私立中高進学通信
2023年7月号
私たち、僕たちが大好きな先生
日出学園中学校
親しみやすさと厳しさを
同じくらい大切にしたい
数学科 皆川 真由子(みながわ まゆこ)先生
数学科教員。私立大学の数学科を卒業後、2017年度に同校に着任。現在は高1の学級担任、女子バレーボール部の顧問を務める。
「優しくて面白い」「授業がわかりやすい」「質問しやすい」と生徒の人気を集める数学科の皆川真由子先生。
「親しみやすさと同時に、厳しさも大切にしています」という皆川先生に、授業や生徒への思いを伺いました。
生徒からの「質問しやすい」
という言葉が励みです
――先生は小学生の時から教員をめざしていたそうですね。
小6の担任の先生がとても素晴らしい方で、学習面はもちろん、相手の気持ちを思いやることなど、人として大切なことを教えていただきました。その先生への憧れから、教員になりたいと考えました。
高校生になっても気持ちは変わらず、高2で微分積分の面白さに目覚めてからは、数学の魅力を生徒に伝えたいという思いが強くなり、数学科の教員をめざすことにしました。そこで、教育学部か理学部かどちらに進むべきか担任の先生に相談したのですが、「中高の教員を志すなら、教科の専門性が求められるから、数学科に進むことも考えてはどうか」というアドバイスをいただきました。なるほどと思い、私立大学の数学科に進学して教員免許を取得することにしました。
自分の将来や進路を考えた時、恩師から受けた影響は大きかったです。夢が叶って教員になった今、自分も生徒一人ひとりの希望に寄り添ってサポートできる教員でいたいと考えています。
――授業の工夫を教えてください。
「数学を好きになってほしい」という思いで教壇に立っていますが、数学に苦手意識がある生徒もいるので、まずは「嫌いになってほしくない」というスタンスで、理解が難しいところはわかりやすくかみ砕いて伝えるようにしています。
「質問しやすい」と生徒が言ってくれるのが励みです。前年度授業を受け持った生徒が放課後に「先生に説明してほしい」と問題を持ってきてくれると、やはりうれしいです。
気をつけているのは、数学が得意な生徒への対応です。本校では数学は習熟度別の授業を行っているので、成績上位者には応用問題や難問に挑戦する機会を設けています。私は高校時代の授業で微分積分に触れて、1日に6〜7時間も問題を解き続けるほど夢中になりました。分野に限らず、生徒が自分から学びたくなる、そのきっかけになるような授業を心がけています。
生徒が自分で考えて自分の道を
決められるように導きたい
――高1の特進コースの学級担任を務められています。
高校の特進コースは1クラス30名程度で、基本的に3年間メンバーが同じです。高1のクラスは、男女ともに明るくて元気があり、笑い声が絶えません。行事に対しても積極的なので、みんなで頑張る姿勢が、学習に力を入れる雰囲気にもつながるように働きかけています。生徒にはメリハリのある学生生活を送ってほしいです。
本校は、教員が生徒一人ひとりの成長を見守り、手厚くサポートするのが特徴です。そして、生徒が自分で学校生活をどう過ごすか、学習にどのように取り組むかなどの方針を立てて、実践することを大切にしています。
私も生徒に、「学校生活も受験勉強も、さまざまなことに挑戦しながら、自分に合う取り組み方を探していこう」と話しています。日々の声がけや面談などを通じて、生徒の自立を支えたいです。そのため、「高校の授業のスピードは早いから、宿題をやらないと話にならない」「高1は、1日に最低でも2時間は机に向かって学ぼう」「大学受験の厳しさを早めに知ろう」など、厳しいことも繰り返し伝えています。
たくさんの卒業生が集まる温かみのある学校です
――貴校は先生と生徒の距離が近い学校と評判ですね。
本校では、生徒が1人1台Chromebookを使用し、学習だけではなく、生徒と教員とのコミュニケーションにも活用しています。中学校では毎日、生徒がそれぞれ学校生活で感じたことや、勉強の成果を記録して学級担任に送信し、教員はコメントを返します。そのやり取りから、教員は生徒の変化をいち早く感じ取り、手厚く対応します。そのような日々の積み重ねが、生徒と教員の信頼関係を強くする一助となっています。
高校生は毎日のスケジュールや勉強時間、日々の出来事ヘの感想を書き込む手帳を使用しています。私は週2回集めて目を通し、コメントを返しています。家庭学習時間を確保できているか、教科バランス良く学習できているかの確認だけでなく、なかなか言い出せないことや悩み事などを伝えてくれる生徒も多いので、コミュニケーションツールの一つとして大切にしています。
――貴校ならではの良さを感じるのはどんな場面ですか?
