Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!
LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト

ツイッター フェイスブック

私立中高進学通信

2023年7月号

校長先生はこんな人!

東洋大学京北中学校

マンモス校から島の定時制高校まで
豊かな経験を支えるチャレンジ精神

星野 純一郎 (ほしの・じゅんいちろう)大阪府出身。奈良教育大学特別教科(理科)教員養成課程(化学専攻)へ進学。卒業論文は「白金族錯体の電気化学的研究 非水溶媒中におけるRu(II)-αα´-ビピリジンおよびo-フェナントロリン錯体の電気化学的、分光化学的研究」。東京都立高校教諭、副校長、東京都区立中学校校長、都立高校校長を経て2018(平成30)年から東洋大学京北中学高等学校副校長。2021(令和3)年から同校校長に就任。学校法人東洋大学評議員。

星野 純一郎 (ほしの・じゅんいちろう)校長先生
大阪府出身。奈良教育大学特別教科(理科)教員養成課程(化学専攻)へ進学。
卒業論文は「白金族錯体の電気化学的研究 非水溶媒中におけるRu(II)-αα´-ビピリジンおよびo-フェナントロリン錯体の電気化学的、分光化学的研究」。東京都立高校教諭、副校長、東京都区立中学校校長、都立高校校長を経て2018(平成30)年から東洋大学京北中学高等学校副校長。2021(令和3)年から同校校長に就任。学校法人東洋大学評議員。

小学生時代の「学校ごっこ」が
教える喜びの原体験に

 幼い頃、私は小児ぜんそくを患っていました。両親は病弱な私を心配し、当時暮らしていた大阪市から大和三山(耳成山)のある奈良県橿原市に引っ越すことに。自然の中で思い切り遊びまわり、少しずつ体が強くなっていきました。小学校2、3年の頃になると、近所の子どもたちと『学校ごっこ』をするようになりました。家の玄関を上がったところに先生役の子が立ち、ほかの子たちはたたきに座って授業を受ける、そんなたわいない遊びです。そこで得たのが、教える喜びでした。私が先生役を務めると、みんなが一生懸命に話を聞き、小さな子がポンと手を叩いて「わかった!」と目を輝かせる。それを見て、とてもうれしくなったのを覚えています。

 中学生になってからも、友達に勉強を教えることが好きでした。「わかった!」と言ってもらえると、人の役に立っている実感が湧き、みんなに教えるためにもっと勉強しようと思えてくる。その循環が楽しく、教員という職業をめざすようになりました。

 実を言えば、中学時代にあこがれていた職業は3つありました。それが教員、弁護士、そしてアナウンサー。共通点は全て「人前でしゃべる仕事」ということです。私は決して話上手ではありませんが、相手にこちらの話を理解してもらうと何よりもうれしい。そんな性分ですから、教員になったのは必然だったのかもしれません。

生徒一人ひとりの話を聞き
納得がいくまで対話を重ねる

 奈良教育大学を卒業した私は、東京で都立高校の教員になりました。そこからは、持ち前のチャレンジ精神を発揮して、さまざまな挑戦を重ねることに。下町の商業高校、多摩地区のマンモス高校、八丈島の定時制高校、中高一貫の都立校など、あらゆるタイプの学校を幅広く経験しました。

 八丈島の定時制高校では、当初1、2名しかいなかった新入生を増やし全体で30人まで増やしたこともあります。都内の学校に話を持ちかけ、いじめなどで不登校になっていた生徒たちをこの学校に集めたのです。23区にいた頃は一日も登校しなかった生徒が、八丈島では毎日学校に通い、生徒会長を務めたことも。ここまで熱心になれたのは、「生徒がいなければ学校ではない」という思いがあるからです。

 生徒が主役という考え方は、今も昔も変わっていません。そこで私が心がけているのは、一人ひとりの話をよく聞くこと。というのも、私が高校時代、進学先に悩んで職員室を訪れた時、先生はほかの生徒と談笑するばかりで全く相手にしてくれなかった経験があるためです。この苦い思い出があるからこそ、私はできるだけ生徒の話を聞くようにしています。その日のうちに相談事が解決しなければ、次の日、また次の日と対話を重ねていく。そんな自分なりの姿勢が生まれました。

チャレンジ精神をもち
飽くなき挑戦を続けてほしい

 本校に赴任したのは2018年のことです。これまで経験してきた公立校と比べ、本校の教員には協働する心があると感じました。公立校の教員は割り当てられた仕事は精一杯行う反面、そこに終始してしまいがちです。ですが、本校では教員が心を一つにして事に当たります。そして生徒もチャレンジ精神が旺盛です。「中学から海外研修に参加したい」「本校の軸となる哲学教育を受けたい」という明確な目的意識をもつ生徒が多いと感じます。

 校長になってまだ3年目ですが、これまでにまいた種は順調に育っています。若手からベテランまで指導力の高い教員を集めた結果、生徒にも良い影響が表れてきました。例えば、中高大連携の実験講座『未来の科学者育成プロジェクト』は、年々参加者が増えています。理科教育に取り組む『KSST(京北スーパーサイエンスチーム)』は、今年初めてハワイで地質学や生物学のフィールドワークを行う予定で、現在15名の参加者が事前学習を進めています。

 文系のイメージが強い本校ですが、理系の生徒も半数近くまで増え、難関大学・国立大学への合格実績も伸びる結果に。今後は中学からの募集定員を増やし、学習意欲の高い生徒とともにより一層学びを深めていきたいと考えています。

 本校の生徒には、かつての私のように、いろいろなことにチャレンジしてほしいと思います。「自分には無理かな」と思わず、まずは挑んでほしい。そうやって挑戦を重ねれば、きっと自分に合うものが見つかるはずです。そして、その道に人生を懸けて全力投球してもらいたいと思います。

[沿革]
 1887(明治20)年、哲学者である井上円了博士により哲学館(現東洋大学)創立。1899年、京北尋常中学校開校。建学の精神は「諸学の基礎は哲学にあり」「独立自活」「知徳兼全」。2011(平成23)年に東洋大学と法人合併。2015年、東洋大学付属校になり、男子校から男女共学校に。校名を変更し、文京区白山に移転して新たなスタートを切る。同校オリジナルの授業科目『哲学』では、動画制作や架空の商品のPRを考えるなど独自の学びを実践。論理的思考力を伸ばし、自由な発想力・発信力を育む教育を推し進めている。

進学通信 2023年7月号
紹介する学校
共学校 共学校   女子校 女子校   男子校 男子校
この号のトップに戻る 進学通信一覧を見る
ページトップ