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私立中高進学通信

2023年7月号

注目! News and Topics

芝浦工業大学柏中学校

グローバル・サイエンスクラスを解消
中学生全員により深い探究の機会を

「一部の生徒が深く探究するのではなく、全員に探究力をつけたい」と話す中村先生(左)と須田先生。

「一部の生徒が深く探究するのではなく、全員に探究力をつけたい」と話す中村先生(左)と須田先生。

「全員GSクラス」の想いで
垣根をなくす
教頭補佐・広報部長・数学科/中村圭先生教頭補佐・
広報部長・数学科/
中村圭先生

「創造性の開発と個性の発揮」を建学の精神とする同校では、これまでさまざまな教科において探究活動を行ってきました。2016年より入学試験で最上位の成績だった生徒約40名を“グローバル・サイエンスクラス(GSクラス)”に認定して、放課後などの特別活動や講座などへ優先的に案内をしてきました。しかし、2024年度から「全員がGSクラス」との想いで、中学生全員が特別活動や講座へ参加できるような体制に変更することとなりました。

「現場の先生たちから『もっと多くの生徒にいろいろなことを経験させてあげたい』という声が高まったことが一番大きな理由です。一般クラスでもさまざまなことに興味・関心をもち、特別活動や講座への参加を希望する生徒が増えてきたこともあり、GSクラスは“発展的解消”ということになりました」(教頭補佐・広報部長・数学科/中村圭先生)

 同校では年間約30回の講座を実施しています。

「本校と連携協定を結んでいる山階鳥類研究所にメモリアル講演をしていただいた時は、『鳥に脚輪をつけるのではなく、GPS追跡機能で調査できないか』など、講演が終わった後も生徒から質問が止まらないほど活況でした」(物理科/須田博貴先生)

 三井物産の協力で実施した「サステナブルな未来をつくるための学び」や、パナソニックと連携した「灯りの歴史」講座など、さまざまな企業や団体と講座を実施している同校は、生徒の探究心を刺激する多角的な学びに満ちています。

中学で作った土台が
高校で将来につながる
物理科/須田博貴先生物理科/須田博貴先生

 同校の探究学習の取り組みは早く、文部科学省により高校がスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定された2004年から始まりました。今では大学や企業から共同研究をもちかけられるほど本格的な探究活動に取り組む生徒も珍しくありません。

 また、同校では生徒が主体的に探究活動に取り組めるよう、中1から下地づくり準備を行っています。日頃の授業でレポートを書き、数多くの実験に取り組み、文化祭では中学生全員がプレゼンテーションを行います。中2からは探究学習の一環として生徒全員が「全国中学高校Webコンテスト」に参加し、Web制作のノウハウや情報活用力を身につけ、仲間と協働して一つのものを作り上げる経験を積みます。

「例えば中1は学校のある柏市や近隣の地域を調べ、中2になったら範囲を全国に広げるなど、自分の興味・関心を伸ばしていきます。その過程で本人が自分に合った探究テーマを見つけていきます」(中村先生)

 自分がやりたいことに直結する学びが得られる同校。それは同校が培ってきた探究指導の成果であることはもちろんですが、ほかにも理由があるのでしょうか。

「先生が楽しそうに指導する姿勢が、生徒たちに影響しているのではないでしょうか」(中村先生)

「個人的に研究テーマをもっている先生が多いことも理由の一つかもしれません」(須田先生)

 最後に保護者の方々へメッセージをお願いしました。

「本校は生徒の興味・関心からテーマを引き出す探究指導のノウハウがあります。探究活動は最終的に生徒それぞれのキャリア形成に結びついていかなければなりません。探究活動が、生徒の将来につながるよう教員も全力でサポートします」(須田先生)

「自由研究や工作が好きなお子さんも多いと思います。まずはお子さん本人が好きなものを見つけるところから始めてください。本校では疑問に思ったことの調べ方など、探究のイロハを一から教えていきます」(中村先生)

SSHベトナム研修にて。パートナーシップ校であるベトナムFPT高等学校の生徒たちとチームで研究を行い、その成果を共同発表しました。SSHベトナム研修にて。パートナーシップ校であるベトナムFPT高等学校の生徒たちとチームで研究を行い、その成果を共同発表しました。
同校で開催された生徒による探究発表会の様子。生徒や先生だけではなく、保護者の方々にも見ていただき好評を得ました。同校で開催された生徒による探究発表会の様子。生徒や先生だけではなく、保護者の方々にも見ていただき好評を得ました。
「高齢者サービス」から「推し文化」まで多岐にわたる探究活動
廊下には生徒による探究活動のポスターがズラリと並びます。廊下には生徒による探究活動のポスターがズラリと並びます。

「地域コミュニティの未来〜高齢者向けサービスを通じて〜」「コンビニフランチャイズの課題とその未来」「日本の虐待について」……。同校の廊下には生徒が取り組んだ探究活動のポスターがたくさん貼られています。その内容は実にさまざま。なかには「職場における女性像の変遷とその展望」「推し文化について」といった極めて現代的なテーマもありました。

「調べ学習と探究の違いは、自分の興味・関心を起点としているかどうか。生徒には自分が夢中になれるような探究テーマを見つけてほしいですね」(中村先生)

(この記事は『私立中高進学通信2023年7月号』に掲載しました。)

進学通信 2023年7月号
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