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私立中高進学通信

2025年神奈川版

卒業生が語る私の成長Story

横須賀学院中学校

生徒たちから受け取る「隣人愛」
そのやさしさが、大きなやりがいです

齊藤 美咲さん

横須賀学院
社会科(世界史)教諭
齊藤 美咲さん

「自分の中に美学やこだわりをもってほしいと思っています。
どんな小さなことでもいいので、誰も見ていないところでも手を抜かず、
『これだけは譲れない』と大切にできるものを何か一つ、もてる人になってほしいです」

 小学校から横須賀学院に通い、高校卒業後は立教大学文学部史学科で学び、教員免許を取得。現在は世界史の教員として母校に勤務している齊藤さん。教員として、卒業生として、生徒たちに寄り添う日々について伺いました。

高3担当の試練を越えて
教員としての喜びを実感

 2023年春、母校でもある横須賀学院での教育実習を経て、齊藤さんは夢だった教員の道へ進みました。今年横須賀学院の教員として3年目をむかえています。

「教育現場は、やはり慌ただしく生徒一人ひとりに個性があって、教科書どおりにはいかないことばかり。でも、だからこそ毎日が新鮮で楽しいんです」と、齊藤さんは母校での日々を笑顔で語ります。

 そんな齊藤さんも、最初から順風満帆だったわけではありません。教員1年目に任されたのは、高3の授業の担当でした。

「大学を出たばかりの私が、高3という大事な時期を過ごす生徒たちを受け持つことに不安もありました。生徒から見ても、“この先生で大丈夫?”と思われていたかもしれません。私自身が自信を持てず、生徒の顔色をうかがってばかりでした」

 それでも、一年間の授業をやり遂げた卒業式の日、ある生徒から“先生のおかげで楽しかった”と伝えられたそうです。

「それを聞いたとき、一人の生徒にでも気持ちが届いたことがうれしくて。教員という仕事の素晴らしさを実感しました」

 その経験を経て、「中1から生徒の成長を見守りたい」という思いが強くなりました。その強い希望がかない、次の年には中1の担任を任されることに。

 中1の担任になるとき、齊藤さんは心にひとつの軸を決めました。それは、「この先生、私のことが本当に大好きなんだ」と生徒に思ってもらえる存在になることです。

 たとえば、生徒が文集を書くときに、何を書いたらいいのかわからないと悩んでいたら、「こんなことがあったよね」「あのとき、こんなふうにがんばっていたよね」と声をかけること。そのように、「ちゃんと見ているよ」というメッセージを届けるようにしているそうです。

 身近にいる大人に大切にされていると実感できれば、生徒は安心して自分らしさをのびのびと出せるようになります。

「たとえ失敗しても、頭ごなしに叱るのではなく、まず話を聞ける先生でありたい。それは、中学生の頃に私自身が先生から受け取ったやさしさへの、恩返しでもあるんです」

生徒の成長を近くで感じる
念願の中1担任
齊藤 美咲さん「困っている人がいたときに、すぐに手を差し伸べることができる人でありたい。行動することの大切さを、この学校で学びました」

 念願の中1担任となり、新入生オリエンテーションを終えた直後、齊藤さんの家族に不幸があり、忌引きで休んだことがありました。

「もちろん家族のことは大切ですが、そのときは授業を自習にしてしまうこと、生徒たちの様子が気がかりでなりませんでした」

 数日後、学校に戻ると生徒たちが「おかえりなさい」と迎えてくれました。なかでも、ある女子生徒からの手紙が心に残っていると話します。

「“早く戻ってきて”というだけでなく、私の気持ちに寄り添ってくれるような温かい内容で…。中1でここまで思いやりをもてるなんて、この先さらに成長していく姿が楽しみになりました」

 そのエピソードを保護者に伝えたところ、とても驚かれたそうです。

「生徒は保護者の方も気づいていないような素晴らしい一面を持っているんです。そういう発見ができるのも、教員としての喜びです」

 中1から担任をしている生徒たちは、中2に進級し、清里での宿泊行事も経験。

「生徒たちはとてもはしゃいでいて、私がその動画を撮影していると無邪気に集まってくるんです。そういう小さな瞬間に、生徒たちからの信頼や愛情を感じて、『この仕事って本当に楽しいな』と思います。生徒同士の絆や、先生との信頼関係は、毎日の何気ないやりとりの中で、少しずつ育まれていくものだと思います。時間をかけて築いた関係は、きっと将来、生徒の進路を一緒に考える際にも、大きな支えになってくれるはずです」

安心できる存在でありたい
教員をめざした原点

 齊藤さんが教員を志した大きなきっかけは、自分が育った横須賀学院という学校への強い愛着にありました。

「校舎も生徒も変わっていきますが、私学には変わらない“あたたかさ”があります。つらいときに支えてくれたあの場所に、今度は自分が“支える側”として戻ってきたいと思いました。
 また、高校での世界史の授業がとても面白かったことも、教員をめざす一つのきっかけです。先生が歴史を寸劇のように演じてくれて、みんなで笑いながら楽しく覚えられる授業でした。その姿を見て、『こんな先生になりたい!』と思ったんです」

中学受験生の皆さんへ

「受験勉強を進めていくなかで、今まさに壁にぶつかっているかもしれません。『自分はダメなんじゃないか』と感じることもあると思います。でも、その壁を乗り越えた先には、新しい出会いやチャンスが待っています。横須賀学院での6年間は、楽しく、自分らしく過ごせる時間です。
 ここで一緒に過ごせるのを、先輩として楽しみにしています。あなたらしく、自信を持って進んでくださいね」

生徒からの応援メッセージ
手紙に宿る「隣人愛」のやさしさ
たくさんの思いやりを受け取っています
齊藤さんが新卒1年目で授業を担当した高3のある生徒が、卒業時に書いてくれた手紙齊藤さんが新卒1年目で授業を担当した高3のある生徒が、卒業時に書いてくれた手紙。

 生徒たちからは、日々たくさんの愛情を受け取っています。横須賀学院では、「困っている人や弱い人を助ける」というキリスト教の精神――“隣人愛”がとても大切にされていて、実践されています。それを日々の関わりの中で実感することができます。

 私自身がつらいときや不安なときに、生徒から手紙で届けられる言葉には、思いやりとやさしさがあふれていて、読むたびに心があたたかくなります。そのひとつひとつが、私にとってかけがえのない宝物です。(齊藤さん)

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