私立中高進学通信
2024年12月号
私たち、僕たちが大好きな先生
佼成学園女子中学校
生徒が無限の可能性を信じ
成長できるように支えたい
保健体育科 結城 葉月(ゆうき はずき)先生
保健体育科教諭。バスケットボール部顧問。
佼成学園女子高等学校を卒業後、私立大学の体育学部へ進学し、教員免許を取得。
2008年度から同校に非常勤講師として着任し、2012年度から専任教諭に。
現在は高1の学級担任を務める。
強豪バスケットボール部を率いる保健体育科の結城葉月先生。部員は「熱血指導でみんなの尊敬を集め、一人ひとりを大切にしてくれる優しい先生」と声を揃えます。同校の卒業生でもある結城先生に、教員をめざしたきっかけや、生徒への思いについて伺いました。
生徒と一緒に学び続けて
常に成長していきたい
――教員をめざしたきっかけを教えてください
体を動かすことが大好きで、小学生の頃から体育の授業が楽しみでした。中学時代の保健体育科の先生が女性で、自分もその先生のようになりたいと思ったのが教員をめざしたきっかけです。もともと興味があったバスケットボールを部活動で始めるなど、振り返ってみると、中1からずっと「教員」と「バスケットボール」が自分の人生の大きな柱になっていますね。
中高それぞれ国体(国民体育大会)のバスケットボール東京都選抜チームに選ばれたことも、大きな転機になりました。中学の時は選抜チームでの活動を通じて、当時の本校の監督に「高校からは、佼成学園女子でプレーをしないか」と声をかけてもらえました。そして高校の選抜チームでは、ご指導いただいた女性コーチとの出会いがありました。コーチの指導は厳しさのなかにも揺るぎない愛情があり、生徒一人ひとりのプレーをしっかり見て、言葉にして褒めてくださいました。そのコーチの指導を受けたことで、バスケットボールの指導者になりたいとも考え始めたのです。
高校卒業後は、私立大学の体育学部に進学し、バスケットボールを続けながら教員免許を取得。本校で教育実習を行い、バスケットボール部の指導にも関わりました。その時にとても楽しく、やりがいを感じたので、卒業後は実業団からの誘いもいただきましたが、バスケットボールの指導者という夢も叶う教員の道を選びました。
――バスケットボール部の顧問として何を心がけていますか?
チームの挑戦目標は「日本一」、現実的な目標としては「全国大会出場」を掲げています。「バスケットボールを通して、成功する人間になる」ことを目的に、日々練習を続けています。今年度の全国高等学校総合体育大会予選では、東京都で4位の成績を収めました。笑顔も多く、明るくて良いチームで、中学までのバスケ経験値がそれほど高くない生徒も多いなか、みんなで目標に向かって一生懸命、真面目に練習に取り組んでいます。自分もずっと選手だったので、生徒たちがいろいろ悩んだり迷ったりしながら、それでも自らを成長させようと頑張り続けていることを知っています。ですから、生徒一人ひとりの思いに寄り添い、尊重しながら、このメンバーで目標を達成できるように、私も指導者として勉強と努力を怠らず成長していきたいです。
“けじめ”と“めりはり”を大切に
生徒の可能性を伸ばす
――クラス担任としてはどんなことを大切にしていますか?
高1の進学クラスを受け持っています。大切にしているのは「けじめ」と「めりはり」をつけることです。まとめて「けじめりはり」という言葉にしているのですが、勉強する時はしっかり勉強する、遊ぶ時はとことん楽しむ、掃除をする時は隅々まできれいにする、といった姿勢を生徒に求めています。その時々でやることに集中できるようになれば、どのような場面にあっても自立して物事を考えながら成長していけるはずです。
また、中2・高1・高3の保健体育の授業を担当していますが、授業でも「けじめりはり」を大事にしています。例えば、最初と最後の挨拶をしっかりすることで、良い意味での緊張感が生まれます。ダラダラしているとケガにつながることもあるので、予防にもつながります。体育に苦手意識をもつ生徒もいるので、できるだけ良いところを見つけて、やる気が出るような声かけをしています。
――教員になって良かったと思うのはどんな時ですか?
