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私立中高進学通信

2022年9月号

中学入試のポイント

千葉明徳中学校

自ら課題を見いだし
解決に導く力を試す入試

入学後に実践する探究学習では、課題を設定し、その課題の解決に向けて工夫をこらす力が求められます。入試においても、そうした力を備えているかどうかが試されています。

プレゼンテーション力を
ルーブリック評価で

 高い知識と見識を背景に、独自の判断力と意見をもち、正しい行動ができる人。同校が育成目標とする人物像は、そんな「行動する哲人」です。建学の精神にある「明明徳」、すなわち「明徳を明らかにせんとする」という校是に基づき、それぞれが有する優れた人間性を輝かせることを教育方針としています。その教育方針は、入試からもうかがえます。

 同校では、1〜2月に複数回にわたって実施される一般入試に先立ち、12月には第一志望入試とルーブリック評価型入試、1月には適性検査型入試が行われます。ルーブリック評価型入試とは、受験生が与えられたテーマに沿ったプレゼンテーションを行い、試験官からの質問に対応し、それらをルーブリック評価表の基準に基づいて判定するものです。2022年度入試では、SDGsの17のゴールから1つを選び、現状への認識とそれを改善するためのアイデアを、模造紙にまとめた資料を提示しつつ発表するというものでした。プレゼンテーションにおける表現力や所作、提示資料の内容などの観点から評価されます。

 宮下和彦副校長に、この入試の狙いについて伺いました。

「ルーブリック評価型入試では、あらかじめテーマに沿って学習したうえで資料を用意し、プレゼンテーションの練習もできます。その準備にどれだけ時間をかけたか、つくりあげるまでにどのような経緯をたどったかは、当日のプレゼンテーションに表れてきます。もちろん資料をそのまま読むのではなく、何がわかったか、自分はどう思うかを表現することが重要なポイントです」

思考力を試す適性検査型入試

 1月に実施される適性検査型入試は、千葉県と東京都の公立中高一貫校が実施する適性検査に準じた入試で、「県立・市立共通一次型」「県立二次型」「市立二次型」などに分かれ、それぞれ「適性Ⅰ・Ⅱ」「適性ⅢA・ⅢB」「適性ⅢC」などの検査が課されます。適性検査ごとにさまざまな力が試され、たとえば「適性Ⅰ」では、総合的な思考力や文章表現力を試すため、提示された文章や図表の内容を分析し、そこから見いだした課題に対して自分の意見を論理的に表現する力が測られます。

 適性検査型入試の狙いは、基礎学力があることを前提としたうえで、入学後に同校が重視する「まとめて・書いて・発表する」という学習スタイルを実践するための素地となる思考力が備わっているかを見ることです。

「答えがひとつではない課題に対して、自ら考え、理解・分析し、解決に導いていける人材を育てたい。そんな思いから導入している入試です。課題に取り組んだ後にグループ面接を行いますが、これも大きなウェートを占めています。試験官からの質問を受けて自分の考えを述べるわけですが、ほかの人の意見を踏まえて自分はどう思うかを答えなければならないので、コミュニケーション力も必要になります」

 適性検査型入試に対応する力を養うには、日頃から生活の中で、身の回りのさまざまなものごとに関心をもち、何が問題なのかを考えて過ごすことが重要です。

「本校では探究学習に力を入れていますが、そこで大事なのは、課題を設定し、どうすれば解決に導けるかを創意工夫することです。適性検査型入試では、そうした力がより求められます。
 問題作成に当たっては、日常の中にあるものをテーマにすることを心がけています」

 この考えのもとに、2022年度には、新型コロナウイルス感染症の流行と関連づけて、その感染力やワクチンの接種によってそれがどう変化するかを考えさせる問題、また、県内の防災マップを見て地理的な特徴や避難方法を考える問題などが出題されました。どちらも、受験生にとって身近なところにある課題です。日頃、自分の周囲にある課題にどれだけ関心をもっているか、その課題を解決するために自分なりの方策を考えているかどうかがポイントになるでしょう。そして、このような課題が問われる傾向は、今後も変わらないそうです。

「多様な入試形式の中から、自分の得意なスタイルを選択してチャレンジしてほしい」。それが、同校が発するメッセージなのです。

進学通信 2022年9月号
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