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私立中高進学通信

2023年7月号

私は応援団

獨協中学校

部員たちとともに味わう
演劇を作り上げる喜びと熱量

演劇部顧問 柳本博先生

演劇部顧問 柳本博 先生

楽しむことが一番大切
やりたい作品を上演する
部員たちと一緒になり、時には笑いを交えながらも真剣に、芝居をつくっていく柳本先生。学生時代は、脚本・演出・出演までこなすマルチプレイヤーだったそうです。部員たちと一緒になり、時には笑いを交えながらも真剣に、芝居をつくっていく柳本先生。学生時代は、脚本・演出・出演までこなすマルチプレイヤーだったそうです。

 38年の歴史を誇る同校の演劇部は、1985年に「演劇委員会」として発足しました。当時から現在に至るまで、演劇部を指導するのが、柳本博先生です。

「当時の私は赴任2年目で、大学までやっていた演劇で文化祭を盛り上げようと演劇委員会を作りました。中1の生徒を各クラスから集め、文化祭で劇を披露したところすごくウケて、盛り上がったんです。その劇に出演した生徒たちが『大会に出たい』というので、1988年に部活動として活動をスタートしました。男子校の演劇部は当時ほとんどなく、パイオニア的な存在でした」

 現在は、文化祭や大会だけでなく、東京都の私立中学・高校の演劇部が共同で開催している、高校演劇・春の祭典「俳優座劇場はいすくーるドラマすぺしゃる」に出演するなど、年間4回の公演を行っています。

「男子だけの芝居ですので、アクションを取り入れたエンタメ性の高いオリジナル作品を中心に上演しています。部員たちが楽しむことを一番大切にしているので、やりたいと思う脚本を部員たちに書いてもらい、出来上がった複数の脚本の中から、どの作品を上演するか決めています」

 取材当日は、対立する組織がだまし合い、刀を持って戦うシーンを練習していました。

「男の子ですから、刀で戦う芝居はみんな大好きです。男同士でラブストーリーをやっても盛り上がりませんしね」と柳本先生は笑います。

「思春期の男の子は、熱中するまでに時間はかかりますが、いざ夢中になったらとことんまで突き詰めます。それは演劇でも同じで、熱中している部員たちは本当に楽しそうに芝居と向き合っています。そうして6年間、演劇とともに中学・高校生活を歩む生徒も多いのです」

生徒と対等な関係で
目標に向かって一丸となる

 小学4年生から大学を卒業するまで演劇を続けてきたという柳本先生。演劇には運動部とはまた違う魅力があると言います。

「演劇は、絶対に一人よがりではできないものです。相手がいて、相手の呼吸に合わせて芝居をする。そうして、化学反応が起こり、新たなものが生まれます。生身の人間同士のやりとりなので、大変なことも多いですし、時には言い争いになってしまうこともあります。ですが、それ以上に一緒に作り上げる大きな喜びがあります。みんなで作るという楽しさに気づけることが演劇部ならではの魅力だと思います」

 そのため、柳本先生自身も生徒たちに対し、同じ演劇を作る仲間として接しています。

「頭ごなしに否定してしまっては信頼関係を築けません。演劇を作っている間は、あくまでも対等。生徒たちが間違ったことをしていれば声をかけますが、生徒たちも私が間違っていれば指摘してくれます。お互いに率直な意見をぶつけて知恵を出し合って、『お客さんに面白かったと言ってもらえる演劇をつくる』という目標に向かって一丸となって活動しています。そこでは、本当の自立や主体性が育まれると思いますし、それが生徒たちの大きな成長につながると考えています」

居場所は一つではない

 演劇部の目標は、部員のみんなが楽しんで活動すること。

「もちろん、大会で全国に行くことをめざしてはいますが、それよりもまずはみんなが満足することが第一です。部員たちが楽しければ、それでいいんです。思春期にはたくさんの悩みや葛藤があると思いますが、演劇部が彼らの居場所の一つになればいいと私は思っています。どんな日常生活を送っていても、役を演じ、セリフを話すことで別の世界に入れる。その感覚を知っている部員たちには、きっと世界が一つだけではないことも感じてもらえていると思います」

基礎練習からスタート。発声や呼吸法の後は、ポーズを一瞬で決める練習をしました。基礎練習からスタート。発声や呼吸法の後は、ポーズを一瞬で決める練習をしました。
この日に練習するシーンを中学生の前で演じて見せてくれる高2生。熱のこもった芝居が繰り広げられました。この日に練習するシーンを中学生の前で演じて見せてくれる高2生。熱のこもった芝居が繰り広げられました。
取材日は、中1生が体験入部に来ていました。初めて読む脚本に苦戦しながらも、何度も読み返して、自分のセリフに向き合っていました。取材日は、中1生が体験入部に来ていました。初めて読む脚本に苦戦しながらも、何度も読み返して、自分のセリフに向き合っていました。
高2生のお手本を真似して、見事に演じてみせてくれた中1生たち。戦いのシーンでは思い切って飛び込んでいく姿が見られました。高2生のお手本を真似して、見事に演じてみせてくれた中1生たち。戦いのシーンでは思い切って飛び込んでいく姿が見られました。
進学通信 2023年7月号
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