私立中高進学通信
2023年特別号
卒業生が語る 私の成長Story
麗澤中学校
夢をつかめたのは、多様性に富んだ
仲間との6年間があったから

千葉大学医学部医学科2年 益岡 拓海さん
「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」というエジソンの名言からインスパイアされた座右の銘は
「閃きのための努力」。「努力だけではだめで、ひらめきが大事ということ。
そのひらめきを努力で鍛えられないかと、中高時代は音楽や書道、バドミントンなどいろいろなことに挑戦しました。
それを支えてくれる環境が麗澤にはありました」
「5つのL(※)」を伸ばしながら、世界規模・地球規模で物事を考え、能力を発揮できる「本物の叡智」を兼ね備えたグローバル人材を育成する同校。高度な教科学習を基盤に広く深い学びを培い、最難関大学をめざすAEコースで学んだ、卒業生の益岡さんにお話を伺いました。
※5つのL=英語力(Language)・論理的思考力(Logical Thinking)・教養(Liberal Arts)・リーダーシップ(Leadership)・情報活用力(Literacy)
教養や論理的思考を学べる
カリキュラムに引かれて
緑豊かな広々とした敷地内に、テニスコートやラグビー場、ゴルフ場など充実した設備を有する同校。季節の移ろいを感じながら、豊かな学生生活を過ごせる環境が用意されています。
「さまざまな個性の生徒がいて、お互いを受け入れながらも自分らしくいられる校風。自由でのびのびとした雰囲気でバリアフリー環境も整っており、先進的で開かれた学校です」
母校についてそう語るのは、現在千葉大学医学部で免疫学を学ぶ益岡さん。
小3の頃に本で知った免疫学をはじめ、音楽や哲学、歴史などさまざまな分野に興味をもっていたという益岡さん。麗澤を第一志望に決めたのは「医学部や難関大学をめざせる『AEコース』があり、かつ教養やリーダーシップといった人間力を伸ばしながらいろいろなことが学べる『5つのL』がカリキュラムにあったから」と話します。
「実際に入学してみると、思っていた以上に自分に最適な学校でした。麗澤を一言で表すなら『融通無碍』。行動や考えが、何の障害もなく自由でのびのびしているという意味なのですが、そんな環境のなかで、生徒の個性を大切にしてくれる先生方に支えられ、多様性に富んだクラスメートと切磋琢磨しながら成長することができました」と、当時を振り返ります。
6年間同じ仲間のAEコース
で一緒に成長し合えた

益岡さんが所属していたAEコースは各学年1クラス(現在は2クラス)。同じクラスメート・担任と6年間を過ごします。そんなAEならではの環境が、人間として大きく成長させてくれたと言います。
「長く一緒にいると、どんなに良い人でもしんどさを感じる時期ってありますよね。例えば、僕がピアノ伴奏を担当した中3時の合唱コンクール。僕は与えられたことは何でも一生懸命やろうとするタイプですが、一方で他人任せの人もいる。そこで方向性の違いを感じてぶつかったこともありました。けれどそんな時期を経つつも、学年が上がるにつれ、お互いの個性や考え方を受け入れるようになり、自分自身を自由に表現できる関係性が構築されていきました。全員が葛藤しながら一緒に成長できたという感じですね。それは、生徒の個性を尊重してくれる先生方の存在があったからだと思います。また、同じ医学部をめざすクラスメートと成績を見せ合って切磋琢磨するという良いライバル関係を築けたのも、長期間一緒にいられるAEだからこそ。そんな濃密な関わり方をしてきたAEの仲間とは今でも仲が良く、卒業後も定期的に集まっています」
通っていた公立小ではあまり自分を表現できず、中学入学前は感情を閉ざしていた時期があったという益岡さん。だからこそ、麗澤で多様性に富む先生や友人と出会い、さまざまな学びや体験を得たことで、感情が1つ1つ解き放たれる感覚があったそうです。
「『5つのL』で人として必要な素養を学ぶことができるのもこの学校の魅力。これらを通して感情の幅が広がり、多様な価値観・視点を身につけられたと感じています。また、『体験型探究学習プログラム』のひとつ、中3でのイギリス研修では、現地の中高生の前で英語劇をしたり、伝統あるラグビー校やシェイクスピア生誕の地を訪れるなど、貴重な経験ができました」
先生方に支えられ第一志望の
千葉大医学部に合格
充実した学習環境と面倒見の良い先生方に恵まれて僕はラッキーでした、と微笑む益岡さん。
「僕は英語が苦手だったのですが、英語を担当され6年間担任でもあった林先生は教え方がうまく、僕が納得できない模範解答の解釈を、理解できるまで説明してくれました。6年生(高3)の秋、模試の点数が伸びずに悩んでいた時は、1時間以上にわたり僕の不安に耳を傾けてくれました。先生に全てを受け止めてもらったおかげで、思考が整理され、自ずと答えに到達できたことを覚えています。また、地理の先生が医学部の面接の特訓をしてくれたり、化学の先生が遅くまでオンラインで教えてくれたりと、そんな先生方のおかげで第一志望の千葉大医学部に合格することができました」
その恩返しをしたいという気持ちもあり、大学の授業の合間をぬってチューターとして後輩の指導にあたっているという益岡さん。大学生活について次のように語ってくれました。
「現在は、体内の構造など基本的な内容を学びながら、免疫細胞学の研究所とコンタクトをとって実験に参加するなどしています。免疫学を学んだ先輩方は、脳外科や小児科を兼任しつつ研究していたり、研究一本に専念したりと、さまざまな道に進まれているので、今は学びを深め、自分の可能性を広げていきたいと思います。ずっとやりたかったことが実現し始めているので、それをどんどん追求していくつもりです。そして今の自分があるのは、麗澤での6年間があったからだと断言できます」
恩師からの応援メッセージ
「こうあるべき」というものはない
分らしく信じる道を突き進んでほしい

本人は謙遜していますが、彼は友達も多く、ピアノも上手で、礼儀作法も身についた、才気あふれる生徒です。学習面で腑に落ちない点があると、納得いくまであきらめずに取り組む姿が印象的でした。中3のイギリス研修では英語劇に一生懸命取り組み、桃太郎のおじいさん役を見事に演じていましたね。益岡君が麗澤の特徴のひとつとして挙げた「自由と多様性」は、私自身も大切にしていること。個性的な人々が集まって協働することで、より良い社会を作ることができる。そこに“こうあるべき”という型はありません。自分がやりたいことを追求し、研究も生き方も益岡君らしさを大切に、人生を歩んでいってほしいと思います。
麗澤中学校
〒277-8686 千葉県柏市光ヶ丘2-1-1
TEL:04-7173-3700
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