Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!
LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト

X フェイスブック

私立中高進学通信

2024年8月号

校長先生はこんな人!

千代田中学校(現 千代田国際中学校)

学校は生徒が未来を創る場所
自分もみんなも幸せになる
未来を一緒に創ろう

木村 健太 (きむら・けんた)校長先生
千代田国際中学校・武蔵野大学附属千代田高等学院(※)校長
広尾学園中学校・高等学校で医進・サイエンスコースを立ち上げ、
学習者の主体性を軸とした研究的な学びを進めてきた。
学外では、内閣府総合科学技術・イノベーション会議、
経済産業省産業構造審議会、同省未来人材会議、同省未来の教室、
科学技術振興機構次世代科学技術チャレンジプログラム等の委員を歴任。
初等中等高等教育と社会の連続性を意識しながら学びの本質について多方面から追求している。
2024(令和6)年4月より現職。

※「千代田国際中学校・武蔵野大学附属千代田高等学院」は、2025年4月より「千代田中学校・高等学校」へ校名変更予定。

研究活動を通して
生徒と一緒に学んでいきたい

 私が教員になりたいと思いはじめたのは、大学・大学院で生命科学を研究していた時です。日々、研究を通して、科学の進歩が飛躍的に進み、最先端の研究成果が社会に迅速に実装されていく様子を目の当たりにしました。

 しかし一方で、社会一般における科学の理解は遅れがちで、正しい情報が広まらないまま感情的な議論が行われている現状もありました。私は研究室の中だけでなく、誰もが正しい情報を手に入れ、冷静に判断する力を身につけることが重要だと感じています。

 生命科学は非常に素晴らしい学問ですが、その専門知識を中高生に「教えたい」のではありません。常に進化し続ける最先端の知識や情報を、中高生と「一緒に学んでいきたい」のです。

 中高時代は、勉強を面白いと思ったことはありませんでした。しかし大学・大学院での研究は、未解決の問題を解決し、新しい価値を見つける取り組みが楽しく、必要な知識や技術を学ぶことも苦ではありませんでした。学ぶことに、初めてやりがいを感じたのです。そして「もっと早く、この楽しさを知りたかった!」と強く思いました。

 やりがいを感じるためには「楽しい」と思えることが重要です。中高時代の私は、そのことに気づけませんでした。この気づきを中高生にも伝えたいという思いから、『研究活動』を軸とした学校づくりを構想しています。

「ワクワクする気持ち」を
中心とするカリキュラムを構想

 前任校では、楽しみながら自分の力を開花させていく生徒を数多く見てきました。「自分で研究テーマを考えるのは難しい」と思っていた生徒たちも、中高生ならではの発想で素晴らしい研究テーマを立ち上げ、どんどん研究に没頭していきました。

 例えば「iPS細胞で再生医療の分野に貢献したい」と夢をもつ生徒は、生物が好きだという単純な興味から始まり、研究を深めていく過程で「山中伸弥先生が初めてiPS細胞を作製した時の論文を読みたい」という目標が生まれました。山中先生は日本の方ですが、学術論文は全て英語で書かれています。そこで「英語ができないと何も始まらない」と気づき、「英語を使いこなせるようになりたい」という強いエネルギーが湧いてきたのです。

 このような生徒に触れるうち、積み上げ型のカリキュラムが生徒たちの可能性を制限してしまうのではないかと感じるようになりました。一つの分野を大学や研究機関と同等レベルまで深く掘り下げ、それを横に広げていく学び方もできるはずです。

 そこで本校では、生徒たちが研究を掘り下げる過程で、必要な知識をどこからでも学び始められる、学問の楽しさを最優先にしたカリキュラムを提案したいと考えています。このようなカリキュラムが、生徒たちの無限の可能性を引き出すと信じています。

世界の幸せに貢献する
新たな価値を全力で生み出そう

 本校は「楽しい」を大切にしながら「生徒が未来を創る学校」をめざしています。未来を創るためには、チームを組むことが重要です。ここで強調したいのは、ただの “グループ”ではなく、互いに補完し合う、真の “チーム”ということです。

 チームでの取り組みを通して、仲間が自分の苦手をサポートし、その過程で互いにリスペクトが生まれ、自分もチームに貢献しているという実感が得られる、そんな経験を生徒たちにしてほしい。だからこそ本校には多様な生徒が集まってほしいと思います。

 教員もチームで生徒をサポートします。研究者、起業家、ソーシャルイノベーターなどとも協働し、多様な視点から生徒の興味・関心に目を向けることで、素晴らしい才能や個性を引き出せる場もつくります。

 そもそも生徒は、テストの点数が取れていない科目を「苦手」や「嫌い」だと感じてしまいがちです。ですが、本来、学びは感動から始まり、学んだことを他者に理解してもらえるように表現できる力こそが重要です。

 テストの点数に縛られず、好きなこと、得意なことを見つけられる環境をつくり、伸ばしていきたい。そのメッセージを伝えるため、入試に算・国・理・社・英から好きな教科を選択して受験できる2科・1科入試を導入するなど、得意を活かせる方式に変更する予定です。世界の幸せに貢献する新たな価値の創造に没頭できる環境づくりに、全力で取り組んでいきます。

[沿革]
浄土真宗本願寺派の開明的僧侶であった島地黙雷が、仏教・浄土真宗の教えを建学の精神として1888(明治21)年に女子文芸学舎として創立。宗教教育と国際理解教育を柱に発展。個性を大切にし、互いを認め合い、共に生きる『心の教育』を伝統とし、現在も教育の軸とする。明治期において国際理解教育にも尽力した創立者・島地黙雷の意志が、世界市民の育成を目標とする国際バカロレアの導入につながっている。2025(令和7)年4月より、校名を「千代田中学校・高等学校」へ変更する予定。

進学通信 2024年8月号
紹介する学校
共学校 共学校   女子校 女子校   男子校 男子校
この号のトップに戻る 進学通信一覧を見る
ページトップ