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私立中高進学通信

2021年7月号

私たち、僕たちが大好きな先生

宝仙学園順天堂大学系属理数インター中学校

日本一面白い学校を作っています
夢は我が子を背負っての授業!

石黒 絵理(いしぐろ えり)先生

石黒 絵理(いしぐろ えり)先生(情報科)
武蔵野大学大学院人間社会・文化研究科 社会システム専攻を卒業。
宝仙学園講師などを経て、デンマークのフォルケホイスコーレで学ぶ。
帰国後に情報科の専任教諭となり、現在6年目。
入試広報も担当し、学校サイトの運用やパンフレット作成でも手腕を発揮。
生徒ブログをはじめ、学校の情報発信を手掛けています。

「知的で開放的な広場(=理数インター)」をコンセプトに、21世紀の人材育成を行っている同校。
石黒絵理先生は北欧で得た知見を基に、個性あふれる生徒たちと共に日本一面白い学校作りにまい進しています。

北欧で体験した授業が
理数インターで実現

――教員になろうと思ったきっかけは?

 教職志望というよりは、教育実習を体験してみたかったんです。その頃の夢は、一般企業にお勤めして、すてきな上司と結婚すること(笑)。大学院1年の時、実習に行ったところ、そんな考えでいた私のために先生方や生徒たちが時間を割いてくれる姿にハッとさせられて、教職という仕事に真剣に向き合うようになりました。どうやら私、根は真面目だったようです。

――情報科の教員になったのは?

 大学院に籍を置いたまま、都内私立校の情報科のTA(ティーチングアシスタント)に採用されました。それから実習の補助をしながら2年間をかけて情報科の教員免許を取得しました。その後は情報科の講師として本校を含めて3校を掛け持ちしていたので、ほんとに飛び回るような毎日でした!

――大きな転機があったそうですね。

 30歳を迎えたときに、このままでいいのかな……と、ふと我に返るような瞬間があって。思い切って仕事を全部辞めました。ワーキングホリデーを使って向かった先がデンマークです。「フォルケホイスコーレ」という北欧独特の教育機関に1年間、遊学しました。日本でいうと生涯学習に近い、国民のための教育の場で、教員も学生も寮で共に暮らしながら学び合うんです。

――面白そうな場所ですね。

 タンザニア人の友だちができたり、世界中からやってきたさまざまな国の人たちと出会って、「多様な価値観」なる意味を、身をもって学びましたね。フォルケホイスコーレで触れたのは、本校の『理数インター』と同様の「答えのない学び」そのもの、でした。

――その経験は、現在の授業に活かされていますか?

 もちろん! たとえば個々でアイデアを出しながら、みんなで一つのものを作りあげていく授業は、デンマークでは当たり前でしたね。情報科の教員としてびっくりしたのが、地元の小学校で児童一人に1台ずつタブレットを導入した授業が既に行われていたこと。今では本校の授業もそこで見た光景と同じような姿になってうれしいです。

デジタル世代に伝えたい
「ヒュッゲ」という感覚

――担当は「技術科」の情報分野。授業で大切にしていることは?

 デジタル機器を嫌いにさせないことですかね。みんながこれを正しくうまく使うことによって、日本はもっと良い国になると思っていますから。ただ、デジタル機器に触れることと同時に、虫に触ったり、自然と触れ合ったりするようなことからも、多くのことを学べることも知ってほしいですね。

――現実世界のリアルな体験や知識も大切ということですね。

 先進的なICT教育をしている北欧の人たちが「遊びにいこう」と誘うのは、どこだと思います? 飲み会に行くことでもゲームセンターに行くことでもなく、自転車に乗って森やビーチに行くことなんですよ。暖炉の前で親しい人と炎を見つめて静かに過ごすこともありますね。20代の頃の私は、都心のお高いレストランに行くことを喜びとするような人間でしたが、考え方がだいぶ改まりました。

 デンマーク語には「ヒュッゲ」という居心地の良い感覚を指す言葉があります。北欧で知った、人と人とのつながりや人間らしく生きることの大切さを、生徒たちに伝えていきたいですね。

