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私立中高進学通信

2022年9月号

私たち、僕たちが大好きな先生

日出学園中学校

数学は面白い!
生徒全員にそう思ってもらえる授業を心がけています

岩佐 祐佳(いわさ ゆうか)先生
東京家政学院中学・高校を経て津田塾大学学芸学部数学科卒業。2016年日出学園中学に奉職。
高校の3年間、剣道部で活動していた経歴から同校では剣道部の顧問を務める。
数学以外の趣味は「お笑いを見ること」。生徒からは「イワティー」と呼ばれて親しまれている。

「授業でわからないところを質問しやすい」と生徒からの信望が厚い岩佐祐佳先生。数学の教員を志した理由、授業で心がけていること、教員としての目標などをお聞きしました。

高1で味わった挫折体験が
数学の教員を志すきっかけに

――担当する教科・数学は得意な科目だったのですか?

 中学までは得意でした。父が数学の教員だったこともあって、「理数系科目が向いているのかな」と思っていたんです。ところが高校に入ったら、授業についていけなくなってしまって……。

――確かに、高校の数学では授業の難易度が一気に上がりますよね。

 得意教科だと自信をもっていましたから、授業の内容が理解できないことがその時はとてもショックでした。わからない部分は父に聞いたりもしました。父も仕事が忙しい時期になり、何となく学習を続けている形でした。そんな状態が続いた高1は悶々としていました。

――そんな経験をされていたとは意外です。そのような状態はどのタイミングで克服されたのですか?

 高2の時の数学の先生がそんな私を救ってくださいました。

 もちろん、その先生の教え方がうまかったというのもあると思いますが、それ以上にその先生が話しやすい存在であることが大きかったですね。わからないところを質問すると的確なアドバイスをくださいました。質問や会話から、生徒がどこでつまずいているのかを正確に把握し、生徒が理解できるまで教えてくださるのです。そして、数学というのは、高度な問題でも小中学校で習う内容とつながっていて、基礎的な学習をしっかりすることが大事だと教えてくださいました。それに、「なぜ?」という疑問解決が大切なことを学びました。数学には、多くの公式が出てきますが、ただ公式を暗記して、その場しのぎで問題を解くのではなく、公式の成り立ちや「なぜこの解き方をするのか」と言う視点を大切にすることで、さらに数学の面白さに気づくことができました。そんな先生のアドバイスにしたがって勉強したことで、高1の遅れを取り戻しただけでなく、数学が面白くなりました。その後は難問を解くことにチャレンジするのが楽しみになったほどです。

――苦手科目になりかけていた数学が、以前より好きになったのですね。

 “数学の壁”という言葉がありますよね。授業内容のレベルが上がり、複雑な計算や抽象的な内容が出てくるとついていけなくなってしまうというものです。私自身が経験しましたから、その悩みがよくわかります。でも、私が出会った先生のように的確な指導をすれば、その壁を乗り越えることができます。それどころか楽しい教科だと思えるようにもなります。数学の教員を志すようになったのは、こうした経験があったからです。

――それからは数学の教員になることを目標に一直線でしょうか。大学を卒業して教員免許を取得し、2016年に日出学園に赴任されました。私立である同校を希望された理由は?

 私自身が中高時代を私学で学んできた経験もあり、日出学園には私の理想とする教育環境があるように感じたからです。本校は1クラス30人~40人ほどです。数学の授業は習熟度別で少人数の指導を行っていて、この人数であれば、一人ひとりと言葉を交わすことができます。私自身がそうだったように、わからないことがあれば質問がしやすく、教員は生徒一人ひとりを観ることができます。生徒が、この部分でつまずきかけているなと察知した時は、私から声をかけるようにしています。私としては一人としてついていけなくなる生徒は出したくないですし、数学を楽しんで好きになってほしい。好きになれば高校進学以降の授業にもついていけるはずです。本校はその思いを実現できる環境にあると思います。

わからなかったら質問できる
そんな存在になれた手応え

――生徒に岩佐先生の印象を聞いたところ、「話しやすい」「教え方が上手い」という声が多くありました。

 生徒からそのように思ってもらえているならうれしいですね。本校で教員生活をスタートさせて6年目。至らない点はまだたくさんありますが、質問しやすい存在にはなれたのではないかと思っています。

――授業では肩からポーチを下げていらっしゃいましたね。

 色違いのチョークや付箋、メモ帳やボールペン、ストップウォッチなどを入れています。必要な時にすぐ取り出せるよう、常に身につけています。

――ストップウォッチは何に使われるのですか?

 小テストを行うことがあるので、時間を測るのに使います。それと私にとって重要なのはメモ帳です。授業終了時、生徒に次回の準備や宿題などを連絡することがありますが、質問に対応していると、私自身が何を伝えたか忘れてしまうことがあるのでメモは欠かせません(笑)。また、生徒から聞いたことや生徒の様子で気になることなどがある場合は、メモを取ったりしています。

――休日も数学や授業のことを考えているのですか?

 お休みの日は、教材研究などをしています。その後は、切り替えるようにしています。私は家でジッとしていることができないタイプなので、外出することが多いのですが、よく行くのは文房具店。「これは授業や仕事に使えそうだ」なんて考えながら文房具を見ています。あっ、仕事から離れていないですね(笑)。

――日々接している生徒には、どのような印象をおもちですか?

 本校の生徒は素直で穏やかな生徒が多く、とても教えやすいです。それと私がうれしいと感じるのは、卒業後も訪ねてきてくれる生徒が多くいることです。話を聞いていると、ここを"ホーム"だと感じてくれているようです。そう思ってもらえるのが本校の良さだと思います。

――今後の目標をお聞かせください。

 今、私が数学の教員としてやりがいを感じる日々を送れているのは、高2の時の経験があったからなので、恩師にはとても感謝しています。自分もそのような存在になりたいというのが目標です。数学に限らずどの教科でも、好きになれば勉強が楽しくなりますし、自信もつきます。それがさまざまなことにチャレンジする意欲につながっていくと信じていますし、生徒にはいろいろなことにチャレンジしてほしいですね。

板書も理解しやすさを最優先。重要なポイントではチョークの色を変えるなど、さまざまな工夫が盛り込まれています。板書も理解しやすさを最優先。重要なポイントではチョークの色を変えるなど、さまざまな工夫が盛り込まれています。
岩佐先生は、「手が止まる」といった仕草や表情などから、生徒が理解できているかどうかチェックしているそうです。岩佐先生は、「手が止まる」といった仕草や表情などから、生徒が理解できているかどうかチェックしているそうです。
「話しやすい先生」と声を揃える生徒たち。撮影時も生徒たちから慕われていることが垣間見えました。「話しやすい先生」と声を揃える生徒たち。撮影時も生徒たちから慕われていることが垣間見えました。
受験生にメッセージを!

 本校は教員と生徒の距離が近い学校だと感じています。なれなれしい近さではなく、何でも相談できるという距離感で、どの教員にも全力で生徒をサポートする姿勢があります。学校を選ぶ際は教員と生徒の距離も含め、学校見学などでご自身の目を通してしっかりと判断し、悔いのない選択をしてほしいですね。

(この記事は『私立中高進学通信2022年9月号』に掲載しました。)

進学通信 2022年9月号
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