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私立中高進学通信

2024年神奈川版

卒業生が語る私の成長Story

神奈川学園中学校

地域と力を合わせて、子どもたちが
心地良く過ごせる居場所をつくりたい

H・Nさん

早稲田大学 文化構想学部3年
H・Nさん

よく自習をしていたという学習コーナーにて。
Hさんは「目の前の小さなことをていねいにこなしていけば、
それが積み重なって目標が達成できることを、中高の体験を通して学びました」と語ります。

1914年の創立以来、「自立した女性の育成」に努めてきた同校。人や社会とつながる体験を大切にしながら、人間力を鍛え、生きる力を磨いていきます。そんな同校で学び、今も高い志を胸に大学で学ぶHさんにお話を聞きました。

自ら交渉して実現させた
ダンス部のステージ発表
「大学のダンスサークルでは、副幹事長を務めています。中高時代に多くの人の意見をまとめてカタチにした経験が、今に活かされています」「大学のダンスサークルでは、副幹事長を務めています。中高時代に多くの人の意見をまとめてカタチにした経験が、今に活かされています」

「神奈川学園は部活動や行事に力を入れていて、この学校ならさまざまなことにチャレンジできると考え受験しました。入学後は、ダンス部、バトントワリング部、新体操部のどれに入部しようか迷ったのですが、私は小学生の頃からキッズダンスを習っていたこともあり、ダンス部に決めました。ダンス部はコーチに全面的に頼るのではなく、ダンスのジャンルも自由に選べるなど、自主性が尊重されています。私は高2で副部長を務め、その年の文化祭を区切りにして部を引退しました」

 コロナ禍が始まったのは、Hさんが高1の3学期。高2の文化祭は感染防止のため、規模が縮小されることになりました。同校の部活動の多くは、高2の文化祭を終えたところで部員が引退することになっています。最後の文化祭でステージ発表ができるよう、Hさんは他部の代表者と一緒に、生徒会執行部と交渉しました。その結果、Hさんたち高2生は最後のステージを飾ることができたのです。

「赤ちゃん・子ども」を
テーマに文化祭で研究発表

 同校の文化祭は、球技大会・音楽会と並ぶ三大行事の一つで、いずれも生徒の手によって運営されています。

 文化祭は毎年9月の開催で、部活動による展示や公演と、クラスによる「研究発表」に分かれています。特にクラスの「研究発表」には大きな特長があります。クラスで研究テーマを決め、全員が夏休みなどを利用して、専門家にインタビューしたり、研究機関を訪れたりといった調査を重ねて展示を創り上げるのです。Hさんは高1の文化祭で、「赤ちゃん・子ども」をテーマとする研究発表を提案しました。研究発表のテーマは、提案者がクラス全員の前でプレゼンテーションを行い、投票を経て決まります。Hさんの考えた企画は多くの共感を得て実現に至りました。

「幼い頃に通っていた保育園での毎日がとても楽しかったことから、私は保育士に憧れていました。そのため、小学生の頃から将来は子どもに携わる仕事がしたいと考えていたんです。そこで、文化祭では赤ちゃんや子どもに関する研究をしようとクラスのみんなに呼びかけました」

 こうして採用されたHさんの案を形にするため、班に分かれて研究や調査を進めていきました。子ども服や玩具について調べる班もあれば、幼稚園や保育園に足を運ぶ班もあったそうです。

「私の班では、親の視点から子育てについて考え、まとめることにしました。そこで、小さなお子さんを育てている先生がこの学校にいらしたので、その先生の一日に密着させていただいたのです。実際にお母さんの気持ちになって子育てを体験してみようと、私たちはその先生に頼んでベビーカーを押させてもらい、電車やエレベーターに乗ってみました。場所によっては段差などベビーカーを使いづらいところがあることに気づき、どうすれば子育てのしやすい環境づくりができるかをみんなで考えました。
 また、クラス全員で横浜市立大学を訪れ、『まち保育』の研究をしている教授の話も聞きに行きました。『まち保育』とは『身近な地域社会と一緒になって、まちで子どもが育っていく土壌づくりをすること』です。
 文化祭では、学校のある横浜市神奈川区の立体地図も作成して展示しました。神奈川区にある保育園全てに電話やファックスをして、保育園を建てる時に近隣住民とどのようなことを話し合ったのかを聞き、まとめたのです。心をひとつにして研究発表をしたことで、クラスの絆はさらに強まりました」

放課後、学校に残って
友人と受験勉強に励む

 文化祭を終えたHさんは大きな達成感を得ました。それとともに、子どもの未来を考えるうえで街づくりが重要な役割を果たすことを改めて知ったのです。文化祭での体験からHさんは、大学で子育てや幼児教育、都市計画について学ぼうと決意を固めました。

 そんなHさんが選んだ進路は、早稲田大学の文化構想学部です。この学部が、Hさんが学びたいと願う分野を全てカバーしているからでした。Hさんはダンス部を引退して以降、放課後は学校に残って受験勉強に全力を注ぎます。塾や予備校には行かず、一般選抜で早稲田大学をめざしたのです。

「一緒に学校に残って勉強した友人が私にとって大きな支えとなりました。時にはお互い弱音を吐きながらも、励まし合えたからです。すでに受験を終えたダンス部の部員たちも、勉強している私に『頑張ってね』と差し入れを届けてくれるなど応援してくれました。こうした仲間との絆によって、私は受験を乗り越えることができたのです。各教科の先生方もていねいな受験指導はもちろん、温かな言葉もかけてくださいました。
 私は現在、大学で子どもと地域とのつながりについて研究しています。大学を卒業したら、子どもたちが心地良く過ごせる居場所をつくれるような職業に就きたいと考えています」

恩師からの応援メッセージ
『自立した女性』として
羽ばたいて
担任としてHさんを支えた山代先生と。担任としてHさんを支えた山代先生と。

 Hさんは文化祭や部活動の経験を通してリーダーシップを発揮していくようになったり、自分の興味や関心を将来の進路へとつなげていったように、体験を通して『女子に自ら判断する力を』という建学の理念をまさに実践していました。自分の力量を正しく判断し、時には教員の力も上手に借りながら、友人たちと大学受験を乗り切る姿には、多くの教員が信頼を寄せていました。Hさんなら、大学での学びを活かして、子どもたちの未来に貢献してくれるものと期待しています。(社会科/山代知先生)

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