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私立中高進学通信

2024年8月号

注目! News and Topics

トキワ松学園中学校

生徒主体の探究活動で「探究女子」を育成
企業コラボでも素晴らしい成果を実現

オープンキャンパスで学園オリジナルのカプセルトイを提供する「街角詩人ロボット・ヘレンカ」。
廃材から作られたロボットで、「旅をしながら人と交流する」をテーマに、横浜美術大学の学生が制作したものです。

高1のグループワークで
吉野家企業賞を受賞

「子どもたちが持って生まれた天分を伸ばす」という創立者の言葉のもと、文部科学省が探究学習を推進する以前からあらゆる教科で探究に相当する取り組みを実践し、“探究女子”の育成に力を注いできたトキワ松学園。高1で週に2時間、高2で週に3時間設けている「探究」の授業では、長年培ったノウハウを活かし、生徒の主体性を重視したハイレベルな探究活動を実践し、素晴らしい成果を上げています。

 高1で取り組む「企業探究(コーポレートアクセス)」もそのひとつです。教室にいながら、実在するさまざまな企業のインターンとして企業から与えられたミッションの解決に取り組むプログラムで、昨年度はこのプログラムから日本最大級の探究学習の祭典「クエストカップ2024全国大会」に2チームが出場。そのうち吉野家のミッションに挑戦した「チーム牛牛(COWCOW)」は、吉野家の廃棄食材を利用した化粧品で広く女性客にアピールするアイデアを提案し、吉野家企業賞を受賞しました。この取り組みの意義について、校長の田村直宏先生は次のように語ります。

校長/田村直宏先生校長/田村直宏先生

「机上の空論にならないよう、学内で考えてそこで完結させるのではなく、実社会と関わるところまで枝を伸ばしていくことは、生徒の成長において非常に重要と考えています。高校生の間に大学生がインターンで行うような経験を積んでおくことで、より早くやりたいことを見つけられます。在学中に見つけられなくても、実社会と関わって徹底的に深く考えた経験は、その後の人生を自分の足で切り拓き、生き抜く力に必ずつながると思います」

 その経験をもとに、さらに高2では4つのゼミ(人文科学・社会科学・自然科学・美術デザイン)に分かれ、一人ひとり違うテーマで「個人探究」に取り組みます。なかでも昨年度は美術デザインゼミにおいて、海藻食品の製造・販売を行う熊本の企業、カネリョウ海藻の新商品パッケージデザインコンペを開催。最優秀作品がパッケージに採用され、今夏販売されることが決定しました。

「企業コラボでは、企業の理念や要望を理解したうえでアイデアを出すことが求められます。それらの経験を通して、社会で求められる考え方やコミュニケーション力が養われることも利点だと思います」(田村校長先生)

カネリョウ海藻の新商品パッケージデザインコンペで受賞した作品。最優秀賞は商品パッケージに採用され、今夏発売がスタートします。カネリョウ海藻の新商品パッケージデザインコンペで受賞した作品。
最優秀賞は商品パッケージに採用され、今夏発売がスタートします。
生徒たちがさまざまな企業とコラボした成果を紹介する田村校長先生。︎生徒たちがさまざまな企業とコラボした成果を紹介する田村校長先生。
生徒会がロッテとコラボ
紙製容器回収箱設置
生徒会長のT・Yさん(高2)個人探究では、ミジンコがイースト菌だけでなく、納豆菌や乳酸菌でも育つのかを研究中。将来は人の役に立つような仕事に就くのが夢。生徒会長のT・Yさん(高2)
個人探究では、ミジンコがイースト菌だけでなく、納豆菌や乳酸菌でも育つのかを研究中。将来は人の役に立つような仕事に就くのが夢。

 企業コラボの取り組みは授業だけにとどまらず、校内活動にも広がっています。ロッテの「スマイルエコチャレンジ」の一環として、生徒主導で校内に紙製包装容器の回収箱を設置してリサイクルに取り組んだのもそのひとつ。生徒会長のT・Yさんは経緯を話します。

「日本では新聞やチラシ、段ボールといった古紙の回収は積極的に行われている一方で、紙製の容器や包装の回収率は低いという現状をロッテの担当者から聞いた中学生徒会メンバーの発案によって、昨年9月より推進しています。授業でも企業探究は行っていますが、生徒会の呼びかけを受けて、日常的に商品を目にする著名な企業とのコラボが実現したことは、新しい取り組みとしてとても光栄に思っています」

 さらに生徒会では、生徒発のアイデアを広報活動でも実現しようとしています。8月24日のオープンキャンパスで披露する、生徒会制作によるトキワ松学園オリジナルのカプセルトイです。

「昨年の生徒会長の公約が、“校内外の人たちにこの学校の良さをアピールする”だったのですが、それを実現させるために生徒会で話し合って制作を決めました。生徒からデザインを募集するなどして5種類のアイテムを選び、放課後に自分たちの手で作りました。みんなでおしゃべりしながらの作業はとても楽しかったです」(T・Yさん)

副会長のK・Hさん(高2)同校での学びを通して英語で人とコミュニケーションをとることの楽しさを知り、将来は好きな建築と英語を掛け合わせた仕事に就くことが目標。副会長のK・Hさん(高2)
同校での学びを通して英語で人とコミュニケーションをとることの楽しさを知り、将来は好きな建築と英語を掛け合わせた仕事に就くことが目標。

 現在はオープンキャンパスでのカプセルトイのお披露目に向けて、課題クリアのための打ち合わせが佳境に入っています。生徒会副会長のK・Hさんは説明します。

「オープンキャンパス当日の生徒会は、インフォメーションセンターにも人を割かなければならないので、どんな体制で対応するか、何か起きた際に慌てず臨機応変に対応できるかなど、あらゆることを想定して打ち合わせをしています」

「来てくださった方々に、トキワ松って楽しそうと思ってほしい。そこに加え、この学校では生徒会主体でこんなことまでできるんだということも伝えられたらと思っています」(T・Yさん)

カプセルトイに入れる商品群。ゴムのついた髪留めは冬服と夏服のスカート生地を使用。マスキングテープと缶バッジ、キーホルダー、スケッチブックのイラストデザインは生徒から募り、生徒会の投票により決定。表彰式も行ったそうです。

カプセルトイに入れる商品群。
ゴムのついた髪留めは冬服と夏服のスカート生地を使用。
マスキングテープと缶バッジ、キーホルダー、スケッチブックの
イラストデザインは生徒から募り、生徒会の投票により決定。
表彰式も行ったそうです。

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