――どのような生徒が多いのですか。

「日本一入試方法が多い学校」なので、バックボーンが異なる個性的な面白い生徒たちばかりですね。一人ひとりの個性に違いはあっても、クラスとしてはまとまっています。その思いを込めて編集したのが、学校案内のパンフレット。冊子全体のトーンとなる色にはタイダイ染め(絞り染め)を採用しました。いろいろな色が混じり合いながら、お互いの色の良さを消すことなく、一つの色となって調和しているところに、本校らしさを表現したんです。

――貴校のブログで、「日本一面白い学校を作っている」と書かれていました。

 今日もこの取材があるよと生徒に声をかけたら、すぐに集まってくれました。生徒たち自身が「学校をより面白くしている」と実感できることがたくさんあるから「日本一」なんです。

 広報として学校説明会やブログ更新など、自分の仕事を生徒に手伝ってもらうのですが、ときには日曜日を返上してまで喜んでやってくれます。私が学生だったら考えられないです。説明会で私を手伝う生徒の姿を見て、自分もやってみたいと入学する新入生もいるくらい。学校に来れば、勉強以外でも何か面白いことがあると感じてくれているのならうれしいですね。今は生徒たちから「学校が楽しい」と言ってもらえることが一番の幸せかな。

――教員として今後の夢や目標は?

 夢は自分の子どもを背負って授業をすること。実際にそのような光景を目の当たりにした時が、デンマークの生活で一番のカルチャーショックでした。中学生になると年の離れたきょうだいがいなければ、乳幼児を間近に見る機会はそれほどないし、保護者の方々がどんな思いをして自分たちを育てているのかを理解するきっかけにもなると思うんです。難しいことだと知っていますが、そのようなことが実現できる学校と社会にしたいと思っています。

入学案内のパンフレット。表紙~裏表紙の全面イラストには、学校生活を通して成長し、次のステップへと飛翔する大勢の生徒たちが描かれています。入学案内のパンフレット。表紙~裏表紙の全面イラストには、学校生活を通して成長し、次のステップへと飛翔する大勢の生徒たちが描かれています。
中1生はデジタル機器の活用を初歩から学びます。生徒たちのつまずきを見ながら声をかけていきます。中1生はデジタル機器の活用を初歩から学びます。生徒たちのつまずきを見ながら声をかけていきます。
石黒先生ってどんな人?

N・Maさん
「初めて出会った入試体験会のときからフレンドリーな印象は変わらないけど、授業は真剣でとてもメリハリがあるんです!」

取材に集まった中2生と。写真右からN・Maさん、N・Miさん、S・Aさん、I・Nさん、I・Sさん、K・Sさん。石黒先生が生徒たちと同じ中学生の頃に椎名林檎に憧れを抱き、大学時代バンド活動をしていたことが明かされ、ひとしきり盛り上がりました。取材に集まった中2生と。写真右からN・Maさん、N・Miさん、S・Aさん、I・Nさん、I・Sさん、K・Sさん。石黒先生が生徒たちと同じ中学生の頃に椎名林檎に憧れを抱き、大学時代バンド活動をしていたことが明かされ、ひとしきり盛り上がりました。

N・Miさん
「先生と友だちみたいに話せるんだと思ったのは生まれて初めて。オンライン読書プレゼンでは先生からのコメントもとてもよくて、うれしかったです」

S・Aさん
「どんな質問も気軽に応じてくれます。テンションが私たちと同じで、親近感があるんです」

I・Nさん
「授業をとても盛り上げてくれます。私のiPadが壊れたときは、パッと直しちゃって。えっ、すごい! となったことも」

I・Sさん
「入学したばかりの頃、この学校は公立校とどこが違うんだろうと疑問もあったけど、真摯に寄り添ってくれる先生に出会えて、よかったと思っています」

K・Sさん
「僕たちの話すネタが通じるのがすごい! 生徒が話題にすることをいつも把握しているんです」

進学通信 2021年7月号
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