女子伝統校に新風を吹き込むデザイン性と機能性を兼ね備えた制服が誕生

私立中高進学通信

2024年神奈川版

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聖園女学院中学校

女子伝統校に新風を吹き込む
デザイン性と機能性を兼ね備えた制服が誕生

制服を着用した2人の学生の写真です。左の生徒はネクタイにパンツスタイル。右の学生はリボンにスカートスタイルです。

自然あふれる広大なキャンパスで自らの感性を育み、しなやかな女性へ育ってほしい。
そんな思いが込められた新制服です。ジャケットの左胸には創立当初から変わらないデザインの校章を配置。
色は中学が七宝の赤、高校がいぶし銀です。「新しい制服に変わり、学校に行くのが楽しくなりました」
「聖園女学院生であることに誇りを感じ、学外でも自信をもって歩けるようになりました」と高1生徒。

学院らしさと生徒の個性を表現
品格ある洗練された制服

新コートは軽くて暖かな素材のPコート。ボタンには「MJ」のロゴがあしらわれています。

　2024年春、1946年の創立以来初となる制服のリニューアルを実施した同校。クラシカルなボレロとジャンパースカートから、デザイン性・機能性・着心地に優れたモダンな制服へと生まれ変わりました。現在、中1と高1が新制服を着用しています。

「80年近く本校の生徒たちが袖を通してきた制服を刷新することは大きな決断となりましたが、生徒からの要望も多く、時代に合わせてアップデートする必要があると考えました。伝統ある校風・価値観教育に加えて、時代に合わせて変化していくチャレンジは、学校としてとても大切であると思っております」と、教頭で生徒指導部長の鹿野直美先生は語ります。

　リニューアルにあたってこだわったのは、伝統あるカトリック校である聖園女学院らしさと、生徒の個性が表現可能なデザインであること。「ご縁があって、我々の想いを受け止めてくださるデザイナーの方と巡り合うことができ、期待以上の素晴らしい制服が完成しました」と鹿野先生は表情を緩めます。

　キーカラーは、高台にある校舎から望む湘南の海や澄んだ空を感じさせるブルー。そのブルーを裾に配し、徐々にブルーグレーへと変化するグラデーションスカートは、起伏する波と6年間の生徒の成長を表現しています。生徒からも「ほかにはないデザインで可愛い」と大好評のようです。

襟元のリボンの写真です。中学生がブルーグレー、高校生がネイビーブルーと、統一感のある色味です

襟元のリボンは、中学生がブルーグレー、高校生がネイビーブルーと、統一感のある色味に。

裾部分にグラデーションを配したスカートは、風に揺れると現れるブルーのラインがプリーツの内側に潜んでいます。生徒の成長を考慮し、丈出しはウエスト部分で調整可能な仕様に。

3色から選べるニットベスト。「いろいろなアイテムを自由に組み合わせできるので、毎朝コーディネートを考えるのが楽しいです」と生徒。

「テストを受ける際などに袖部分のボタンはないほうがいい」という生徒の意見も取り入れられ、袖にはボタンの代わりにアクセントのパイピングが施されています。

スカートにもスラックスにも合わせやすいネクタイは、生徒がデザインしたオリジナル。「クラスメートと『こんな組み合わせがあったんだ』『そのコーディネートいいね』など、おしゃれ談義に花を咲かせています」と高1生徒。

ソックスは白から汚れが目立ちにくい紺に。「MJ」のロゴがアクセントです。

5年前に一新したリュックタイプと持ち手にボルドーカラーを配したショルダータイプのバッグと一緒に写る生徒の写真です

5年前に一新したバッグとのコーディネートもステキです。
リュックタイプ、持ち手にボルドーカラーを配したショルダータイプとも、
軽量素材を使用し、内側にiPadの収納ポケットを配した機能的な造り。

着心地抜群！
丸洗い可のジャケットにノーアイロンで着用できるシャツ

教頭・生徒指導部長
音楽科主任
鹿野直美先生

　軽やかなストレッチ素材を用いたジャケットには、水七宝のつややかな質感のオリジナルボタンが配され、さりげないおしゃれ感を演出。ネイビーブルーを基調にグログランテープのブルーグレーをきかせた都会的なデザインに加え、撥水・静電気防止加工、丸洗いOKの機能性も備えたジャケットに仕上がりました。その下に着用するストレッチ性抜群のニットシャツも、透け防止・UVカット加工が施され、「ノーアイロンで着用できる点が保護者の方に喜ばれています」と鹿野先生。

　また、3年前に導入したスラックスに合うデザインとなる点にもこだわりました。「現在では半数以上の生徒がスラックスを所有しており、気分や予定に合わせて着用しています。新たに導入した3色のニットベストともよく合うんですよ。生徒たちは自分の個性を発揮できるさまざまなコーディネートを楽しんでいるようで、新制服導入後は、彼女たちの表情が明るくなった気がします。新制服が、新たな一歩を踏み出す力となればうれしいですね」

（この記事は『私立中高進学通信2024年神奈川版』に掲載しました。）