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私立中高進学通信

2024年神奈川版

注目! News and Topics

カリタス女子中学校

生徒が自発的に改善を提案したスケジュール帳
全校生徒を巻き込んだ取り組みに

『カリタス手帳』の改善に取り組んだ有志の皆さんと、作業をサポートした学習進路指導部主任の法土明子先生との写真です

『カリタス手帳』の改善に取り組んだ有志の皆さんと、作業をサポートした学習進路指導部主任の法土明子先生。

カリタス女子では2023年度より、生徒主体で開発したスケジュール帳『カリタス手帳』を使用しています。生徒が自発的に改善点を提案し、自分たちの力で新しい手帳を作り上げました。その取り組みに貢献した生徒たちと、サポートに当たった学習進路指導部の法土先生にお話を伺いました。

頼りになる仲間と、
何事も応援してくれる先生

 この取り組みのきっかけを作ったのは、当時高1だった村松さん(現在高校3年生)による問題提起です。

「カリタス手帳は毎年全生徒に配布されるスケジュール帳ですが、より使いやすくしたいと感じていました。同様に感じている生徒が多いことを知り、改善点をリストアップして企画書にまとめ校長先生に提案したところ、「自分たちで改善に取り組んでごらん」と背中を押してくれました。当初は自分たちで取り組めるとは思っていなかったので、そのお話をいただいた時はとてもワクワクしました。そして、松本さんと八木橋さん、もう一人のメンバーを誘い、4人のチームで取り組むことにしました」(村松さん・高3)

「休み時間や放課後にメンバーで集まり、アイデアを出し合いました。毎月のように制作会社の担当者とも打ち合わせを行い、意見やアドバイスをいただきました。また、市販の手帳を調査したり、同じような取り組みを行っている他校の生徒にオンラインでアドバイスをもらったりもしました。こうして集めた情報を参考に、デザイン案を何度も練り直しました」(松本さん・高3)

「中高生を対象に校内アンケートも実施しました。中学生と高校生では手帳の活用方法が異なるため、どの学年にとっても使いやすいデザインを求めて試行錯誤を重ねました。検討の結果、中1段階から手帳を活用することで、予定や計画を立てる習慣が身につくようにしたいという軸が定まり、デザインの構想が具体化していきました」(八木橋さん・高3)

後輩たちに引き継がれ、
全校生徒も巻き込んだ取り組みに

 2023年度の手帳が完成すると、次年度の手帳制作に向けて後輩たちが新たなメンバーに加わりました。

「校長室の扉はいつも開いていて、受け入れてくれる雰囲気は感じるものの、そこへ実際に企画や提案を出した先輩の行動力はすごいと思います。生徒の力で学校を動かせることに感動しました」(土屋さん・高2)

「初めて改訂された手帳を手にした時、大きく変わったことにとても驚きました。とても使いやすく愛着の湧くデザインで、手帳を愛用するようになりました」(菊池さん・高2)

「新しい手帳が配布された際、改訂のポイントや使い方について先輩たちからレクチャーがありました。その時の先輩たちの姿に憧れ、私もその一員となって貢献したいと感じました」(古橋さん・高2)

「委員会や部活動とも違う、新たな成長が得られる場であると考え、私も手帳の改訂に挑戦してみようとメンバーに加わりました」(板垣さん・高2)

 初年度有志メンバーの思いは次の代に受け継がれ、メンバーが実施するアンケートやレクチャーを通じて学校全体に広がりをみせています。

「アンケートを実施したところ、さまざまな課題が見えてきました。例えばサイズをもっと大きくしてほしいという意見もあれば、小さくしてほしいという意見もある。そこをどう調整するのか、もっと生徒を巻き込んで耳を傾けながら調整していきたいです」(土屋さん・高2)

「中高1000人以上の生徒がいるなかで、中学生も皆アンケートに協力してくれて、しっかりと意見を寄せてくれたことに感動しました」(菊池さん・高2)

「大変だったのは、皆から寄せられた手書きのアンケートを、資料として使えるようにデータ化することでした。打ち込み、意見をまとめ、重複したものをチェックするなど内容を精査しました」(古橋さん・高2) 

「今年度は期限が間に合わず、改訂には至らぬこともありました。時間や期限の厳守も意識していきたいです。内容自体もですが、表紙のデザインや色など、使いたくなるデザインにももっと工夫をしたいです」(板垣さん・高2)

 手帳をアップデートする取り組みが、生徒たちの積極性を後押ししているようです。

デザイン案の写真ですデザイン案を何度も練り直し、試行錯誤を重ねてきました。
改訂前(左)と改訂後(右)の写真です改訂前(左)と改訂後(右)。書き込みの自由度が増し、使いやすいレイアウトになりました。
後輩たちへのメッセージ!
高3・有志メンバーの皆さんに聞きました
手帳の写真です

「この手帳では、1年12カ月を英語とフランス語で記載しています。これは、中学で全員が英語とフランス語を学ぶカリタスのこだわりを反映したものです。このように、カリタスにはここでしか学べないことがあり、貴重な機会もたくさん用意されています。結果だけを見れば『手帳の改訂』という小さな出来事に思えるかもしれませんが、そのプロセスにおいてプレゼンテーションをしたり、アンケートを取ったり、業者の方と打ち合わせをしたりと、さまざまな経験を積むことができました。これらの経験を通じて身につけたスキルや知識は、次の挑戦につながる重要な一歩になると確信しています」(松本さん・高3)

「校長先生の言葉に『巻き込み、巻き込まれ、そして大きくひらく』という一節があります。カリタスは、やってみたいことに仲間と取り組め、その過程でたくさんのものが得られる学校です。中高6年間という濃厚な時間を一緒に過ごす、強い信頼関係で結ばれた仲間たちがいるからこそ、1人ではできないようなチャレンジにも勇気をもって取り組めます。後輩の皆さんもこの学校で、ぜひいろいろなことに挑戦してください」(八木橋さん・高3)

「この学校には、自分の好きなことに全力で取り組める素晴らしい環境があります。部活動や委員会で力を発揮する生徒も多いですが、それらに限らず、さまざまな挑戦の機会が用意されています。私が中3の時、このような枠にとらわれることなく活動し、強い輝きを放つ先輩がいました。その姿を見て、私は大きな勇気をもらい、自分も頑張ろうという意欲が湧いてきました。今回の私たちの取り組みが、皆さんにも同じように勇気を与え、挑戦する気持ちにつながってくれたらとてもうれしいです」(村松さん・高3)

手帳の活用方法について生徒によるプレゼンテーションも実施
プレゼンテーションの資料の写真です

「前回は高3生が全校オリエンテーションで手帳のプレゼンテーションを実施しましたが、それを参考に今回は高2生がプレゼンテーションを行いました。アンケートの結果などを資料にまとめ、10分間という短い持ち時間で非常に説得力あるレクチャーをしてくれました。
 これまで中学生には学習進路指導部が手帳の使い方をレクチャーしていましたが、生徒同士のほうが伝わりやすいことを実感しました。この取り組みを始めてから手帳の使い方が大きく変わり、中学生も手帳を手元に置いて授業を受けたり、持ち歩いてメモを取ったりするケースが増えました。
 改訂に関わった有志の生徒の『もっと良くしよう』という気持ちに、全校生徒も応えようとする姿勢があり、手帳を通して学校全体が一つにまとまった雰囲気を感じています」(法土先生)

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