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私立中高進学通信

2021年7月号

コロナに負けない!私学のアクション

共栄学園中学校

コロナ禍をきっかけに
ICT活用をさらに推進
現在も進化が継続中

電子黒板を全教室に設置。ノートや教科書をリアルタイムで電子黒板に映し出すことも簡単にできます。

電子黒板を全教室に設置。
ノートや教科書をリアルタイムで電子黒板に映し出すことも簡単にできます。

研修とオンライン授業の
経験でICT力がアップ

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、緊急事態宣言下にあった2020年の3月以降、同校は休校や分散登校など、異例の事態をチャンスに変え、ICTの活用をさらに進歩させました。

 同校は、デジタル関連に詳しい教員が集まってICT特別委員会を立ち上げるなど、以前からICTに力を入れていました。2016年度には電子黒板を導入し、その際には電子黒板の使い方についての研修を、数日にわたって実施しました。ICTのノウハウを校内で共有する基盤は、すでに築かれていたのです。

 2020年3~4月の休校期間中、生徒は郵送された課題でこれまでの復習を中心とした学習を続け、教員は授業動画の作成・配信やZoomなどのノウハウを、研修を通して身につけ、さらにICTスキルを高めていきました。

 5月からはClassi(※1)やスタディサプリ(※2)を使って時間割に基づいた課題学習をスタート。5月下旬には、教員によるZoomを使った双方向型のオンライン授業を全教科で実施できるようになりました。

「休校中は、全教員が工夫をしながらデジタルツールの使い方や授業での活用術を磨きました。そこで培ったICT活用術は、登校再開後の対面授業でも活かされ、ICT活用が一層推進されています」(募集委員・広報部/増村薫先生)

※1 Classi…クラウド型学習アプリ。課題配布や生徒による学習記録、教員と生徒間でのコメントのやりとりなど、多彩な機能を備えている。

※2 スタディサプリ…授業WEB動画配信やミニテストなど、さまざまな機能を備えた学習アプリ。

教員が作成したスライドを
電子黒板で活用した授業

 今回はICTのノウハウを活かした中2の英語の授業を取材しました。

 中2の英語を担当する森田拓朗先生は、電子黒板に教科書の画面を大きく映し出し、英文の説明をしていきます。大事な部分はズーム機能で拡大し、ペンツールで書き込みをすることで、学習のポイントを強調。画面上のスピーカーのアイコンをクリックすると、単語や英文がネイティブの音声で再生され、テンポよく授業が進んでいきます。

 これらの教材は、森田先生が電子黒板の専用ソフトを使って作成し、そこに音声ファイルなどを埋め込んだものです。

 生徒は一人一台iPadを所有しており、森田先生が問いかける英文の問題にiPadを使って解答しています。タッチペンで英文を手書きする生徒もいれば、キー入力ですらすらと答えを入力している生徒もおり、生徒の解答は電子黒板にズラリと映し出されていました。

「英文の音読をiPadで録音して、音声ファイルを宿題として提出してもらうなど、多彩に活用しています。感染防止のため、授業で発音の練習ができないので、大変助かります。
 英語科だけではなく、他の教科でも授業や宿題でiPadを活用していますので、万が一、また休校になっても、オンライン授業への切り替えは以前よりスムーズなのではないでしょうか」(森田先生)

欠席の連絡や体調管理にも
ICTを活用

 保護者とのやりとりなどでもICT活用が大きく貢献しています。休校中は、学校HP・Classi・Zoomなど、複数のツールを使って、生徒と保護者との通信手段をいち早く確立させました。現在はClassiを活用した欠席の連絡や体調管理など、全方位でデジタル化を進めています。

「今年度より、ICT委員会を『ICT部』として独立させました。今後、分散登校が実施された場合を想定し、すでに部の先生方が動いています。ICTの重要性はますます増していくと考えていますので、学校全体でしっかりと対応したいですね」(増村先生)

コロナ対策事例1
3密を避ける授業で
電子黒板とiPadが大活躍

 感染防止の観点から、グループワークなどの実施が難しい現在、同校では電子黒板とiPadが大いに活用されています。グループワークの代わりにピックアップした生徒の解答を電子黒板に映し出し、それに対してほかの生徒から質問をさせたり、複数のクラスで生徒の発表をZoomで共有して一緒に同じテーマを考えたりするなど、さまざまな工夫をしています。

 授業中、全生徒のiPadの画面は、電子黒板などを通して教員側から確認できるようになっているため、これを活用して時には授業中に質問をiPadから送信してくる生徒もいます。

