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私立中高進学通信

2024年12月号

注目! News and Topics

麗澤中学校

「やりたいことを形にする方法」を
先生や仲間との6年間で学びました

「好きな言葉を教えてください」とお願いすると、スケッチブックにスラスラと書いてくれました。
「『やりたい』のその先を照らしてくれたのは、母校の仲間と先生方です」

子どもの頃からの夢
外科医に向かって邁進
信州大学医学部医学科3年/稲田咲耶さん信州大学医学部医学科3年/稲田咲耶さん
「古典が好きで、趣味は短歌」と話してくれました。

 2022年に麗澤を卒業し、外科医をめざして信州大学医学部医学科3年に在籍中の稲田咲耶さんは、臓器移植や再生医療の研究に取り組んでいます。

「小さい頃から外科医をめざしていたので、小6の時に海外での心臓移植を目的に募金を募っている方を街で見かけて、なぜ日本ではできないのだろうかと疑問をもちました。調べていくうちに、肝臓移植で名高い国立成育医療研究センター病院長・笠原群生先生の存在を知り、お手紙を出しました。そこから、肝臓移植のエキスパートたる外科医を将来の目標に定めました」

 稲田さんは大学で臓器提供に関する学会発表を行うなど精力的に活動。日本で臓器提供が進まない現状とその打開策についての論文作成に取り組んでいます。入学後すぐに移植外科の先生を大学から紹介してもらい、現在は再生医学の研究室でも勉強中。そんな稲田さんの積極性は、同校で学んだ中高時代に培われたと言います。

「麗澤の6年間で最も印象に残っているのは、SDGs研究会で運営したレモネードスタンドです。中1の頃に英語の教科書で、小児がん支援のために少女がレモネードスタンドを作る話を読みました。中3の時に仲間を誘って自分たちで活動し、最終的に約12万円の寄付が集まりました」

 稲田さんは高2の時にその取り組みを発展させて、レモネードスタンドとフェアトレードのコーヒーを扱う部活動(SDGs研究会)を立ち上げました。

「レモネードスタンドを立ち上げる際の企画書の書き方、リーダーとして仲間への的確な指示の出し方など、望む活動を形にするためにたくさん悩みました。私はもともと一人で全てをやりたいタイプだったのですが、それでは限界があります。仲間に仕事を任せる時の声のかけ方など、周りとケンカをしながら(笑)いっぱい勉強しました。生徒のやりたいことを認めて、サポートしてくださる先生が多かったことも幸運だったと思います」

自分が納得するまで質問
先生や仲間と切磋琢磨

 企画書を先生に提出したら真っ赤に添削されて戻ってきたと、稲田さんは懐かしそうに振り返ります。そこでのやり取りは、大学で『研究計画書』をまとめるうえで役立っているそうです。医学部に現役合格した稲田さんは、やはり理系科目が得意だったのでしょうか。

「私は読書や文章を書くことが好きなので、国語と英語が得意教科でした。数学はどちらかというと苦手だったので、わからない問題は納得するまで先生に質問しました。まず模範的な解き方を教わった後、『なぜ私の解き方で解けないのか説明してください』と先生に食い下がりました。私が納得するまで嫌な顔一つせずに説明してくださった先生には、感謝の気持ちでいっぱいです」

 中高時代に稲田さんが頑張れたもう一つの理由に、仲間の存在がありました。

「私も個性的だと思いますが、クラスメートもみんな個性的。中1から高3まで顔ぶれが変わらないコースに所属していたため、互いを認め合って本当に仲良し。大学生になっても機会を見つけて集まっています。特に良きライバルだったクラスメートとは、テストの点数も見せ合って切磋琢磨していました」

 最後に、稲田さんから受験生へのメッセージをいただきました。

「麗澤は、先生が生徒の『やりたい気持ち』を大切にしてくれる学校です。私は中高6年間、のびのびと楽しく勉強して志望大学に合格しました。失敗することもありましたが、そのたびに周りが手を貸してくれて、より大きな力を授けてもらったような気がします。私は運動が苦手ですが、体育の先生は跳び箱が跳べなくても問題視せず、跳べた時はハイタッチしてくれました(笑)。やりたいことを見つけて、それを実現したいと考えている受験生は、ぜひ挑戦してください」

 将来は家庭をもち、家族との生活も大切にしたいという稲田さん。自分が女性医師のロールモデルの一つになれればと笑顔を見せていました。

年に2回保護者を学校に招く「保護者学級」で、レモネードスタンドについて説明をする稲田さん(左)。年に2回保護者を学校に招く「保護者学級」で、レモネードスタンドについて説明をする稲田さん(左)。
保護者学級でレモネードスタンドを販売運営する稲田さん(左)。保護者学級でレモネードスタンドを販売運営する稲田さん(左)。
フェアトレードのドリップパック第1弾。パッケージのイラストは、絵が得意な稲田さんが手がけました。フェアトレードのドリップパック第1弾。パッケージのイラストは、絵が得意な稲田さんが手がけました。
英語を使って外国人観光客のサポートをする中高大合同のボランティア活動「ホスピタリTeeプロジェクト」の様子。写真は浅草で活動する稲田さん(中央)。英語を使って外国人観光客のサポートをする中高大合同のボランティア活動「ホスピタリTeeプロジェクト」の様子。写真は浅草で活動する稲田さん(中央)。
中学入試の会場でもお店を出し、ドリップパックのコーヒーを提供しました。中央が稲田さん。中学入試の会場でもお店を出し、ドリップパックのコーヒーを提供しました。中央が稲田さん。
恩師から
患者の気持ちがわかる医師に
SDGs研究会顧問の先生から聞いた「早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け」というアフリカの諺に感じ入ったという稲田さんと林先生。SDGs研究会顧問の先生から聞いた「早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け」というアフリカの諺に感じ入ったという稲田さんと林先生。

 稲田さんは入学した時から魅力いっぱいの生徒でした。担任としてその魅力を大事にしながら、共に学んだ6年間だったと思います。実は絵がとても上手で、家庭科の授業で作った「飛び出す絵本」や、受験時に大学へ提出したポートフォリオが色とりどりでとてもきれいだったことが忘れられません。稲田さんなら、専門知識と技術に加え、患者に寄り添う心を持つ医師になってくれると思います。(英語科主任/林 大輔先生)

(この記事は『私立中高進学通信2024年12月号』に掲載しました。)

麗澤中学校  

〒277-8686 千葉県柏市光ヶ丘2-1-1
TEL:04-7173-3700

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