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私立中高進学通信

2024年7月号

校長先生はこんな人!

文教大学付属中学校

私立中高一貫校ならではの良さを
建学の精神『人間愛』を通じて
学び、育んでほしい

神戸 航 (かんべ・わたる)校長先生

神戸 航 (かんべ・わたる)校長先生
1976(昭和51)年生まれ。神奈川県横浜市出身。
2000(平成12)年、社会科教員として文教大学付属中学校・高等学校に赴任。
これまで『グローバルコンピテンスプログラム』(GCP)や
『クリエイティブチャレンジ』(CC)の導入をはじめ、多くの学校改革や入試改革を主導した。
入試広報部長、副校長を経て、2024(令和6)年4月より中学校長(高校副校長)に就任。

尊敬する父の教員生活が
私学の教員という目標に

 私が教職をめざしたのは、父親の影響がとても大きいです。実は父も長く私学の教員を務めていて、その背中を幼い頃からずっと見てきました。真面目で、読書家で、いつまでも元気な父は、私にとって今も一番尊敬できる人物です。学生時代から「勉強しろ」はもちろん、「教員になってみないか」など進路ひとつとっても私に何かを強いることは一切なく、実にのびのびと育ててくれました。

 ではなぜ、私が父と同じ教員の道に進もうと考えたのか。それは、父が教員生活をとても楽しく過ごしていたからです。同僚が家に遊びに来て楽しく交流していましたし、退職後も仲間とのつながり、学校生活で得た人とのつながりをずっと大切にしている姿を見て、とてもうらやましく思ったものです。

 そして、本校に通じる部分でもありますが、その闊達な雰囲気は、やはり私学ならではの魅力だと感じます。私自身も私立中高一貫の男子校出身ですが、母校の校風にも私学ならではの “自主自立”の精神が息づいていました。父もおそらくそういう指導をしていたのだと思います。私学だからこその伸びやかな校風に長く触れて育った私は、自分もぜひ私学の教員になりたいと決意しました。

 私立の中高一貫校は、6年間を通じてさまざまな人とのつながりや、さまざまな物の考え方をじっくりと共有し、個々の能力を伸ばすことができる貴重な場。その考えは、私自身の教員としてのポリシーにも強く影響を与えています。

生徒との対話で感じる
一人ひとりを尊重する力

 私は2024年の4月より中学校校長を拝命しました。これまで以上に責任のある立場となり、身が引き締まる思いです。

 私にとっては、本校が初めて教壇に立った学校となります。私が赴任したのは、それまで女子校だった本校が共学化して3年が経った年。中高ともに男子生徒を迎えて完全共学化が実現した年でした。

 当時、特に高校の男子は上級生の目がなかったからか、とても元気な生徒が多かったことを思い出します。そのタイミングで新設されたサッカー部の顧問も、昨年まで続けていました。長く一つの部活動を通じて生徒の成長を見守り、ずっと交流してきたことは、私の財産になっています。

 そんな教員生活を通して生徒に感じる共通点の一つは、和やかで穏やかで素直な生徒が非常に多いことです。本校が長く育んできた建学の精神は『人間愛』。人をわが身と思い、その思いをもって社会に貢献し、行動できる人に育てるという建学の精神は、校風として脈々と受け継がれています。

 それを最も感じるのは、生徒との対話です。教員も生徒も一人の尊重すべき人間であるという気持ちがベースにあるからこそ、一対一の話が深まる生徒が多いのです。「自分はこう考えている」というしっかりした思いをもつ生徒たちは、私たち教員に対しても、思春期ならではの反発心を抱くことなく、しっかりと相手の話を受け止め、自分なりの解釈で表現しようとしてくれます。生徒同士も同じです。互いの個性や意見を尊重する校風が根づき、とても仲が良い。そこは、これからも伸ばしていきたい本校の美徳だと思っています。

5つの力を育成する
新しい取り組みも軌道に

 私自身が生徒にこれから求めることも『人間愛』に根ざしています。私は副校長の時に新しい取り組みを導入しました。発見力・思考力・行動力・探究力・表現力という5つの力を高める『文教ユニバーサルコンピテンシー』の概念を基盤に考案した、オールイングリッシュで行う『グローバルコンピテンスプログラム』(GCP/中2~高2対象、※1)と、『クリエイティブチャレンジ』(CC/中1~高2対象、※2)という2つの授業です。

 これらを通じて、世界標準の社会貢献ができる力を育みたい。そして、生徒たちがもともと有しているマインドの美徳を、より大きな世界へと対象を広げ、しっかりと行動、表現へつなげてほしいと考えています。

 今年でこの取り組みも3年目となり、今も試行錯誤を続けて進化しています。生徒たちも、楽しみながら授業に取り組んでくれている実感があります。

 そうした授業を通じてぜひ、文教で学んだことは面白かった、文教に通って良かったという思いをもって卒業してもらいたいのです。共に学んだ仲間を尊重し、一生付き合える友人関係と “学ぶ”楽しさを手に、広い世界へ羽ばたいていってほしいと願っています。

※1 『グローバルコンピテンスプログラム』(GCP)…ネイティブ教員と日本人教員のチームティーチングで、原則英語のみを使用する探究型授業。ディスカッションやプレゼンテーションに挑戦し、英語力のみならず、グローバルなスキルや知識、世界標準の価値観を養います。

※2 『クリエイティブチャレンジ』(CC)…中1から高2まで、テーマごとに縦割りグループで協働しながら探究活動を行うプログラム。

[沿革]

1927(昭和2)年、女子教育の先覚者、馬田行啓、小野光洋によって立正幼稚園、立正裁縫女学校が開設。学制改革により1947(昭和22)年には立正学園中学校、翌年には立正学園女子高等学校を開設。立正学園女子短期大学、立正女子大学の開設を経て、1976年には立正女子大学を共学化し、文教大学に改称。それに伴い、中学校を文教大学付属中学校に改称し、翌年には高校を文教大学付属高等学校に改称。1998(平成10)年、中学・高校を共学化。

進学通信 2024年7月号
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