒が自ら将来を見据えるキャリア教育にも有機的につながります。

生徒の成長に合わせた
テーマを設けて挑戦

 創造性教育では、世界的企業の多くが課題解決や革新的アイデアを創出するアプローチとして採用している『デザイン思考』を基礎として、1学年ごとに異なるテーマに取り組みます。各テーマは、生徒が創造性教育に触れることで得られる視野の広がりや問題意識の成長に合わせて設けられています。

「中1ではデザイン思考の基礎を身につけ、中2では皆を楽しませるロボットづくりを通して、人間と先端テクノロジーの関係を理解します。

 社会との関わりをより意識し始める中3では、自分の興味を徹底的に掘り下げることで世の中と自己の関係性への理解を促していきます。

 高1では実業の視点からグループワークによって商品企画を練り込み、高2では『事業化実習』にてグループでの起業を体験します。各自が組織の一員となり、オリジナル商品の開発から販売までのプロセスをしっかり経験します。そして高3では5年間で学んだ経験をもとにして、よりモチベーション高く高校卒業後のキャリアプランを考えていくのです」

 ここで得られる広範囲のスキルやロジカルな思考力は、大学入試や就職にも有利に働くと山口先生は話します。

「大学入試の総合型選抜でも、その後に経験する企業の採用試験でも、“その人がそこで何をしたいのか?”という明確な意志と自己アピール力、将来への計画的な考え方が強く問われます。本校の創造性教育で培ったさまざまな力が、必ず役立つはずです」

 実際、2023年度は難関大学を含め受験生の8割以上が現役で希望の進路を実現しており、「教科の授業では控え目な生徒が創造性教育の場では目覚ましい活躍を見せたり、思いがけない才能を発揮したり、自分に合った新たな進路を見つける例も多くある」と山口先生は表情を緩めます。

 専門性を身につける大学の学びへの強い意欲と社会人として必要な実業的なスキルを生徒が自らの内に発見し、磨くことができる同校の創造性教育は、実社会で生きる力をしっかりと養っていきます。

6年間の『創造性教育』で学ぶこと

 創造性教育では、現実的、実業的な課題を設け、実際に手を動かして社会貢献する意識と力を養います。毎年4月には、新入生を迎えて学年代表の発表会を実施。ハイレベルな発表に驚嘆の声が上がっています。

中1『理想の街を創ろう』

 身近な“街”を題材に“誰か”にとっての理想の街を考案します。チームによるブレーンストーミングやフィールドワーク、身近な人へのインタビューをもとにジオラマを製作。社会問題や環境問題を考える契機にもなります。

「資料作成やプレゼンテーションだけでは頭でっかちになってしまいがちです。イノベーションを起こすためには、実際に手を動かし製作し、試行錯誤する大切さを学びます」(山口先生)

中2『大道芸ロボットを創ろう』

 情報科の学習と連携。東京工業大学の学生をコーチに迎え、生徒がチームを組んで自由な発想とプログラミングスキルを活かし、エンターテインメントロボットコンテストに挑戦。製作したロボットは、一般社団法人日本機械学会主催の『ロボットグランプリ』に毎年エントリーしています。

「テクノロジーを知識で終わらせず、実生活に関わるものを、より試行錯誤しながら創り上げることがこのテーマの目的です」(山口先生)

中3『中学課程修了研究』

 生徒個人が“好きなもの”と“すごいと思うもの”を徹底的に調査・分析し、7分間のプレゼンテーション発表を行うという、同校が30年以上継続してきたプログラムです。

「2022年度は、大人でも答えを出すのが難しい『正しいとは何か?』をテーマにした生徒もいました。自分の“好き”や興味を学問につなげることで、大学で必要な学術的探究心が身につき、社会を別角度から捉えられるようになります」(山口先生)

高1『商品企画コンペティション』

 デザイン思考を駆使して、自分が“つくりたいもの”と世の人々が“欲しいけどまだないもの”を結びつけ、近未来の夢の商品を考えて、学内企画コンペに挑戦します。グループでのワークショップ、クラス単位での学園祭出展計画の立案などを経て、試作品づくりにも挑みます。

「商品の題材は生徒に身近なものが主です。試作品を作りテストすることで、企画案では見落としていた改良点にも気づき、面白さと同時に社会に向けた商品開発の難しさも実感します」(山口先生)

高2『事業化実習』

 約15人でチームを組み、各自が出資金を出し合って模擬会社を立ち上げ、経営・マーケティング・制作・財務の4部署を編成。力を合わせて自由な発想で開発・製作したオリジナル商品を、9月に行われる学園祭『あかつき祭』で販売します。

 さらに改良した商品を、10月のハワイ修学旅行で訪れるハワイ大学にてチャリティーバザーを開催して販売。売り上げは全額、現地の教育基金に寄付します。

「資本主義の本質を学び、金融教育にも触れる学びです。各自が自分の専門性を活かし、責任をもって知識や能力を最大化することで社会が成り立つという実感も得られます。働く人々、保護者への尊敬の念も湧き、“自分が社会に出た時に何をしたいか、何ができるのか?”を考える絶好の機会にもなります」(山口先生)

高3『自分の人生をつくろう』

 大学以降の自分のキャリアをテーマに、“自分が好きで成し遂げたいこと”“自分ができること”“世の中が自分に求めること”の3つを結んで、自分も周りも幸せにするキャリアビジョンとキャリア計画を立て、面接主体となった大学入試に挑みます。

進学通信 2023年7月号
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