Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!
LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト

X フェイスブック

私立中高進学通信

2024年神奈川版

実践報告 私学の授業

関東学院六浦中学校

探究力・英語力・書く力の育成を柱に
学びを社会へつなげる『GLEクラス』

自分軸を確立し、グローバルな社会で未来を切り拓く人材を育成
海上保安庁との連携授業で、若者への認知度を上げる動画制作に取り組んだ生徒たち。1番人気となった動画作品は、海上保安庁の公式YouTubeチャンネルに掲載されました。

探究シーン1
海上保安庁との連携授業で、若者への認知度を上げる動画制作に取り組んだ生徒たち。
1番人気となった動画作品は、海上保安庁の公式YouTubeチャンネルに掲載されました。

高校『GLEクラス』は、企業との連携プログラムを多彩に実践。英語で行う起業プロジェクトなどの独自の取り組みが主体的な進路選択へと結びついています。

社会とのつながりを実感する
GLEの『アカデミックラボ』

 キリスト教の教えを建学の精神とし、校訓『人になれ奉仕せよ』を掲げる関東学院六浦。9名の個性豊かな外国人教員が英語の授業を担当するなど、英語教育に力を注ぎ、マレーシアやアラスカ、北海道ほか、国内外15カ所以上から研修先が選択可能な全生徒必修の『選択制グローバル研修』など、多彩なグローバル教育でも知られています。

 2021年度に、英検準2級以上の所持が入学条件の一つである『GLE(Global Learning through English)クラス』を高校に新設。英語教育、グローバル教育のみならず、学びを社会とつなげる探究活動に力を入れた独自のカリキュラムを展開しています。

 GLEクラスの特徴的な学びの一つが『総合的な探究の時間』に実施する『アカデミックラボ』です。企業や学外の団体と連携し、高校3年間で毎年2つのプロジェクトに取り組みます。

「企業との連携は、教科学習や探究学習の過程で調べた知識が、社会とつながっていることを体感できる絶好の場です。高1はクラス全体で取り組み、高2からは個々の興味に合わせてテーマを設定します」(GLE課長/筒井美帆先生)

 2023年度の高1生は海上保安庁との連携授業において、『海上保安庁の認知度を上げる』をテーマに、若者を

 ターゲットにしたYouTube動画の制作に3~4名のグループで挑戦。グループごとに海上保安庁の施設を見学して現場の方にインタビューを行い、その魅力や若者への訴求ポイントを探り、それを動画に落とし込みました。

 高1の後半には、神奈川新聞に連載されているコラム『追う!マイ・カナガワ』の記事作成にチャレンジ。生徒たちは、学校近隣をフィールドワークし、課題を見つけ、取材対象も自分たちで選定。現役の記者からインタビューの手法を教わり、取材や記事の執筆を通して、課題の本質に目を向け、それを言語化するスキルを学びます。

 日頃から日経新聞未来面への投稿や、論理言語力検定を通して鍛えた文章力は、そこでさらに磨かれます。それが海外大学受験や総合型選抜に必要な、エッセーや志望理由書を書く力へと直結するのです。

高1の『起業プロジェクト』で
ビジネス体験と英会話力を得る

 GLEクラスでは探究型学習を多く実践していますが、英語も探究型のオールイングリッシュ授業を行っています。高1では『起業プロジェクト』を実践。クラスで3つの会社を立ち上げ、会社名・スローガン・販売アイテムなどを生徒がゼロから企画し、販売まで行います。

「ビジネスの一連の流れを体験できると同時に、英語力向上にも寄与しています。アイデア出しのブレーンストーミングを英語で行うことを通して、間違えても発言するほうが議論を活性化させると実感し、英語は考えを伝えるツールであると気づくのです」

 プロジェクトの過程で、GLEクラスが大切にしていることが “振り返り”だと筒井先生は言います。前向きに挑戦できているか、オリジナルのアイデアを発信できているかを互いに確認し、率直な感想を交換する時間を頻繁に設けています。また、どのプロジェクトでも、まずGLEクラスの先輩・後輩の前で発表し、フィードバックを受け、ブラッシュアップしてから本番に臨みます。

