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私立中高進学通信

2024年7月号

校長先生はこんな人!

獨協埼玉中学校

学問を通じた人間形成は
五感を駆使した実体験から始まる

尾花 信行 (おばな・のぶゆき)校長先生

尾花 信行 (おばな・のぶゆき)校長先生
1960(昭和35)年生まれ。東京都出身。都立国分寺高等学校卒業後、獨協大学外国語学部英語学科に進学。
卒業後、獨協埼玉高等学校に英語科教諭として勤務。水泳部顧問を長く続けた。
中学校開校の準備委員として総合学習を軸としたカリキュラムを開発。
教頭兼中学主任を経て2021(令和3)年より現職。
学生時代は陸上部、競技オリエンテーリングに熱中し、現在も体育祭の教員リレーで健脚を披露する。

獨協大学卒業後から
獨協ひとすじ40年

「教員になりたい」という思いは、小学校高学年頃から抱いていました。地域の陸上クラブで出会った指導員の方々に影響されたんです。子どもたちが教わったことを実践し、記録を伸ばすと、指導員の方々はとても喜ばれるんですね。「成長を見るのが楽しい」とのお話を聞いて、人を教えることの喜びや面白さを知りました。

 私は英語科の教員ですが、英語との出会いは、中学生の時に通っていた英語の個人塾です。年配の男性の先生が話す流暢な英語に触れ興味が湧き、英語科の教員をめざすようになりました。獨協大学外国語学部を卒業後、本校で教員としての第一歩を踏み出しました。今では、教え子のお子さんが入学し、親子二代で獨協埼玉というご家庭も出てきました。これも、一つの学校で教職を続けたからこそ味わえる喜びです。

 本校では、本当にさまざまな経験をしました。赴任してすぐに水泳部の顧問を任され、校内合宿を開いて男子生徒と一緒に教室で雑魚寝をしたり、英語の授業ではクラスを二分割して私とネイティブの先生がそれぞれ授業を行い、1コマの途中で交代して教える、コミュニケーション中心の少人数指導を試したりもしました。

 クラス担任や授業だけではなく、PTAや生徒指導、教務や進路指導、入試対応、校務まで、ほぼ全ての部署を経験しました。ときには悩みながら出勤することもありましたが、元校長である柳町道廣先生から「そんな時は歌を口ずさむといいんだよ」と助言されたことも。その全てが糧となり、学校の姿をさまざまな角度から捉えられるようになりました。

体験学習に込められた
中学開校時の熱い思い

 2001年の中学開校は、それまでの経験が活かされた、やりがいの大きな仕事でした。先生方と「こういう学校にしたい」「あんなこともしたい」と、とことん話し合いながら学校づくりを進めていきました。先生方と共有していたのは『自ら考え、判断し、行動することのできる若者を育てる』という本校の理念を原点とする教育です。多少回り道をしても、目で見て、手で触れて、心が動く実体験を通して自分の考えを広げていく。そんな実践を大事にしようと、意気込んで取り組んだのです。

 そうした話し合いの中で生まれた中1の『田植え体験』は、理科・社会科・家庭科など、複数の教科を横断した学びとして、開校以来、今も続いています。外国語教育では、3日間、校外の施設で合宿をしながら生きた英語に浸る『イングリッシュキャンプ』を取り入れました。こちらもずっと続いている外国語の伝統行事です。

 高校では、その発展形ともいえるプログラム『グローバルスタディーズ』を実践しています。世界各国から来た日本で学ぶ留学生とともに、SDGsなどのテーマについて英語でディスカッションし、発表し合う取り組みです。高1生全員が参加して5日間行うため、教員も生徒もなかなかハードではありますが、生徒にとって非常に満足度の高い経験となっていきます。ゲームや議論、発表を通じて、生徒は自然な形で英語力や他者との関わり方を向上させています。多様な機会を子どもたちに提供する意味はここにあります。

 この20年で、時代の流れは脱ゆとり教育へと向かいました。しかし、本校は知識や技能を機械的に注入するような指導には走らず、実体験を大事にし続けてきました。『学問を通じての人間形成』という獨協学園の理念を、埼玉の地で形あるものにするという教員の願いは、本校の学びに脈々と息づいています。そして、その理念は若い先生方の間でも共有され、日々の授業や学校生活のなかで実践されています。

医学部系列校推薦枠が拡大
中高大連携で進路実現へ

 学校説明会などで問い合わせが多いことの一つに、獨協大学、獨協医科大学への推薦制度があります。特に獨協医科大学へは、2021年に約10名の『系列校推薦制度』が新設されました。数学や理科、外国語などの教科・科目の評定点、面接により合否が決まります。医学や医師の仕事に関心がある生徒向けに、大学の協力を得て『いがくへのいざない』という講演会を設けるなど、中高大12年間の連携を強化し、適性ある生徒に医学への道をひらく取り組みを推進しています。

 本校では、男女問わず理系を希望する生徒が増えてきています。今後は中高大連携も視野に入れて、理系の進路をめざす生徒たちの希望を叶えるプログラムを充実させていきたいと考えています。

[沿革]

西欧の文明文化と積極的な交流を図るために1881(明治14)年に設立された獨逸学協会を母体とし、1883年に獨逸学協会学校が開校。戦後の学制改革により獨協中・高を発足。1980(昭和55)年に獨協埼玉高等学校が開校。2001(平成13)年に中学校を開校し中高一貫教育を開始。外国語教育が充実しており、どの学年でも海外交換留学や検定試験対策講座、各種コンテストへ参加できる。高校の希望者はドイツ語の履修やドイツ交換留学も可能。

(この記事は『私立中高進学通信2024年7月号』に掲載しました。)

獨協埼玉中学校  

〒343-0037 埼玉県越谷市恩間新田寺前316
TEL:048-977-5441

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