本校の生徒は素直で、行事や部活動を通じて縦のつながりが強く、学年に関係なく和気あいあいとしています。
また、年に1度、生徒会主催で行われる生徒総会では、学校生活をより快適に過ごすことを目標に、中学・高校それぞれで討論・発表が行われます。このような取り組みが、生徒の自主性を育んでいます。
それから、遊びに来る卒業生が多いですね。4月は特に、職員室に卒業生がたくさん集まり、大学生活についての相談などを教員にしています。
ぜひ学校説明会や学校見学へ足を運び、温かい雰囲気に触れてください。
生徒の声
(この記事は『私立中高進学通信2023年7月号』に掲載しました。)
日出学園中学校
〒272-0824 千葉県市川市菅野3-23-1
TEL:047-324-0071
進学通信掲載情報
PICK UP!!
紹介する学校
- 先輩も後輩も一緒に囲碁を楽しむ「好き」を大事にして大会で優勝鴎友学園女子中学校
- “チーム玉川”の結束力を武器に表情豊かな演奏で全国大会出場をめざす玉川学園 (中)
- 「自立した女性」をめざし 部活動も生徒主体で活動東京家政学院中学校
- 人々に感動を与える“より良い”音楽を部員全員が一丸となって演奏日本大学第一中学校
- 長き伝統を誇る吹奏楽部 指導者はOBでプロの音楽家日本大学豊山中学校
- 部員たちとともに味わう 演劇を作り上げる喜びと熱量獨協中学校
- グローバルな視点で社会貢献を「志」が芽生えるアフリカ・スタディツアー足立学園中学校
- グローバル・サイエンスクラスを解消し 中学生全員により深い探究の機会を芝浦工業大学柏中学校
- コロナ禍のために延期されていたイギリス英語研修が再開秀明大学学校教師学部附属秀明八千代中学校
- 生徒たちの将来の可能性を広げる 順天堂大学との高大連携がスタート!城北中学校
- 国公立大学に合格した先輩から後輩へ 受験体験の生の声を伝える進路懇談会星野学園中学校
- 全日本高校模擬国連大会本選、国際大会出場 模擬国連で「つながる」力を育む三輪田学園中学校
- 生徒が「つくる」説明会!私たちが感じた京華女子の魅力を伝えます京華女子中学校
- 夢に向かって大きく成長できる学校です城西大学附属城西中学校
- 千葉明徳で6年間学んで成長しました!千葉明徳中学校
- 生徒会活動から学んだことは、私たちの財産富士見中学校
- 英語ディベート大会で好成績 模擬国連にも参加東邦大学付属東邦中学校
- 仕事を創り社会に貢献 独自の『創造性教育』瀧野川女子学園中学校
- 「好き」を掘り起こし 個性を引き出す環境目黒学院中学校
- 1週間のオリエンテーションで自ら考え行動する力の土台をつくる目白研心中学校
- 自ら考え、判断し主体的に行動する力は 生徒に“任せる”からこそ育つ開智日本橋学園中学校
- 生徒が幸せに学ぶ環境をつくるため努力を怠らない教員の姿勢はプロフェッショナルそのものですかえつ有明中学校
- 学校活を楽しみ専門性と積極性と人間性を備えた女性を育てたい神田女学園中学校
- マンモス校から島の定時制高校まで豊かな経験を支えるチャレンジ精神東洋大学京北中学校
- 人生の支えを見つけ人との出会いから学ぶ誰もが光り輝く学校に八王子学園八王子中学校
- 生徒に寄り添い成長を促す面倒見の良さが誇りです大宮開成中学校
- 親しみやすさと厳しさを同じくらい大切にしたい日出学園中学校
- 「学力向上」と「自己発見」2つの柱で一人ひとりの生徒に最適化された進路を実現実践学園中学校
- 当たり前のことをきちんとする方針 きめ細かな指導が合格実績につながる高輪中学校
- 中学・高校の共学化を契機にコースを再編 大学合格実績が伸長武蔵野大学中学校