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私立中高進学通信

2023年1月号

私学だからできるオリジナル教育

文教大学付属中学校

世界に貢献できる力を育む探究学習が始動

“世界標準の貢献力”を育むために、新しい探究活動『クリエイティブ チャレンジ』が始動。考案者である副校長の神戸航先生にお話を聞きました。
毎週水曜日の6時限目に行われるCCの授業風景の写真です。議論やリサーチを行っている様子を撮影しています。

毎週水曜日の6時限目に行われるCCの授業では、終業時間を設けず、
生徒たちが納得いくまで議論やリサーチを重ねられる環境を整えています。

自己肯定感と他者理解を
土台に5つの力を育成

 グローバル教育をはじめ、ICTやキャリア教育など、時代に即した教育を常に推進している文教大学付属。2022年度からは、生徒が自分の興味のある分野を、1年間かけて探究するプログラム『クリエイティブ チャレンジ』(以下CC)をスタートしました。

「本校の理念である『人間愛』を、現代社会で求められる人材像に重ね合わせると、他者への思いやりをもち、世界を俯瞰して、貢献について考えて行動できる人物だと考えました。それを可能にする力を、我々は『世界標準の貢献力』と呼んでいます。CCでは、そうした力を育むために必要な、自己肯定感と他者理解の精神を育成します」(副校長・入試広報部長/神戸航先生)

 同校ではその土台となる素養を『文教ユニバーサルコンピテンシー』(発見力・思考力・行動力・探究力・表現力)として掲げ、CCではこの5つの力を発達段階に合わせて体得していきます。

 たとえば中1では、「学校について考える」「近隣地域の品川区について考える」というように、大枠のテーマを教員が設定し、具体的なテーマは3~4名のグループごとに主体的に決めて、探究を進めています。

「中2では鎌倉をテーマに、歴史や地域貢献を軸に探究活動を実施します。生徒たちは、『歴史を調べ、観光モデルコースを作る』『外国人向けに英語パンフレットを作る』など、さまざまなアイデアを形にする予定です」

学校全体の主体性の
高まりを実感

 中3からは、「社会とのつながりのなかで、自分たちが貢献できることを考えて行動に移す」を目標に、生徒自身が興味のある分野から自由にテーマを設定し、深掘りしていきます。

 中3~高2では学年を越えたグループ活動も行っています。その狙いはコミュニケーション力や主体性の育成です。縦割りにしたことで、部活動とは異なる学年を越えた交流が生まれ、生徒たちに良い刺激をもたらしているそうです。

「CC初年度の今年は、生徒も教員も試行錯誤しながら進めていますが、生徒自身が考え、決定する機会を多く設けたことで、生徒の主体性の高まりを実感し、手応えを得ています。
 今後は、企業やNPOなど外部の団体と連携する活動も増やしていきます。社会とのつながりのなかで新しい価値を見いだし、社会がより良い方向に進むような新しいものを作り出していく力、最適解を導き出していく力の育成に注力したいと考えています。
 本校では、学力を広く捉え、社会に出てから通じる力の育成を大切にしています。グローバル社会で世界貢献できる力をつけたい受験生の入学をお待ちしています」

中3からのCCはより自由に!
社会貢献を軸に探究活動を展開
『クリエイティブ チャレンジ』(CC)
活動の一例
  • 動物愛護団体にコンタクトし、犬の里親探しに協力。文化祭や学校を通して、里親を見つけられる方法を考案中。
  • 地域貢献と生徒への貢献という観点から、放課後学習の際、お腹がすくので、駅前のおにぎり屋さんに学校で販売してほしいと交渉。どの味を置くのか、校内でアンケートを取るなどして検証する予定。
  • 鉄道が好き、アイドルが好きなど、校内で同じ趣味をもっている人とつながる仕組み作りを行い、そこでつながったメンバーで、趣味を通して社会貢献する方法を考える。
  • 他校の購買部やカフェテリアの商品・メニューをリサーチし、文教大学付属中高にないもので、生徒が喜びそうな商品を導入したいと学校に提案。

