私立中高進学通信
2022年7月号
校長先生はこんな人!
藤村女子中学校
たくさんの出会いと学びに恵まれ
運命に導かれ教員に
生徒の可能性を引き出す教育を
廣瀬 真奈美 (ひろせ・まなみ)校長先生
千葉県館山市出身。二松学舎大学文学部国文学科卒業。
1999年より藤村女子中学・高等学校に奉職。国語科、芸術科書道を担当。
トワーリングバトン部、ボーカロイド研究会の顧問を務める。
2022年春に同校の校長に就任。
できることを頑張り
運命に導かれた
私は千葉県館山市の海の近くで育ちました。小3の時の担任がとても生徒の気持ちに寄り添ってくれる先生で、いつかその先生のようになりたいと憧れの気持ちを抱いていました。中学生の時は、海外の人に日本語を教えたいと考え、大学では国語の教員免許を取りつつ、日本語教員をめざして専門学校へも通っていました。
ところが日本語教員の教育実習直前で食中毒になり、行けなくなってしまったのです。再チャレンジに向け大学卒業後も東京に残っていたところ、地元の公立中学校から、「急に産休代替教員が必要になったので、来てもらえないか」と連絡がありました。先方が探しているのは体育教員で、国語教員の私には臨時の免許状を発行するからお願いしたい、とのこと。「ジャージさえあれば大丈夫」と言われ、急いで駆けつけました。
体育を教えた経験はないので、とにかくイメージから入ろうと、首から笛とストップウオッチをかけ、初回の授業から生徒の先頭に立って校庭をランニングしたことをよく覚えています。
手探りで始まった教員生活でしたが、その後の私を運命づける出来事がありました。小3の時に憧れだった担任の先生と教員の集まりで再会したのです。その時初めて「私が教員になったのは先生に憧れたことがきっかけです」と伝えることができました。日本語教員の教育実習へ行けず、たまたま地元の中学で教え始めたおかげで恩師と再会し、教員を志した原点に立ち返れたのは運命的でした。
産休代替教員として別の公立中学校へ移った際には、特別学級の担任になり、器械体操部の顧問を務めました。関東大会へ役員として出席した時、素晴らしい演技を披露した選手たちがいたのですが、実はそれが藤村女子の生徒だったのです。そのとき初めて本校の名前を知りました。
自分を必要としてくれる場所で、できることを頑張ろうと取り組んできた結果、たくさんの出会いと学びに恵まれました。その後、縁あって本校で国語教員になったのは、すべて巡り合わせの結果だと考えています。
ずっと変わらない
人懐っこく素直な生徒たち
教員として本校に初めて出勤した日、校内で迷った私に声をかけ、道案内をしてくれた生徒がいました。駆け寄ってきた生徒たちから、いきなりニックネームを付けられたのも忘れられない思い出です。素直で人懐っこく、元気いっぱいの生徒たちの様子に安心しました。
その印象は今も変わりません。先日、中学の生徒から「先生、校長になるんですよね。頑張ってください」と声をかけられ、着任当時を思い出しました。
このような校風が続いているのは、生徒と教員の距離の近さが理由だと思います。女子校で気兼ねなく、のびのび過ごせる環境も幸いしているでしょう。卒業生がよく遊びに来るのも、母校として愛着をもってくれているからだと、うれしく感じています。
中高で広がる可能性は無限大
「新しい私に出会う」6年間を
本校の建学の精神は『「知・徳・体」を兼ね備えた個性豊かな女子の育成』、すなわち「頭と体と心のバランスが取れていて、かつ個性豊かな人」を育てることです。この精神のもと、自ら考え、行動し、表現できる人になってほしいと願っています。
今年度から高校では『アカデミッククエスト』『キャリアデザイン』『スポーツウェルネス』の3コース制がスタートし、中学ではコース制を廃止し、全生徒の学力を伸ばしながら、オリジナルプログラムと探究活動を実施するカリキュラムへと変更しました。
オリジナルプログラムは「自己表現」「自己探求」「自己研鑽」をテーマにした授業で、昨年度、特進コースで実施したところ大きな成果がありました。仲間と力を合わせて課題に取り組む点が本校の生徒たちに合っているようで、今年度から全生徒に拡大し、主体的に学ぶ姿勢を育成したいと考えています。
私自身、中学で長く副担任を務めるなかで、入学後に飛躍的に学力が伸びる生徒や、新しい挑戦を始める生徒をたくさん見てきました。中学生になってからの可能性は「伸びしろ」しかありません。
生徒それぞれが、のびのびと好きなことに打ち込めるところが本校の魅力です。すべての生徒にとって楽しく通える学校であることが第一だと考えています。小学校までの自分で可能性を限定せず、「新しい私に出会う」場所として中高の6年間を楽しみにしてください。

[沿革]
1932(昭和7)年、東京都北多摩郡武蔵野町(現・武蔵野市)吉祥寺に井之頭学園女学部として設置し、藤村トヨが初代理事長兼校長に就任。1938年、藤村高等女学校に名称変更。1948年、学制改革で藤村女子高等学校となり、新制中学校を併設した。学年の枠を越えたゼミ活動や、地元商店街との交流や連携したフィールドワークなども積極的に行っている。
(この記事は『私立中高進学通信2022年7月号』に掲載しました。)
藤村女子中学校
〒180-8505 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-16-3
TEL:0422-22-1266
進学通信掲載情報
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