「恥ずかしがって質問しづらかった生徒が、iPadを使うことで疑問点を聞いてくるのです。可能な限りその場で答えるなど対応し、リアルタイムで返信を返せない時には、次の日に対応するなど、なるべく早めに対応をしています。生徒たちは、休校中もiPadを使うのにすぐに慣れました。現在もどんどん新しい使い方を発見して、学習に取り入れています」(森田先生)

森田先生は、授業の組み立てに合わせてスライドを用意。教科書の紙面やネイティブによる音読の音声データ、関連する演習問題なども盛り込まれています。森田先生は、授業の組み立てに合わせてスライドを用意。教科書の紙面やネイティブによる音読の音声データ、関連する演習問題なども盛り込まれています。
演習問題に取り掛かると、生徒たちは一斉にiPad上に解答を記入します。解答欄に疑問点を書き添えて質問をする生徒もいます。演習問題に取り掛かると、生徒たちは一斉にiPad上に解答を記入します。解答欄に疑問点を書き添えて質問をする生徒もいます。
コロナ対策事例2
校内での感染対策にも力を入れ
生徒に安心・安全な環境を
教室内のゴミ箱はすべて廃止し、廊下にひとつだけ大きなゴミ箱を設置。周囲には注意を呼びかける貼り紙を貼り、消毒液も常備しています。教室内のゴミ箱はすべて廃止し、廊下にひとつだけ大きなゴミ箱を設置。周囲には注意を呼びかける貼り紙を貼り、消毒液も常備しています。

 2020年度のコロナ禍では、一貫して公式HPに休校や感染防止策などの連絡事項をこまめに発表していた同校。その内容は一般にも公開されていたことから、同校への受験を考える保護者も、同校のきめ細かな対応を知ることができました。

 早い段階で対応をし、休校への対応の記録や今後の予定もわかりやすく表されたことで、保護者も生徒も安心して過ごすことができました。

 現在もさまざまな場面で感染防止対策を実践中です。昼食時には、生徒同士がおしゃべりして飛沫が飛ぶことがないよう、電子黒板に生徒たちの好きな映画や動画を流し、「前を向いて私語をせずに食べる」という習慣づけにも利用しています。

同校では、コロナ対策などへの対応を、公式HPの「KYOEI NEWS」に細かに公表しています。登校再開が落ち着いた2020年7月には、休校以降の対応や今後の新型コロナ対応とICTの活用についてまとめたPDFをHPに掲載。一般の人も見ることができます。

同校では、コロナ対策などへの対応を、公式HPの「KYOEI NEWS」に細かに公表しています。
登校再開が落ち着いた2020年7月には、休校以降の対応や今後の新型コロナ対応とICTの活用についてまとめたPDFをHPに掲載。
一般の人も見ることができます。

コロナ対策事例3
コロナ禍でもグローバルな
学びを止めずに英語力アップ
英語科/森田拓朗先生英語科/森田拓朗先生

 同校では毎年、中2を対象にネイティブ講師と交流する宿泊体験型の英語学習プログラム『K-sep』を実施してきました。2020年度は新型コロナ感染防止のため中止となりましたが、その代わりに感染者数が比較的落ち着いた2021年3月、千葉県成田市にある宿泊施設「ラディソン成田」を日帰りで訪れました。ネイティブの講師とともにロールプレイ講習やトレジャーハントゲームなどを行うことで体験型の英語学習を実践しました。

「コロナ禍においてもK-sepの活動は、年度内に一度は実施したいと考えています。留学も難しい中、今後はZoomを使った海外との交流も考えています」(森田先生)

 英語に注力している同校では、コロナ禍でも生の英語に触れる機会をつくるため、「オンライン英会話」にも力を入れています。以前からフィリピン・セブ島の英会話講師と1対1で会話ができるオンライン英会話を、放課後に希望制で実施していましたが、2022年度からは、これに加えて中3生全員を対象に週に一回、英会話の授業中に実施することになりました。

「放課後のオンライン英会話への参加希望者が年々増え続けており、その効果も高いことから、授業内での実施に踏み切りました。
 大学入学共通テストでは、今後、よりリスニング力の重視が予想されますし、入試において英語面接の実施も考えられます。
 コロナ禍で国際交流の機会を作るのが難しいなかで、英語を聞く力と話す力を伸ばすために、さまざまな方法を模索していきたいです」(森田先生)

進学通信 2021年7月号
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