 中3から高2の3学年は、学年の枠を越えた縦割りグループでの活動が特徴です。興味のある分野について生徒にアンケートを取り、その結果を基に中3から高2の生徒を約40名ずつ、22のグループに分けています。

 探究する内容は、生物研究やSDGsなど多岐にわたります。各グループの指導は、その分野を得意とする教員が担当してファシリテーター役に徹し、生徒は自由に議論やリサーチを進めます。活動スタイルも生徒に任されていて、個人で探究活動をする生徒もいれば、3~4名のグループで行う生徒もいます。

 2022年4月からスタートした活動ですが、早くも形を見せてきた活動があると神戸先生は言います。

「国際交流に興味のある生徒たちは、さまざまな国の帰国生に本校へ入学してもらい、そこから国際交流の輪を広げていこうと考え、学校ホームページの多言語化に取り組んでいます。英語版のトップページは、すでに完成しています。
 生物分野を探究する生徒たちによる、校内にビオトープを作る計画も推進中です。都心の建物では屋上に作る例が多いのですが、彼らは『人の目に留まる場所にビオトープを作ることで、多くの生徒に興味をもってもらいたい』と奮闘しています。
 水源や管理などの問題もクリアしなくてはいけません。予算は学校法人に教育上の必要性を訴えて、費用を出してもらうのか、企業に出資をお願いするのか。課題を一つずつ解決していくことで、生徒たちが大きく成長してくれることを期待しています」

2学期半ばに行われた各グループの中間発表の様子の写真です。2学期半ばに行われた各グループの中間発表。ほかの生徒や教員からフィードバックをもらい、ブラッシュアップしていきます。
一人1台所有するタブレットPCで調べ学習やプレゼンテーション資料の作成を行っている様子の写真です。調べ学習やプレゼンテーション資料の作成では、一人1台所有するタブレットPCが大活躍。
生徒が和やかな雰囲気で話し合いをしている様子の写真です。和やかな雰囲気で話し合いができるのも、日頃のグループ活動の積み重ねがあればこそ。協働する力が育まれています。
検索スペースで、グループでディスカッションしながら調べものをしたり、目当ての本を探したりと探究活動を行っている様子の写真です。約40,000冊の蔵書を備える図書室の利用も活発。検索スペースでは、グループでディスカッションしながら調べものをしたり、目当ての本を探したりと探究活動に活用されています。
アイデアが光るアップサイクル
生徒主体で始動『SDGs同好会』
インタビューを受ける副校長・入試広報部長のお戸航先生の写真です。副校長・入試広報部長
神戸航先生

 “世界標準の貢献力”という、CCと理念を同じくする活動が、同校の『SDGs同好会』です。2019年度から発足し、授業での活動とはまた別に、生徒たちが自主的にSDGs活動を行っています。

 ある生徒は、生花店から売れ残った花をもらい受け、ドライフラワーにする取り組みを行っています。このドライフラワーは、文化祭で行った、世界のSDGs活動を紹介する動画の上映会にて、ブーケにして来場者へ配布しました。

 そのほかに、チョークのアップサイクルにも挑戦。短くなり使えなくなったチョークを教員から集め、砕いて固め、カラフルなチョークへとよみがえらせる活動も行いました。

「ブーケもチョークも、生徒たちがアクションを起こせばビジネスとして展開できる可能性も秘めています。高校生ビジネスコンテストなどにどんどん挑戦してほしいですね」(神戸先生)

ある生徒が生花店から売れ残った花をもらい受け作ったドライフラワーの写真です。

生徒たちは生花店に協力を仰ぐなど、社会とかかわりをもちながら、
自分たちにもできるアップサイクルを実践しています。

進学通信 2023年1月号
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