生徒の成長を実感できた時が一番うれしいです。本校では5月にスポーツフェスタが行われます。クラスで2チームを編成して、3分間で何回飛べるかを競う大縄跳びの種目があるのですが、私は「300回」という大きな目標を提示しました。生徒たちは最初、「えっ? 多くない?」という顔をしていて、予行練習でもあまり回数は伸びませんでした。そこで、「あれ? 最下位だったかな?」と小声でつぶやいてみたところ、みんな急にやる気を出して、一生懸命練習し始めたのです。結果は2チーム中の1チームが300回を飛び、新記録を樹立しました。アナウンスで1位を告げられた時、みんながワーっと盛り上がり、感無量でした。
生徒はみんなすごい力をもっていて、無限の可能性があると思います。自分には無理だなんて思わず、諦めずに挑戦すればできるかもしれない。もしできなかったとしても、努力したことで確実に成長できて、人間性も豊かになっていくということを、生徒に繰り返し伝えていきたいです。
生徒の声
部活動の顧問だけでなく、クラス担任の先生でもあります。いつも生徒一人ひとりに気を配ってアドバイスをくださる優しい先生ですが、部活動ではより熱血度が高くなります。
高2 山本蘭さん
バスケットボールの技術も、精神的な部分も、たくさんのことを教えてもらっています。弱気になりがちな私が、少しずつ自信がもてるようになってきたのは、先生のおかげです。
高3 宮脇莉子さん
生徒思いで、厳しくも優しい、情熱あふれる先生です。
ケガで落ち込む私を、具体的な対処法とともに、「焦らなくていい」と、優しく元気が出る言葉で励ましてくださいました。
高3 江上ひまりさん
「全国大会出場」という目標へ一緒に歩んでくださる先生で、みんなが尊敬しています。
常に筋道が通った先生の指導のおかげで、自分たちの成長が実感できています。
(この記事は『私立中高進学通信2024年12月号』に掲載しました。)
佼成学園女子中学校
〒157-0064 東京都世田谷区給田2-1-1
TEL:03-3300-2351
進学通信掲載情報
PICK UP!!
紹介する学校
- 技術力と共に磨かれる相手を重んじ自己を成長させる心和洋国府台女子中学校
- 自分らしさを表現できる新制服東京家政大学附属女子中学校
- 凛としたデザインにより伝統と知性を物語る制服獨協埼玉中学校
- 100周年に向けて、凛とした知性が漂う制服へ八王子学園八王子中学校
- 「美と調和」をコンセプトにした品格と知性に満ちあふれた制服横浜翠陵中学校
- 居心地の良さが魅力図書館をリニューアルオープン浦和実業学園中学校
- 生徒のアイデアが詰まったラーニング・コモンズがついに完成光塩女子学院中等科
- 生徒だけでなく、保護者の「学びたい」も発掘大人の学び直し「リカレント教育」をスタート麴町学園女子(麹町学園女子)中学校
- 難関大学に合格したOBと現役教員が語る国学院大学久我山の学びと魅力国学院大学久我山中学校
- 文化祭での「起業体験プログラム」を経てジェンダー問題の解決へ一歩を踏み出す品川女子学院中等部
- 人間性を育む1週間「コスモスウィーク」卒業生や保護者によるキャリア教育で将来を見据える玉川学園中学部
- スポーツ、生徒会活動などに高い目標を掲げ中高一貫の6年間で進学との両立を実現多摩大学目黒中学校
- 世界40カ国の中高生が参加、英語で教養を競う『WSC』を勝ち抜き、チャンピオン大会へ東京女学館中学校
- 「やりたいことを形にする方法」を先生や仲間との6年間で学びました麗澤中学校
- 清里の豊かな森の中で「JLMキャンプ」を実施女子聖学院中学校
- 「中高時代に受けたかった授業」を目指して心に届く校長先生の道徳の時間山脇学園中学校
- 英語で考え表現する力を養成高校AGではDDPがスタートサレジアン国際学園中学校
- 一人ひとりの個性や能力を大切に対話をしながら個別サポート秀明大学学校教師学部附属秀明八千代中学校
- 生徒の手で謎解き企画を開催し、来場者を笑顔に関東学院中学校
- 将来の選択肢が大きく広がる学校昭和女子大学附属昭和中学校
- 他学年との交流が、人間としての大きな成長に武蔵野中学校
- グローバルクラスの絆と創造性を強みに第1回全国空手道コンクールで最優秀演武賞を獲得和洋九段女子中学校
- 先生と保護者の両輪で子どもの成長を支え可能性を広げています京華中学校
- 保護者目線で活写!PTA広報部の熱い「桐朋愛」桐朋女子中学校
- PTAの役員希望者が多く保護者の部活動も盛ん!東邦大学付属東邦中学校
- 父親も積極的に関わり学校生活を楽しんでいます!横浜女学院中学校
- 男子校だからこそ提供できる人格を向上させる体験と学問による知識向上の両立佼成学園中学校
- 創設者の理想を体現する教育で『社会に貢献できる自立した女性』を育成富士見中学校
- 生徒が無限の可能性を信じ成長できるように支えたい佼成学園女子中学校
- 音楽を楽しいと感じてもらえる授業づくりを秀明中学校
- 学び続けることで引き出しを増やしたい日本工業大学駒場中学校
- 「しっかり×楽しい」で自分で考え書く力を安田学園中学校
- 基礎力・思考力・判断力・表現力が問われる出題専修大学松戸中学校