「『発表が苦手と聞いていたけど、説得力のあるプレゼンだったよ』『ワークショップを、私ならこうする』など、生徒たちは率直に意見を交換しています。言われた側は落ち込むこともありますが、遠慮なく何でも言い合える空気がGLEクラスには醸成されています。
 その根底にあるものは、全員が共有する『自分の殻を破り、挑戦しよう』というスピリットです。こうした高校3年間を経て、生徒は自ずと自分の興味・関心、そして強みと弱みが明確になり、自分軸が見えてくるのです」

探究
地域との連携で広がる
社会とつながる学び

 同校が建つ横浜市金沢区にある「海の公園」では、地域ボランティアを中心に、アートを通じて創造の芽を育てる活動を行う、『金沢文庫芸術祭』が毎年行われています。同校の生徒は『アカデミックラボ』の一環として、同芸術祭の実行委員やワークショップの企画・運営などに積極的に参加しています。

 実行委員を担う生徒たちは、地域のさまざまな年代の方々と共に芸術祭全体の運営に携わります。2023年度の芸術祭にて、ワークショップの企画・運営を行った生徒たちは、「住みやすい街づくり」をテーマに、地域の課題について参加者と共に考えるワークショップを実施しました。

『アカデミックラボ』ではこのほかにも、JA横浜とコラボした「地産地消を促す販売方法の提案」、中小企業6社と共に行った「新入社員を獲得するために各社の魅力を引き出す宣伝方法の提案」など、さまざまな企業・団体との連携プロジェクトを行っています。

探究シーン2
高1生は関東学院大学との連携プロジェクトに取り組み、横浜市金沢区の「条件付アラートマップ」を作製。金沢公会堂で一般の方々に向けてポスターセッションを行いました。
探究シーン3
神奈川新聞社と連携し、街の課題を発見して記事を執筆。野良猫の多さから「野良猫の去勢問題」をテーマにしたグループも。3つの記事が紙面に掲載されました。
探究シーン4
多くの来場者が訪れる金沢文庫芸術祭。生徒たちはアイデアを持ち寄り、運営側として参加しています。
ココも注目!
GLEの英語教育
理科×英語×探究の『Global Issues』の授業。理科×英語×探究の『Global Issues』の授業。

 GLEクラスは高1で、英語の授業を週7コマ実施。GET(Global English Teacher)と呼ばれる外国人教員によるオールイングリッシュの授業、日本人教員とGETのチームティーチング授業、日本人教員が指導する授業という3つの形式で、きめ細かな指導を実践しています。

 オールイングリッシュの授業を段階的に増やし、高2では理科、高3では社会科の授業を日本人教員とGETが2言語で行います。IELTS対策授業も週1コマ実施し、高3時点で6割の生徒が、英検準1級と同等レベルのスコア5.5を取得しています。

先生に聞きました!
独自の探究型カリキュラムで学んだ1期生が
海外大学・国内難関大学へ進学

 2024年春、GLEの1期生23名が卒業し、マレーシア、オーストラリアなどの海外大学のほか、筑波大学、東京学芸大学、国際基督教大学などの難関大学に進学しました。

「第1期生の生徒たちは、さまざまな経験を通して自分の殻を破り、自分の強みと弱みを知り、挑戦して自分軸を見つけるという『GLEスピリット』を体現し、成長を遂げてくれました。それが高い進学実績へとつながったのだと思います」と筒井先生は話します。

 同校にはマレーシアのTaylor’s University、Sunway University、INTI International University & College、ハワイのカピオラニ・コミュニティ・カレッジへの推薦制度があります。上記マレーシアの大学では英語で授業が行われており、欧米に比べて学費・生活費が安く抑えられる点も魅力です。(筒井先生)

2024年春GLE卒業生 進学実績(抜粋)
Webber International University Florida Campus(アメリカ)
Taylor’s University Foundation of Business(マレーシア)
Queensland University of Technology(オーストラリア)
Sunway University Foundation Course CIMP(マレーシア)
筑波大学 体育専門学群
東京学芸大学 教育学部 A類現代教育実践コース 国際教育プログラム
国際基督教大学 教養学部
立教大学 経営学部 国際経営学科
立命館アジア太平洋大学 アジア太平洋学部、国際経営学部、サステイナビリティ観光学部
桜美林大学 航空・マネジメント学群 フライト・オペレーションコース
紹介する学校
共学校 共学校   女子校 女子校   男子校 男子校
この号のトップに戻る 進学通信一覧を見る
ページトップ